2007年04月04日 07:40
中国発 知的財産を巡る現状と対策(1)‐ニセモノ問題の現状 (産学連携/高田)
昨今、
産学連携が注目されています。
大学の中には色々な研究成果や
ナレッジ持った人がたくさんいます。
そのような力を社会で広く活用するために
上手くマネジメントを行う、というのが
産学連携マネジメントになります。
本日はその中から
知的財産のマネジメント、
特に中国のニセモノ問題ということに
ついてお話しします。
■深刻化するニセモノ問題
中国のニセモノ問題は
以前から大きな問題になっています。
例えば2006年の11月末現在、
中国の政府当局によりますと
中国全域で1000件を超える
知財に関する通報や苦情があり、
700件くらいが裁判に持ち込まれている
という話があります。しかも、この数値は
中国当局の発表によるものですから、
実際はもっと多いと推測されます。
中国国内で
この問題に対する関心は
急速が高まってきている一方で、
被害にあう日本企業も非常に多くなってきています。
また、名前の売れている企業ほど
被害に会いやすいことから、ブランド力をもつ
大企業を中心としたものになっています。
■ニセモノはあらゆる製品で発生
JETROという
日本の政府機関の北京事務所には、
ニセモノ博物館というのがあります。
そこでは今までに発見された
ニセモノがずらっと展示されており、
ボールペン、マジックといった小さなものから、
時計やDVDプレーヤーといった電化製品、
そしてバイクなどの大きなものまでが並べられています。
比較のために本物が並べて置かれているのですが、
見分けが付かないものも多いです。
以前から
話題になっていた話です。
HONDAというバイクがありますが、
HONDAではなく,HONGDAと
Gが1個入っているスクーターが
堂々と売られていました。
おそらく中国語で読むと
Gは発音せずに“ホンダ”と読むのでしょう。
さすがに最近では売られていないでしょうが、
そういった物もまがい物として摘発されるということがありました。
また、
自動車でも同様の話があります。
昨年北京でモーターショーが開催されましたが、
そこでは中国の国産メーカーの車で
フロント部分がHONDAの4WD車に
すごく似せた物が展示されていたそうです。
HONDA関係者はそれを発見し、
モーターショーの事務局に対して撤去を依頼しました。
そのフロントのデザインに関しては
HONDAが既に意匠権を取得していたからです。
しかし事務局からは、まだ製品発売されておらず
実害がないからいいでしょということで、
結局うやむやにされてしまったということです。
■ニセモノ問題対応への課題と現状
JETROの北京事務所が窓口となり
日系企業に行ったアンケートによると、
中国における知財問題で困っていることの第1位は、
絶えることのないニセモノ事件への対応でした。
第2位はこの模倣品の輸出や税関検査の問題、
そして第3位はそのトラブルに専門的なサポートが
必要になったときの弁護士とか弁理士の問題です。
これはサービスの質や料金、
あるいは特許の細かい技術用語を
正確な中国語に翻訳できる専門家が
非常に少ないという内容です。
上記アンケートでは、
回答した企業の1/4の企業が
年間10億円以上の被害にあっているそうです。
中国は生産コストが低いという理由で
進出している日本企業ありますが、
これだとコスト割れしてしまうという話もあるわけです。
また、最近の状況としては
47%が改善状況にあると回答した一方で、
44%は変化がないという回答となっています。
幸いなことに悪化していると
回答した企業は少なくなっていますが
依然として大きな問題と考えられます。
■模倣品には迅速な対応が必要
模倣品の問題というのは、
現地の人にいわせると
「畑の害虫」であるとのことです。
畑の害虫は見つけたときに即座に対応しないと、
あっという間に増殖して畑を食い荒らしてしまい、
気付いたときには手遅れになってしまいます。
すなわち見つけたらいち早く対応するということが
何よりも求められるということです。