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      <title>BBIQモーニングビジネススクール</title>
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      <description>「BBIQモーニングビジネススクール」をオンエア中！社会人や留学生を対象に「経営のプロ」を養成している九州大学ビジネススクールの教授陣をゲストに迎え、経済やビジネスの話題を幅広くお聞きしています。</description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2010 CROSS FM.</copyright>
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	<itunes:author>CROSS FM</itunes:author> 
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            <item>
         <title>子会社の上場 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[今日は、グループ戦略としてパナソニックや日立がとっている、
子会社を上場廃止する動きについてお話します。


<font color="Blue"><B>■パナソニック</B></font>
2008年に松下電器産業は世界のブランドを統一してわかりやすくするため、
海外で展開しているパナソニックに社名を変更しました。
パナソニックは子会社のうち、三洋電機とパナソニック電工の上場2社について、
2010年中にTOB(Take Over Bid)を行い、その後に株式交換して、
2011年4月から完全子会社化することを発表しています。

もともとパナソニックは、三洋電機とパナソニック電工の株式を50%以上保有していたため、
単に子会社化するのではなく「完全」子会社化、
つまり100%子会社にして上場を廃止するというところがポイントです。

完全子会社化の一番の理由は組織再編にあります。
もし、この2社が上場子会社のままで、パナソニック以外にも株主がいた場合に、
グループ内で組織変更を行うと他の株主に悪い影響が出る可能性もあります。
そうなると、株主から編成について反対意見が出たりして面倒なことになってしまいます。
100%子会社にすれば、こういった組織変更を勝手にやっても文句は出てきません。
また、子会社が独立して経営していると、
グループで事業が重複してしまい非効率なことになりかねません。

完全子会社化には事業を一つにまとめるという意味もあります。
例えば、かつて存在した九州松下電器は、他にも、松下電送システムや、
松下通信工業(現・パナソニック モバイルコミュニケーションズ)の、
PBX・ホームテレホン・ビジネスフォン事業、
松下電産の中のシステム営業本部の固定電話事業と競合していました。
そのため、2002年から2003年にかけて、これらの子会社や事業部門は、
完全子会社化や事業再編を通じて「パナソニック コミュニケーションズ」へ統合されました。
また、2010年1月には、パナソニック本体のシステム事業を統合して、
「パナソニック システムネットワークス」になっています。

それぞれの会社でバラバラに競争していると効率が悪いため、
一つにまとめることで、経営をやりやすくするというのが、
完全子会社化や事業再編の一番大きな目的です。


<font color="Blue"><B>■インドでの事業展開</B></font>
パナソニックのブランド統一や完全子会社化といった戦略は、
組織変更も一つの理由ですが狙いは他にもあります。

三洋電機の100%子会社化については、
同社の持つ成長分野のリチウム電池や太陽電池へ、
より注力したいというパナソニックの意図があります。
同じく完全子会社化したパナソニック電工はLED照明を取り扱っていますが、
普通の電球からLED照明に変わっていくという流れの中で、非常に勢いがあります。

また、中国だけではなくインドも猛烈な勢いで成長していますが、
現在インドでのパナソニック専売店舗は約100店舗しかありません。
しかし、インドでパナソニック電工は2007年に、
電設資材最大手のアンカー・エレクトリカルズを買収しています。
この会社は、商品の展示スペースを持つ主要店舗だけで約12000店、
小さい店舗を含めると約30万店の小売網を抱えています。

この店舗網を通じて、パナソニックグループの総力を上げて、
例えば、三洋の炊飯器やアイロン、パナソニックの液晶テレビといった商品を、
インドに流通させていくという戦略をパナソニックは立てています。
グループ全体としては、勝手にやるよりも一緒にやった方が全体としての動きはよくなります。
まさに、個別最適よりも全体最適ということです。

パナソニックグループは、2012年度に2009年度比35%増の売上げ10兆円を目指しています。
目標を達成するためには、グループ内の企業それぞれが勝手にやっていたのでは間に合いません。
また、日本の国内市場も成熟しており、家電も価格が下落し、競争が厳しくなってきています。
新興国の市場はこれから成長が大きく見込めますが、
ここで欧米の大手企業や、韓国のサムスンと戦って勝つためには、
一体どうしたらいいのかということを考えると、
やはりグループ内で勝手にやっていたのでは対抗できない状況にあるといえます。


<font color="Blue"><B>■子会社への影響</B></font>
とはいうものの、完全子会社化、つまり上場廃止によって起こる問題もあります。

上場に誇りを感じる経営者、従業員、取引先も多くいるため、
これまで独立した上場企業から100%子会社になったことで、
こういった人たちのモチベーションが低くなってしまう可能性があります。

また、上場会社であれば、自社で株を発行して自分で資金調達できますが、
100%子会社の場合は親会社が調達しなければなりません。

そういう意味では、パナソニックは、かつて大きな子会社を上場させていましたが、
今やグループとして戦うために、敢えて上場子会社を、
100%子会社化するという方法をとっているのではないかと思います。


<font color="Blue"><B>■日立</B></font>
パナソニックの他に、日立にも子会社を上場廃止しようとする動きがあります。
日立は子会社に16社の上場企業を抱えており、
それらを含めて製造業最多の943社の連結子会社があり、非常に大きなグループとなっています。

しかし、日立は金融危機の影響を受け、
2009年3月期で日本企業として過去最大の7873億円の連結赤字を計上しました。
悪化した業績を立て直すために、情報通信や社会インフラに関連した子会社である、
日立プラントテクノロジーや日立マクセル、日立情報システムズ、
日立ソフトウェアエンジニアリング、日立システムアンドサービスを、
100%子会社にして組織を再編している状況です。

やはり、世界規模でやっていくためには、子会社のモチベーションを多少犠牲にしても、
グループ全体で勝負しなければならなくなったのではないかと思います。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_810.php</link>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 03 Sep 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>＜アル・ゴアとマクルーハンのメディア論＞（１）（マーケティング／出頭則行）</title>
         <description>今日は、アル・ゴアとマクルーハンのメディア論についての話です。
マクルーハンは、1970年代に大ブームでした。
広告業界あるいはメディアの業界の人間は、何らかの形で
マクルーハンの言説に触れていたという時代でした。
マーシャル・マクルーハンは60年代後半と70年代前半に活躍した文明批評で、
カナダの英文学者ですが、盛んにメディアについて論じました。
英文学も７～８世紀の古英語の文学をやっていた不思議な人です。
なぜ今日マクルーハンを話題にするかというと、
アル・ゴアと関連があります。

彼は200７年に「不都合な真実」という著作とグローバル・ウォーミングに
関連してノーベル賞をとっていますが、ノーベル賞を受賞した年に
「理性への襲撃」（The Assault on Reason）という、「理性への攻撃」
という表題で本を書いていて、その中でマクルーハンに言及しています。

アル・ゴアはその本の中で、今はデモクラシーの大変な危機だと述べています。
ポピュリズム（Populism）と英語で言われているものですが、
大衆迎合主義になっていて、その背後には金権主義があり、
デモクラシーが危機に晒されている、それをもたらしているのはテレビだと主張しました。

18世紀建国時代のアメリカのファーザーズといわれる人たちは、
新聞で見解を発表し、それを読んだ人間がその見解に対して意見を言う、
つまり新聞が意見交換の場になっていました。
この新聞というのは、今の新聞とは少し違っていたかもしれません。
日本の場合全国紙は800万部・1000万部という大部数ですが、
アメリカやヨーロッパの高級紙クオリティペーパーは、
それほど部数はありません。
アメリカの建国時代、このような高級新聞が舞台となって、
意見の交換がなされ、世論が形成されていった、とアル・ゴアは主張します。
現代ではメディアの主権が、新聞からテレビに移ってしまいました。
新聞の時代には、読み手が書き手でもあり、書き手が読み手でもあって、
理性を働かせて色んな意見を述べ合い理性を競いましたが、
テレビでは情報を一方的に視聴者が受け取ってしまいます。
そこは理性を働かせる余地はあまりない、一方通行だということで、
アル・ゴアは、マクルーハンを引用しています。
マクルーハンは、新聞はホットなメディアだが、テレビはクールなメディアだと
言っていました。その意味合いが初めて分かったとアル・ゴアは言います。

その意味するところは、新聞は頭の筋肉を動かすホットなメディアであるが、
テレビは送り手の情報を一方的に受容してしまうクールなメディアだ、ということです。
ＴＶが世論形成の主体になってしまい、テレビを支配すると
世論を支配できてしまうのだとアル・ゴアは言っています。
特にアメリカでは上院議員や政治家になるためには、テレビのスポットを買い、
自分の言いたいことを言葉たくみに宣伝し、イメージ操作を行い、
時には競争相手にひどいネガティブキャンペーンもやったりします。
そういう形でテレビが使われ、そのテレビを支配できる人間が政治を支配し、
なおかつ世論も形成している。民主主義の危機の時代である、
とアル・ゴアは強調します。

テレビに関していいますと、情報は映像と共に我々の中に飛び込んでくるので、
本当に頭脳を働かせなくて強い影響を受けることはありそうです。
アメリカを中心に新聞会社が大変な経営危機にあります。
そういう中で民主主義を護ることができるのかということです。

更にアル・ゴアはデジタル技術が新しいインターネット
というメディアを産んだ、と言います。
インターネットメディアは初期の新聞と同じように、
情報の受け手が送り手にもなり、送り手が受け手にもなるという意味では、
議論の交換が出来る、知性の交換もできるので、インターネットは
初期の新聞と同様にホットなメディアになり得るのではないか、
とアル・ゴアは示唆します。

インターネットはホットなメディアになり得るのか？
今の段階では、インターネットでメッセージを発している人はごく一部ですし、
そして、それを使いこなす能力、メディアリテラシーがないと、
民主主義を形成するのにはうまく使えないではないかという危惧もあります。
まだ結論が出てない話です。インターネットメディアの性格は一体どうなのでしょうか？
インターネットは、アル・ゴアがいうように本当にホットなメディア、
つまり自分の頭脳を関与させることができるようなメディアになるでしょうか？
というような問題提起のつもりで今日お話しさせていただきました。

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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_809.php</link>
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         <category>出頭則行教授</category>
         <pubDate>Thu, 02 Sep 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>新興国・途上国インフラ市場の需要急拡大と日本企業の市場獲得戦略 （国際経営／永池克明）</title>
         <description>新興国・途上国インフラ市場の需要急拡大と日本企業の市場獲得戦略

あらゆる企業が進出する中で、インフラ市場は未開拓です。
新興国では高い経済成長に伴って、道路・港湾・空港、
電力などの社会インフラが決定的に不足しています。
日本企業自身も新興国に進出した企業が電力不足で
まともにものづくりができないなど、深刻な悩みを持っています。
したがって、完成品のテレビや自動車とは別に今後の有望な市場として
新興国のインフラ市場が爆発的に拡大しようとしています。
中国で日本の新幹線の技術が導入されましたが、
今後交通関連だけでなく、あらゆる社会インフラ関連設備の充足を
求める国はこれからますます増えてくるでしょう。

今アジアでは中間所得層が、1990年から2008年の間に6.2倍に増えています。
そういう人たちが家電品や自動車などの耐久消費財を購入し始めていますが、
こういうものを支えるには、電力等のエネルギー・交通網・通信システムなどが
必要なので、そのような需要が爆発的に拡大しているのです。
けれども、新興国や途上国では道路・港湾・鉄道・空港・発電所・送配電
上下水道あるいは情報通信システム・都市開発・工業団地などの
ハードインフラが決定的に不足しています。
アジア開発銀行の試算では、2010年から2020年のアジアのインフラ需要は、
800兆円に達し、膨大な市場として開けつつあります。
日本政府も中国・インドあるいは東南アジアの国々とたくさん契約しています。
しかもハードのインフラは、適切な運用ノウハウや制度がなければ、
効果的かつ効率的な使用が困難です。
新興国や途上国の多くでは、そのようなソフト、すなわち交通法規・安全基準・企画、
または空港の管理方法、配電、発電所の運転、上下水道、
情報通信システムの運営方法などが不足しているのです。

こうしたインフラのソフト面は世界的には国際協力機関あるいは国際機関が
その大半を担ってきましたが、日本の場合、大部分は国内で、
運営主体は自治体が、発電所だったら電力会社などが中心になって
管理・運営をしてきました。つまり、インフラのハードはメーカーが作りますが、
運営は公的な部門が担当していました。
90年代以降から先進国では民営化しようと、パブリック・プライベート・パートナーシップ
（ＰＰＰ）という考え方が拡大していますが、そういう公的資金が
新興国・途上国では不足していますから、そのようなニーズに対しても
民間資金が活用できれば、円滑に進むということで歓迎されています。

日本の特徴は、ハード単体については強いのですが、ソフトが弱いのです。
単品売りには強いけれども、システムインテグレーションというか、
全体を統合した運営管理、例えば発電所を運営するとか、
上下水道を運転して維持管理をするという総合的な商売に弱い面があります。
具体的な例としては、昨年末アラブ首長国連邦で原子力発電プラントプロジェクトの
入札がありましたが、韓国連合が日米連合とフランス連合を破って、
見事に初受注をしました。日本勢の最大の敗因は以下の通りです。
韓国勢は原子力発電所を長期間にわたって
安全・確実に運転することをオファーの中核にすえ、
アラブ首長国連邦側はこれを極めて高く評価したわけです。
これに対して、日本勢は民間のメーカーが主体でした。安全な発電プラントは
絶対保証するということをオファーの中核にすえたわけですが、
原子力発電というのは数十年間運転をしなければなりません。
しかもアラブ首長国連邦には熟達した人材がいないので、
数十年間それを保証しなくてはいけないというわけですが、
民間企業では、その国で政変が起こったり革命が起こったり
クーデターが起こったり、あるいは天変地異が起こったり、
地震が起こってぶっ壊れたとか、そこまでは民間企業では保証できません。
韓国やフランスもそうですが、そういうことが起こっても
政府が数十年間保証することになっていて、それが決め手になりました。

電力会社や国が保証することがキーになってくるわけです。
単品売りには強いけれども、運営・維持管理まで含めた総合的な商売に
日本は弱いので、これを変えていかなくてはなりません。
この分野は企業努力だけでは市場獲得が困難なので、
欧米各国或いは韓国がやっているように、政府機関など公的部門が参画し、
純粋なビジネスベースではなく、政治的・外交的な力学で
入札が決まることも多いわけですから、官民連携を強化して、
国をあげて企業支援を行う体制を構築していく必要があります。

今年の６月18日に閣議決定された政府の新成長戦略でも、
重点的な７つの戦略分野の１つに、パッケージ型インフラの海外展開を挙げています。
また経済産業省の産業構造審議会でも、インフラ輸出に関連する11の重点分野を決め、
官民が一体となり公的資金も付けるということで、日本もそういう方向に
動き出したので、これからかなり明るい見方ができると思います。

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         <category>永池克明教授</category>
         <pubDate>Wed, 01 Sep 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>グローバル人材不足と日本企業の対応　（国際経営／永池克明）</title>
         <description>前回、日本の企業の人材獲得戦略と国際化という話をしましたが、
あらゆる分野で海外に進出していこうという動きがあります。

まず企業を取り巻く経済或いは経営環境が
非常に大きく変わったことが、その背景にあります。
それはいうまでもなくマーケットがグローバル化し、
世界中の企業が地球サイズの単一の市場で競争するようになってきて、
そこで勝ち残らないと結局日本企業も生き残っていけません。
２番目に、日本或いは先進国市場が成熟化し、
高い成長が望めなくなってきました。
３番目に、中国やインドといった新興国諸国が
非常に急速に経済発展をしていて市場が拡大しているので、
ここでどうシェアをとるかによって、日本企業の将来がかなり決まってきます。

企業がグローバル市場で勝ち残る条件としては、
色々な要素が、企業及び産業によってあるわけですが、
共通的には、技術力、製品開発力、マーケティング力、
販売力、調達力、サービス力、あるいは顧客満足度の充足力ということが、
当然、ＫＦＳ（キー・ファクター・フォー・サクセス）として要求されます。
今までは国内を中心にして、自分の経営資源だけでそれを築いてきたわけですが、
今や企業環境の変化は極めてスピードアップし、短期間でそれに対して
キャッチアップしなければいけません。となると、
自社の経営資源だけでは足りないことも出てきて、
海外拠点の構築、戦略的提携、あるいは海外の企業買収、
さらに日本で調達できなければ海外で調達するなど、
有力な海外の経営資源（人、物、金、情報、ノウハウ）を
いかに自社のものとして獲得し、それを競争優位に結び付けていくかが、鍵となります。

こういったことは誰がやるかというと結局人なのです。
ですから世界中で非常に有力な競争力のある優位、
有望な人的資源をいかに獲得していくか、
それをいかに育成していくかというのが鍵になることに
収斂してしまうというわけです。
これから、どういう人材が必要なのかということですが、
国際的な市場では肉体的・精神的にタフでないといけません。
それから外国語でビジネスが出来る、コミュニケーション能力、
異文化理解力、積極的に現地に溶け込んでいく意欲がある、
グローバルな環境でマネジメントが出来る、
あるいはイノベーションの力があるか、
こういうスキルがこれから求められるでしょう。

欧米の企業は、もともとグローバル化が進んでいる企業が多かったので、
数十年前からそういった取組みを始めているわけですが、
韓国や台湾等の企業も、今猛烈なスピードで国際化、多国籍化を進めています。
例えば、韓国は国を挙げて英語に力を入れており、小学校の３年生で必修です。
中学・高校レベルでも英語に注力する教育が始まっています。
低学年から語学だけをやらせるのがいいかどうか分かりませんが、
グローバル化対応という点では、いいことだと思います。
有力な企業でいえば、ＬＧ電子は2008年に英語を社内共通語にし、
会議も電子メールも英語にしました。
その結果この数年で外国人の入社希望者が２～３倍に増えたそうです。
サムスン電子は本社勤務の外国人の数を800人から、
2020年までには2000人に増やすそうです。
それに有名な地域専門家育成制度というのがあり、
若手の社員を世界各国に派遣して１年間研修させます。
何やってもいいが、現地の習慣・文化を徹底的に習得するというものです。
この人たちが戦力になって新興国、アフリカの奥地で活躍して
日本よりもかなり先行的に開拓をし始めています。
韓国や台湾では国内市場が小さく海外市場に出ざるを得ないので、
真剣度が違うといえます。

それに対して日本企業では、企業のグローバル化ニーズに対して、
人材が追い付いてないというのが、深刻な問題になっています。
通商白書（今年版）によれば、新入社員や若手社員への
アンケート調査の結果では、海外で働きたくないという人が36％、
あるいは海外赴任は出来るだけ拒否をしたいというのが30％に増えて、
内向き志向が進み、海外留学の数が減っています。
これもグローバル化の波からすると逆の現象で非常に心配です。

日本企業が取り組むべき課題として、前回も具体的な企業の例を
いくつか示しましたが、日本人社員のグローバル化が一番必要ですが、
それで足りなければ、外国人社員の獲得と活用に行き着かざるを得ないでしょう。
幹部に関しても、マネジメント能力を持った経営幹部をできるだけ育成すると同時に、
外から即戦力を獲得していくこを早急にやらなくてはいけないと思います。
そのためには、一元的に人材を育成或いは評価するシステムを
確立しなければなりません。国籍を問わず平等に評価することです。
最近、就職戦線も非常に厳しいものがありますが、
学生自身も、どの業種の企業も海外志向が強まっていることを敏感に察して、
世界で通用する何らかのスキルあるいは特技を身に付けておく必要があると思います。

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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_806.php</link>
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         <category>永池克明教授</category>
         <pubDate>Tue, 31 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>覚えておきたい英語表現　～電話編（異文化コミュニケーション/鈴木 右文）</title>
         <description><![CDATA[今回の覚えておきたい英語表現は、電話編です。
一般家庭で使う表現を前提にはしていますが、
ビジネスでも名前を変えれば使える表現ですので、
参考にしていただければと思います。 


<B><font color="Blue">■電話をかける時</B></font> 

こちらから電話をかけて、「～さんのお宅ですか？」と聞くときには、
Hello. Is that Mr.(Mis.)～'s residence?と言います。
「鈴木さんのお宅ですか？」は、Is that Mr. Suzuki's residence?と表現します。
residenceは邸宅という意味で、日本語でも「お宅」という
少し丁寧な表現を使いますが、英語でもそのような表現をします。
その後は、自分をまず名乗って、誰々が話していますということを伝えます。
例えば、This is Yubun Suzuki speaking.と言います。中学校でよく出てくる表現です。 
相手が誰かを尋ねる時、「話している相手が誰々さんですか？」は、
Are you～？と聞いてもいいのですが、
普通英語では、Am I speaking to ～？と言います。
「話している相手は鈴木さんですか？」は、
Am I speaking to Mr. Suzuki? と表現します。
このように聞くと、向こうは、Yes, you are.というふうに答えてくれると思います。 


<B><font color="Blue">■目的の人と話したい時</B></font> 

相手が自分の話したい人であれば、今のように、Am I speaking to ～？
と確認するだけで良いですが、違う人が出た時は、
目的の人がいるかどうか聞く必要があります。
相手が目的の人ではないと分かると、Can I speak to ～？を使って、
「鈴木さんとお話したいのですが？」、Can I speak to Mr. Suzuki, please?
と相手の方に伝えてください。もし、
目的の人がいれば、呼んでくれますが、いない時には、
「ごめんなさい外出中です」は、I'm sorry but he's out.と表現します。
目的の人がいないのであれば、今は話ができないから伝言を残す必要があります。
伝言をお願いする時は、「メッセージを残していいでしょうか？」は、
Can I leave a message for him?と表現します。
あるいは、親切心から伝言を承る時は、leaveをtakeに変えて、
Can I take a message for him?と表現します。 


<B><font color="Blue">■伝言を残す時</B></font> 

ホテルに電話をして、友人が泊まっている時に、
伝言をお願いすることもあると思います。
ホテルでは、外から帰って来ると、電話があったことを知らせてくれて、
メモを渡してくれます。また、部屋の中の電話のランプが点灯していたりします。 
メッセージを残すだけではどうも話が通じそうにないから、
直接後で話したい時には、call backという表現を使います。
動詞+副詞で、call backで、「私にかけ直す」は、call me backと言います。
「彼に、私にコールバックするように依頼していただけますか？」は、
Would you ask him to call me back, please?と表現します。
非常にラフな関係であれば、I wanna him to call me back, please?でも大丈夫です。 


<B><font color="Blue">■受話器を取る</B></font> 

基本的な動作、例えば、電話に出るや受話器を取る
という表現をお教えしたいと思います。
「電話に出る」を英語で何て言うんだと皆迷うところですが、
英語では、answerを使います。
電話に出るのではなくて、通話に出る、answer the call/phoneと言います。
受話器を取る時の「取る」は、takeでもいいのですが、
普通は、「つまみ上げる」という言い方で、picked up the receiverと表現します。 

電話がかかってきたけれども、他の用事で、電話になかなか出られない時は、
先程のanswerに否定をくっ付けて、I couldn't answer the phone.
もしくは、I couldn't answer the call.と表現します。
受話器を置く時は、hang upを使います。
これは、固定表現に近く、動詞+副詞で、hang upと言います。
また、「このまま繋ぐので、電話を切らずにお待ち下さい」という表現の時には、
don’t hang upでもいいのですが、このような時は、hold onを用います。 


<B><font color="Blue">■間違い電話がかかってきた時</B></font> 

例えば、かかってきた電話がどうも間違い電話のようだという時には、
「間違った番号におかけですよ」は、You must have the wrong number.と表現します。
この場合のmustは、「～に違いない」という意味です。
あるいは、「ダイヤルし間違える」で、misdialという動詞を使ってもいいのですが、
最近はダイヤルがありませんから、これは少し古いですね。 
電話をした先に、「～に繋いで下さい」という交換手に言う場合は、
put someone through to ～という言い方をします。
例えば、「人事課に繋いで下さいませんか」という時には、
Could you put me through to the personnel department？と表現します。 ]]></description>
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         <category>鈴木右文准教授</category>
         <pubDate>Mon, 30 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>政府の財務 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[よく誤解されていますが、日本全体の財務と政府の財務は違うものです。
日本と言うと、政府だけでなくて、事業会社、銀行や、家計を含みます。
政府の中にも中央政府と地方政府があります。
中央政府の財務と地方政府の財務を比べると中央政府の方が地方政府よりも酷いのですが、
今や中央政府と地方政府の両方を合わせても債務超過に陥っています。

今回は、特に中央政府の財務の現状についてお話しします。


<font color="Blue"><B>■政府の危機的財務</B></font>
中央政府の財務が非常に危ない常態にあるということが明らかとなってきている中で、
どうやってこれを再建させていくのかということについて、皆が悩んでいます。
よく言われている、2010年度末時点での国民一人当たりの中央政府の借金は、
帳簿上では約760万円ですが、年金や不良債権の引き当て不足等を含めて、
時価に直すと約1000万円にのぼる見込みです。

一方で、一時期かなり下がっていた国債の格付けも、ここ数年は回復基調にありましたが、
2010年1月にS&Pやムーディーズが評価を再び引き下げられています。
現在、国債や借入金、政府短期証券を合わせた、
国(中央政府)の借金総額は約1000兆円にのぼります。

財務省は5、6年前から国の連結貸借対照表を作成していますが、
それによると現状では約300兆円の債務超過です。
この連結貸借対照表は、一般会計、特別会計、それから独立行政法人のような傘下の法人を、
全て連結したものですが、例年では8月に公表されます。
しかし、2010年は7ヶ月前倒しして1月に公表しており、
財務省でも危機感は段々と増してきているようです。

財務省は日本の貸借対照表をあまり参照していないようですが、
ストックだけでなくフローでも赤字となり、危ないということは分かっているという状況です。


<font color="Blue"><B>■消費税の増税</B></font>
今の政府セクターの財務を再建するためには、
経済成長か消費税の増税しかないという官僚の説明を受けて、
その気になった菅首相は、参議院選挙前に唐突に消費税の増税を口にしました。
結果として国民の反感を買ってしまいましたが、私が常々申し上げているように、
国有資産の売却や、公営事業の民営化など、
財政再建のために出来ることは他にも山のようにあります。
そういうことを考えずに、消費税と言ってしまったために、
菅首相に対して国民は怒ったのではないかと思います。

自民党でも以前から、財政再建のためには、
税収を増やすしかないという声が与謝野氏を中心に出ていました。
実際にはそれだけでは再建は出来ませんが、
とりあえず財政を維持するためには、10兆円くらいが必要となります。

消費税1%で2兆円の増収となるため、10兆円を捻出するためには、
消費税を5%くらい上げなければいけません。
しかし、家計の貯蓄は10兆円を切っているため、消費税が10%になると、
家計の貯蓄がマイナスになってしまいます。
銀行が国債を購入する資金は、銀行に預けられた家計の貯蓄です。
その肝心の家計の貯蓄がマイナスになってしまうと、
国債を追加発行しても買い手がいないということになってしまいます。

家計の貯蓄をマイナスするような政策をとっても、いいことはありません。
そういう意味では、消費税をいずれ上げなければいけないという認識は全くの誤りだといえます。


<font color="Blue"><B>■社会福祉事業の民営化</B></font>
財政再建のために出来る事は色々とあります。その一つが公共事業の民営化ですが、
年金や健康保険、介護保険といった社会福祉事業も民営化は可能です。
菅首相は社会福祉事業を成長させると打ち出していますが、
国が全部独占してやると、お金が足りなくなった場合に、それが税金から賄われることになります。

しかし、規制緩和をして、国と民間企業で社会福祉をやっていけば、
社会福祉市場が成長しても全く問題ありません。

社会福祉が成長するのは分かりきっていますから、
社会福祉の大元を絶対民にやらせないで官だけでやるという方針を捨てて、
規制緩和して官と民と両方で成長する社会福祉を支えるという形にしない限り、
財政再建は難しくなります。


<font color="Blue"><B>■政府資産売却</B></font>
そもそも、財務が悪化して破綻しそうな時に、
売上を増やして建て直すというような悠長な話は民間企業ではあり得ない話です。
民間企業であれば、財務が苦しくなれば、
保有している資産や事業を売却するといったところから再建に着手します。

ところが、政府の資産売却をみてみると、かつては4000億円くらいあった売却額も、
2009年度は1000億円を切っています。
売却資産が遊休不動産だけであるためこのようなことになっているのです。
もともと国有地は40兆円程度しかありません。

一方、国の投融資は、有価証券が224兆円、貸付金が193兆円と400兆円近くにのぼります。
投融資の多くは公営企業や公的金融機関に対するものであるため、
投融資の処分は公営事業や公的金融機関の民営化を伴いますが、
民営化をすれば数百兆円単位で有利子負債の削減が可能です。

また、外国為替特別会計には、政府短期証券を発行して調達した100兆円、
約30兆円の現預金、ドル国債を中心とした有価証券90兆円の資産があります。

円安が円高になると、輸出製品の価格が上がってしまうため、
日本の輸出産業の競争力がなくなってしまいます。
円高を円安にするために、外為特別会計でドルを購入していますが、
ドル高の時にドルを売ることができなかったためドルを百兆近く保有しているわけです。
円高に介入するために、現金は必要ですが、ドル資産は不要です。

現在の残高は過去の経緯でドル高時の処分に失敗して持っているだけです。
100兆円位のドルを保有して円高を迎えたため、政府は約10兆円の損失を出してしまいました。
今回の円高局面で100兆円使って円安を守っているわけでは全くありません。
先進国の中で為替市場に介入している国は日本だけです。
また、介入するにしても、規模を3分の1くらいにすれば、そこから数十兆円お金が出てきます。
現状としては、為替市場に介入するにしても、ドルの持ち過ぎです。


<font color="Blue"><B>■大きな政府から小さな政府へ</B></font>
外為特会と財政投融資特会の2つだけでも、外為特会が約100円、
財政投融資の特別会計が約300兆円にのぼり、
これを縮小すれば、簡単に数十兆円は出てきます。
この2つの特別会計は財務省主管ですが、事業仕分けも財務省が主導しているため、
この2つの会計は手をつけられていません。

財務省と戦うと2011年度予算が作れなくなるかもしれないので、
民主党は財務省と戦えないのではないかという疑いがあります。
仮に2010年秋に財務省と腹を決めて戦うということになれば、簡単に数十兆円は出てきます。

そういう意味では、いくらでも方法はあるにも関わらず、
やりたくないのでやっていないという状況です。

大きな政府では、国民のお金が政府セクターに回ってしまい、
民間セクターが小さくなってしまいます。
これを「クラウディングアウト(crowding out)」といいますが、
大きな政府を小さくしても、その小さくなった部分は民間セクターが引き継ぐため、
無くなってしまうということではありません。

大きな政府を小さくするということに、一度は小泉元首相が着手しましたが、
始めてすぐに辞めてしまいました。
その後に、自民党も民主党も大きな政府で政策をやっているということが、
最大の問題だと思います。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 27 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>QBS体験談（8期生/藤井弘貴）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>学生</category>
         <pubDate>Thu, 26 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>QBS大学説明会とオープンキャンパスについて</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>出頭則行教授</category>
         <pubDate>Wed, 25 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
         
      </item>
            <item>
         <title>日本企業とイスラム金融（ファイナンシャルマネジメント／平松拓）</title>
         <description>前回も触れましたように、イスラム金融は
「シャーリア」（人の道）に沿った金融で、利子の禁止など、
いくつかの制約がありますが、その中に、現物取引の前提があります。
現物取引、金融の世界では実需原則などともいいますが、
こういうことがあるために、実需から乖離し、金融工学がもたらした災禍
ともいえる今回の金融危機では、イスラム金融機関は
直接的な影響はあまり受けませんでした。

ところが、ベースとなる実需の投資先が、潤沢な石油マネーで膨らむ
不動産市場であったために、間接的な影響は大きく受けており、
２００９年には中東の多くのイスラム金融機関が赤字に陥りました。
この過程で明らかになったのは、イスラム金融の市場における厚みのなさや、
金融安定化システムや倒産法制など、制度面での未整備の問題です。

例えば、倒産法制についていえば、イスラム金融による取引は
イギリス法に準拠をしているものが多いといわれています。
ただ、そこにイスラム的な解釈が採り入れられるという
ところに難しさがあるようです。こうした市場の厚みや、制度面の
整備については、まだ歴史が浅いこと、また、それ故に様々な
事象に遭遇した場合の蓄積に乏しいことが背景と考えられます。
つまり、未成熟であるが故に不確実性のリスクは高い
というのが実態だろうと思います。

ただ昨日も申し上げたように、市場の潜在的な大きさを考えると、
現時点でそうした不確実性があるからといって、このマーケットを無視するのも
逆にリスクが大きいといえるのではないかと思っています。

日本企業の中でイスラム金融に取り組むところは増えてきています。
銀行では、三菱東京ＵＦＪ銀行がイスラム金融の部門を立ち上げると共に、
ＣＩＭＢという現地の金融機関とイスラム式金融、投資銀行分野で提携をしています。
ノン・バンクでは、イスラム金融を利用した資金調達を実施しているところもあります。
トヨタ自動車やイオンの系列の金融会社では、イスラム債である
スクークを使った資金調達を行っています。
両社共に現地での消費者ローンなどの販売金融をイスラム式で行っており、
資金調達面でもイスラム式で行う必要があったということですが、
金額も大きかったので、イスラム式の債権スクークを発行したといわれています。

広義の金融の分野に入る保険ですが、タカフルという
イスラム式の生命保険・損害保険があります。
ここでは日本最大の損保である東京海上日動火災が、イスラムビジネスに乗り出しています。
ホンリョンという地場銀行と合弁会社を設立して、
銀行の支店網を利用して証券商品や投信商品を販売しております。
証券関係でも野村証券がスパイス・ロードという名前を付けて
アジアのイスラム圏に注目しており、野村アセット・
マネジメントの子会社がイスラム運用業務のライセンスを取得して、
マレーシアでイスラム運用業務に参入しています。

こうした企業の取り組みの一方、日本政府のイスラム金融に対する
取り組みは、金融機関の海外での活動を縛らないように金融法制面の
制度改正を行うという、受け身なものに留まっています。しかし、アジアの
債券市場育成という観点からは、このイスラム金融により積極的に取り組む
べき理由があるのではないかと思います。

前回マレーシアがイスラム債の発行市場としては最大と述べましたが、
それはオイル・マネーなどの資金がマレーシアの市場を介して
地域の投資に利用されている可能性があることを物語っています。

日本はこれまでアジアの債権市場の育成を積極的に後押ししてきましたが、
それはアジア諸国が輸出によって獲得した外貨資金が
資金需要のある地場経済の投資にそのまま活用されることがあまりなく、
一旦ロンドンやニューヨークへ吸い上げられ、ヘッジファンドなどの手を介して
再びアジアに投資される形をとってきたことに対する問題意識があります。
こうした形でアジアに再流入する資金は、ファンド・マネージャーの
リスク認識一つや欧米の金融機関の信用不安などを背景に、
非常に不安定な出入りをするということがあります。
つまり本当に地域の成長に役立つような安定的な資金源になっていないのです。

その点、イスラム金融というやや特殊な形態をとったにしても、
地域の資金が地域の事業投資に向かう、あるいは、アジアにとって
自分たちが支払った石油代金を投資資金として、
安定した形で取り込めるということであれば、そのメリットは
小さくないのではないでしょうか。


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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Tue, 24 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>イスラム金融について（ファイナンシャルマネジメント／平松拓）</title>
         <description>今回と次回のテーマはイスラム金融です。

イスラム金融と言っても、日本に住む一般の人々にとっては
ほとんど触れる機会がないので、あまりピンと来ないかもしれません。

しかし、世界のイスラム人口は約１５億人といわれ、
宗教人口としては世界で２番目です。
世界の人口の４人から５人に１人はイスラム教徒という計算になります。
また近年、資源価格の高騰により中東には巨額の石油マネーが積み上がっています。
即ち、イスラム圏における金融は人口の面でも、
また滞留する資金の面でも大きな潜在性を持っており、
実際にイスラム金融は急速に成長しつつあります。

イスラム金融とは何かといえば、イスラムの教えによる「シャーリア」（人の道）
に従った金融ということで、何らの役務を伴わず時間の経過だけによる利得として
利子が禁止されている他、現物取引の前提、取引をする双方による損益リスクの共有、
あるいは、摂取が禁じられているアルコール等に係るビジネスの排除
といった特徴があります。

利子が禁止されているので、通常の預金や貸付けは行われませんが、
かわりに「ムダーラバ」という、事業投資のための資金の信託の見返りに
事業収益の分配を受ける信託金融や、
「ムシャーラカ」という、事業へ出資のみならず
経営への参画を行う形での出資金融、
さらには「ムラーバハ」という商品を介した信用取引、
「イジャラ」という通常のリース取引などの取引を扱っています。
また、これらの取引を利用することで、実質的には通常の
預金や貸付に近いことも可能となっています。

イスラム教に沿った金融ということで、歴史も長いと印象を受けがちですが、
始まりは１９７０年代といわれています。
約４０年と歴史が浅い分、金融取引全体の中に占めるシェアは限られています。
中東地域でさえもイスラム銀行の資産の占めるシェアは一般銀行の資産に遠く及びません。

保険などのビジネスを合わせた広義のイスラム金融でみても
２００５年に世界全体で１兆ドル程度といわれていますが、
世界のＧＤＰが５５兆ドル、世界の金融資産は２００８年で１４７兆ドル
といわれていることからすれば、まだまだ限定的です。
しかし、拡大のペースは急速で、リーマンショック前後の２００７年から
２００８年にかけては資産成長率が30％前後にも及んだといわれています。

背景には、湾岸諸国の原油収入の拡大だけではなく、イスラム圏の
人々によるムスリム化、より教義に忠実に従う順法精神の重視ということがあります。
イランやスーダンといった厳格なイスラム教国では、
金融資産のほとんどがイスラム金融によるものといわれています。
それに対して、他の多くの中東諸国ではイスラム金融機関と
普通の金融機関が混在していますが、
近年、イスラム金融の利用が顕著に増えてきています。

更に注目されるのが、中東地域以外による積極的な
イスラム金融センター化のための動きです。
私たちにとって比較的身近なアジアでも、イスラム化を国是として進めてきた
マレーシアが１９９０年代からイスラム金融の育成を図ってきています。
同国はスクークというイスラム式債権の発行額では世界１位で、
イスラム金融センターとして中東のバーレーンと競っています。

世界最大のイスラム教の人口を抱えるインドネシアでも、
出遅れたイスラム金融を活性化することで、インドネシアの金融市場全体の
活性化を図ろうということで、中銀などが熱心に動いています。

さらに、非イスラム圏でもイスラム金融の潜在性に目を付けて、
ロンドンを擁するイギリスやシンガポールでは、
政府がイスラム金融センターとしての発展を積極的に後押ししています。
前出のイスラム債権、「スクーク」の２００７年の引き受け実績を見ると、
トップ１０にイギリスの銀行が3行、シンガポールの銀行も1行入っています。

もうひとつイスラム金融の潜在性という意味で注目すべきは、
ハラル産業全体としてのネットワーク効果です。
ハラルとはイスラム教で許されたものを意味しており、
イスラム金融もハラル産業の一環です。他の例では比較的
知られている分野に食品があります。イスラムでは豚肉や血液、
アルコールなどを食することが禁じられていますが、
こうしたものの使用を避け、決められた処理手順に従って製造された食品は
「ハラル食品」として認証を取得できます。

このハラル食品産業は日本企業の参入も含めて急速に拡大していますが、
ハラル産業では、金融面ではイスラム金融の利用が推奨されます。
こうしたイスラム的なコンプライアンスが、ハラル産業間の
結びつきを強めることになれば、ハラル産業に係る企業の間で
ハラル事業の相互利用が進み、それがイスラム金融を利用する
企業の増加要因として働くことが考えられます。

次回は金融危機との係りや、実際にイスラム金融ビジネスに
参入している日本企業の活動などをお話します。


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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_802.php</link>
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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Mon, 23 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>銀行規制 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[主要国の銀行監督当局は金融への規制を強める動きをみせています。
今日は、自己資本比率への規制の動きを中心に、銀行規制についてお話しします。

<font color="Blue"><B>■自己資本規制強化</B></font>
これまでは、リスク資産に対して国際業務を行う銀行は8%、
国内業務のみの銀行は4%の自己資本比率が必要であると定められてきました。
ところが2008年に金融危機が爆発した際に、
世界中の銀行が自己資本を不良資産処理に投じたために自己資本不足に陥り、
貸し出しが出来なくなったことで経済危機に拍車がかかってしまいました。

このことの反省として、2009年の秋以降、より多くの自己資本を銀行に持たせるために、
リスク資産に対する自己資本比率を8%から12%へ引き上げることが、
バーゼル銀行監督委員会によって議論されています。

また、現在許されている自己資本の中には優先株や劣後債のように、
本当に自己資本かどうかよく分からないもの(Tier2キャピタル)も含まれています。
そこで、これらを除いた普通株や剰余金を中心とする中核的自己資本(Tier1キャピタル)を、
一定割合確保することの義務付けも同委員会では検討されています。

こうなると、基準を満たすためにアメリカ、ヨーロッパの銀行は、
自己資本を2、30兆円ずつ調達しなければなりません。
また、日本でも十数兆円の規模で株式の発行が必要になるということで、騒ぎになりました。
ところが、なかなか景気が回復しないため、規制を強化すると自己資本が不足し、
銀行が貸し出しに慎重になり、景気回復がさらに遅れかねないということで、
2009年から2010年にかけて、強化を緩やかにしようという考えも出てきています。

中でも、日本やドイツは規制に慎重な立場です。
当初、世界中で2012年から新規制を導入という話がありましたが、議論を経て、
2020年代前半以降の完全実施まで10年くらいの移行期間を設けるということになりました。
移行期間が10年となると、自己資本発行でなくとも、
利益を貯めていくという対応も一応は可能です。


<font color="Blue"><B>■金融規制法成立</B></font>
自己資本比率のように全世界の銀行に一律に関わってくるグローバルな話だけではなく、
アメリカの金融規制法や、ヨーロッパの銀行をどのように監督するかという、
国別や地域別の話も一方で盛り上がっています。

アメリカでは金融規制法が2010年の7月15日に成立しました。
アメリカ国民の間でも議論にもなるくらいの大きなトピックでしたが、
金融業界、特に投資銀行業界にとっては厳しい結果となりました。
これまでは、コマーシャルバンクも、投資銀行のように、
プライベートエクイティーファンドやヘッジファンドに出資をしたり、
あるいは顧客の取引やリスクを回避する取引ではなく、
自己勘定でトレーディングしたりして儲けていました。
金融資産はどんどん膨れ上がって大きくなっていたわけです。

今回の金融規制法ではプライベートエクイティーファンドやヘッジファンドへの出資は、
中核的自己資本の3%に制限されることになります。
こうなると、ゴールドマンサックスは自己勘定を使った投資を、
現在の7分の1にしなければなりませんし、
モルガン・スタンレーも今までの3分の1にしなければなりません。
今まで約4000兆円まで膨れあがっていた金融資産を約3000兆円へ、
金額にしてアメリカのGDPに相当する約1000兆円を落とさなければなりません。
これから一体どうやってやるのかということで、慌ただしくなりそうです。

また、アメリカでは住宅金融の問題が大きな影響を与えました。
連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディーマック)が、
住宅ローンの証券化を行い、それが破綻しそうになったため、
2008年にアメリカ政府が十数兆円を投入し、現在も両公社は政府管理下にあります。

一方で、連邦準備銀行の準備預金は最近では1兆ドルと、
金融危機前の約100倍に膨らんでいます。
お金を大量に供給したにもかかわらず、銀行からの貸し出しに回らずに、
連邦準備銀行に戻って来ているのが理由です。
このように、アメリカ経済でお金つまり血液が循環しないため、
思うように経済が回復していないというのが現状です。


<font color="Blue"><B>■CEBSによる資産査定</B></font>
ギリシャの粉飾に始まり南欧のポルトガルやスペインも、
財務状況が少し危ないという話になっています。

欧州銀行監督委員会(The Committee of European Banking Supervisors: CEBS)が、
2010年7月に域内20カ国の銀行91行の資産査定を行ったところ、
7行の中核的自己資本比率が6%を切っており、
4000億円の資本不足であること明らかとなりました。

とはいうものの実際にはもっと多くの銀行がもっと多額の自己資本不足であるとみられています。
例えば、JPモルガンは自己資本が不足しているのは7行ではなく17行で、
4000億円ではなく4.4兆円の自己資本が不足していると分析していますし、
ゴールドマンサックスも17行よりも更に多い25行近くが、約4兆円の資本不足にあるとみています。

一方で、64兆円近い損失が発生しているとの声もあり、
一体どのくらいの損失が発生しているのか、見当も付かないという状況です。

ただ、CEBSの見積もりが過小評価であるというところでは一致しています。
CEBSは政府がよくやるようにできるだけ小さい数字を発表して、
あまり不安を煽らないようにしているのだと思われますが、
EUの一部政府の財務が破綻して債務不履行になった場合の損失は、
CEBSが言うよりはるかに大きいようです。


<font color="Blue"><B>■日本の銀行の状況</B></font>
世界で自己資本比率が8%に規制されるようになったのは、
日本の銀行がバブル期に色々と活動し過ぎたからだという、
穿った見方が日本の中にはあります。
日本の銀行にとって8%は相当な縛りでしたが、
バブル崩壊後の不良債権処理でその自己資本が足りなくなってしまいました。
その上、増資をしようにも誰も普通株を買ってくれないということで、
優先株や劣後債を発行して何とか凌いできました。

ところが今回の新規制では、優先株や劣後債を除いた、
中核的自己資本というコンセプトが新たに作られます。
中核的自己資本で新たに規制が加わるということで日本の銀行は慌てています。
みずほ銀行や三井住友銀行辺りは、8000億円くらいをとりあえず調達しておこうということで、
普通株を発行しましたが、それに見合ったリターンは得られるのかという声もあり、
株価は下がってしまいました。

世界中で銀行は結構大変なことになっていますが、
中核的自己資本比率は2010年9月に行われるバーゼル委員会の会合で固められる方針です。
中核的自己資本比率については、英米が6%、日独が4%を主張しています。

日本としてはバーゼル委員会で、アメリカやイギリスの委員を説得しないと、
厳しい状況になっていると思います。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_797.php</link>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 20 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>大連レポート（大連理工大管理学院/張暁紅）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_786.php</link>
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         <category>張暁紅講師</category>
         <pubDate>Thu, 19 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>覚えておきたい英語表現～旅行編～その他（異文化コミュニケーション/鈴木 右文）</title>
         <description><![CDATA[８月になって、夏休みに海外に行くという人もいると思います。
そこで、今回の覚えておきたい英語表現は、旅行編の補完的表現を扱いたいと思います。 


<B><font color="Blue">■写真を撮る時</B></font> 

異文化コミュニケーションの話と関係しますが、
よく私たちは日本の観光地へ行って、人にカメラを渡して、
「写真を撮ってくれ」と言ったり、その辺にいる方々を捕まえて、
「ねえ、一緒に写真に入ってよ」と言います。
海外では、それは非常に危ないことが多いということを、まず知っていただきたいです。
まず、カメラを持ち逃げされる危険があります。
それから、写真に入って欲しいなと思うような目立った服装をしている人が
たむろしている時というのは、後で、「写真代、出演料よこせ」
というような話になることが多いのです。
慣れている人はいいのですが、そうでない人は、日本と同じ常識で、
海外で何もかもやってしまうとまずい、という話をまず知っておいて欲しいと思います。 

私達を対象にして、写真を撮って欲しい時は、take a picture of usを使い、
Would you take a picture of us, please?という表現をしましょう。
take a picture of ～で、「何々の写真を撮る」という意味で、
写真を撮る対象が私達だから、take a picture of usとなります。
誰かに、一緒に写真に入ることをお願いするときは、色々な表現がありますが、
pose with 誰々という表現を使い、Would you mind posing with us?といいます。
pose with 誰々で、「誰々と一緒にポーズをとる」という意味で、
mind～ing「何々をしてくれる」という表現と組み合わせます。
pleaseを付けても構わないと思います。 


<B><font color="Blue">■両替をする時</B></font> 

私たちが海外へ出掛けて英語を使いそうな場面というと、
空港や街中でお金を両替する場面ですね。
為替レートが、場所によって有利、不利というのがあって、
空港の中が、一番利率が悪いという話を、皆さんご存知だと思います。
成田空港で両替をするよりは、その前に銀行で両替する、
現地に行ってから銀行等で両替をする人が多いと思います。
ケチケチしていますが、日本で現地貨建てのトラベラーズチェックを
作っていって、向こうの両替所で換金するのが、
手数料の関係で一番有利なことが多いようです。
金額にもよりますが、トラベラーズチェックの方が、
現金の両替よりも日本でやる時に率がいいということがあります。
向こうに行って、両替所によっては手数料なしで、トラベラーズチェックを
現地の通貨に替えてくれるところも多いので、そうなるとかなり楽です。 

「両替する」という表現は、changeを使い、日本円から米ドルだと、
Could you change Japanese yen to US dollars?と言います。
イギリスのポンドに両替するのであれば、US dollarsを、
British poundsとすればいいわけです。
change ～ to ～という表現を使い、初めのところに、
自国の通貨を入れ、後に変えたい国の通貨を入れます。
Can you change～という言い方でも、大丈夫です。 


<B><font color="Blue">■郵便の出し方</B></font> 

向こうでお土産を買って、帰りの飛行機に乗せると重い時や、
超過料金を取られそうな時、送ってしまった方がいいという場面があります。
英語圏では、皆さん片言の英語を並べれば、色々用は足りると思いますが、
１つ、２つ覚えていると良い言葉をお教えします。 
普通のメールを送る時には、普通はエアメールで送りますので、
送るという表現の後に、by airを付けるということを覚えましょう。
多分何も言わないと、航空便で送ってくれると思いますが、
時間がかかりますが、船便で送って欲しいということもあると思いますので。
船便のときは、by surface mailと言います。
多分、海の上を行くから、「表面上を行く」という言い方をすると思います。
それから、速達で送る時は、by expressを使い、
例えば、「これを日本に速達で送ってください」という時は、
Can I send this to Japan by express?という言い方をします。
expressという単語が入るだけで、エアメールで送るという前提になります。
書留で送る時には、Can I have this mail registered？というような表現を使います。
registerは、「登録をする」という意味ですが、書留という意味になります。
このくらい知っておくと、何とかなると思います。 


<B><font color="Blue">■パスポートをなくした時</B></font> 

最近、色々法律が変わりまして、国内の身分を証明する書類として、
普通は免許証があればそれでいいのですが、
ない場合は、戸籍謄本を持っていくといいです。
向こうで、日本から取り寄せをするのに時間がかかるので、
パスポートをなくした時にも、早く再発行がしてもらえますので、
その２つを持っていくといいです。
「発行する」という動詞は、issueで、「再発行」だと、reissue。
「パスポートの再発行をお願いしたい」という時は、
Can I have my passport reissued?という言い方をします。
このhaveは、使役のhaveで、髪の毛を刈ってもらう時に、
have my hair cutという文と同じ構文です。 


<B><font color="Blue">■時差ぼけがある時</B></font> 

時差ぼけのことを英語では、jet lagといいます。
ジェット機に乗ってタイムラグ（time lag）を生じているというようなことだと思います。
「何々を取り除く」という意味でget rid of ～ 、
実際に抜けている時は、I got rid of my jet lag.と表現します。
時差ぼけが抜けていない時には、それを否定文にして使います。 
「日付変更線を越える」は、cross the date lineと表現します。
日付変更線は、date lineで、「越える」は、crossを使います。
その他、飛行機に乗ったり、海外旅行に行っていて、
よく出てくるのは、日付変更線、緯度、経度などの単語です。
子午線は、meridianと言います。
グリニッジ天文台で、よく観光客が子午線をまたいで
写真を撮っていますが、あそこは東経西経０度です。
ちなみに、経度はlongitude、緯度はlatitudeといいますが、
普通の生活で使う表現ではないかもしれません。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_800.php</link>
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         <category>鈴木右文准教授</category>
         <pubDate>Wed, 18 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>成長市場へのアプローチ④（国際経営・国際ロジスティクス/星野 裕志）</title>
         <description><![CDATA[昨日は世界の人口の3/4に当たる40億人という人口は、
年収が3,000ドル以下の低所得層ということになりますが、
これらの開発途上国に対して様々な企業は事業としての
アプローチの方法があることをお話しました。
開発途上国への援助、ソーシャル・ビジネスの形態、
BOPを対象とした収益事業に分けて考えてみました。
これらの枠組みに沿って、日本企業などの取り組みを見ていきたいと思います。 


<B><font color="Blue">■開発途上国への援助</B></font>

国連や開発途上国援助を目的とする国際機関・政府機関・NGOなどは、
多国籍企業と協働しながら、様々な生活環境の改善や
社会問題の解決に向けて、事業を行っていますが、
これらは企業自体の収益事業を目的とするのではなく、
やはり援助の枠組みの中で行われています。 

日本企業の関わったこのタイプのビジネスは、住友化学の
主にアフリカ向けのマラリア予防の蚊帳が最も知られています。
オリセットネットといわれる蚊帳は、住友化学が独自に開発した蚊帳の糸に
織り込んだ防虫剤が、マラリアを媒介する蚊を寄せ付けるのを防ぐ効果がある
優れた商品で、5年間の持続性と耐久性があるそうです。
この商品は住友化学自体が販売するのではなく、
国際機関や開発途上国の援助機関に購入されて、
赤十字や色々なNGOを通じて、アフリカなどで配布されているようです。
もともと工場用に開発された製品が、このような形で使用されて、
同社の信頼性を高めているといえます。


<B><font color="Blue">■BOPを対象とした収益事業</B></font>

次は、開発途上国の潜在的な可能性に目をつけて、
まだまだ顧客となりうる層は限定的で市場は小さいものの、
市場開拓のために展開するBOPのビジネスの形態です。
このモデルで古くから成功している日本企業はヤクルトであり、
日本と同様に女性を販売員にしたヤクルト・レディという販売方法で、
南米やアジアの市場への浸透に成功しているようです。 

最近の成功例であれば、不織布や吸収体の成型加工で
紙おむつや生理用品を生産するユニチャームがあります。
地道な努力で、価格競争力のある優れた製品を投入し、
現地の販売チャンネルに浸透しながら、確実に市場を拡大しています。
現地の生活水準の向上と共に、最初は小分けして販売していた
紙おむつの使用量や購入枚数が増加して、段々と市場の拡大につながるようです。
現在は既に海外の売り上げが、4割を超えたそうですが、今後ますます
アジア・中東・アフリカ各国やBOPを対象とした市場拡大が図られるようです。


<B><font color="Blue">■ソーシャル・ビジネス</B></font>

最後のモデルが、昨日もご紹介したソーシャル・ビジネスとしてのアプローチです。
バングラディシュでは、ユナスさんのグラーミンと協働で、
多国籍企業のダノンが栄養価の高いヨーグルトを販売したり、
アディダスが現地の人たちの手の届く価格の靴の開発などを行っています。
今回いよいよ日本企業として、ユニクロのファーストリテイリングも
グラーミンのプロジェクトに参加することになったわけですが、
これらの企業は事業が順調に進むことによって、投資した金額までは
回収することができても、それ以上の利益を得ることができません。
ということは、やはりビジネスというよりは慈善事業の色彩が濃いということになります。
 開発途上国に対しては、お金の援助やインフラを整備する
という事例は以前からもありましたが、一企業が入って
事業として貢献するということは、本当に新しい動きだと思います。

大企業が持てる力を使って、開発途上国などの生活の改善や
さまざまな社会的な問題に取り組むのは、企業の社会的な責任を
意識したことかと思います。
ただし民間企業が収益を目的としないソーシャル・ビジネスから
得られるものはどのようなことでしょうか。

まず世界の最貧国の一つにも区分されていた
バングラディシュを舞台に、生産や販売活動を行うことによって、
開発途上国でのビジネスに関する様々な経験や知見を
得ることがあげられます。
また今後バングラディシュの生活水準の向上によって、
より価格の高いユニクロ製品を購入する層が拡大することも期待されます。
さらに、世界のテキスタイル・メーカーが着目する
バングラディシュでの生産は、今後製造・輸出拠点として
成長することも考えられます。
そして、もちろん企業の姿勢として、
消費者に信頼性を与えることにもなるかと思います。 

そのように考えていくと、ソーシャル・ビジネスも
BOPへのアプローチの一つとして位置づけることも可能かもしれません。
いずれにせよ日本企業の中にも、
このような動きができてきたことは大変うれしいことですし、
今後「アジアにおけるソーシャル・ビジネスのハブ（拠点）」に
名乗りを上げた福岡からも、新たなプロジェクトを立ち上げられればと思います。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_799.php</link>
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         <category>星野裕志教授</category>
         <pubDate>Tue, 17 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>成長市場へのアプローチ③（国際経営・国際ロジスティクス/星野 裕志）</title>
         <description><![CDATA[7月中旬に、ノーベル平和賞・福岡文化賞を受賞された
グラミン銀行で知られるムハマド・ユヌスさんが、
福岡に来られていたのをご存知の方も多いと思います。
滞在中に何度か会議でご一緒させていただきましたが、
確か70歳だったと思いますが、地球上から貧困問題をなくすための
余りにも精力的な活動に感銘を受けました。
これから「福岡をアジアにおけるソーシャル・ビジネスのハブ（拠点）」として、
福岡市、九州大学を含めて、福岡ではさまざまな取り組みが行われることになります。 


<B><font color="Blue">■BOPビジネス</B></font>

ところで、以前のBBIQモーニング・ビジネススクールになりますが、
「成長市場へのアプローチ」というタイトルで、開発途上国などの
これからの成長が期待される市場に向けた企業の戦略について、
解説をさせていただきました。具体的成長が期待される市場とは、
ブラジル・ロシア・インド・中国の4カ国のBRICsに続いて、
ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチンの5カ国を、
そのイニシャルから「VISTA」とくくってみたり、
さらには世界人口を所得構造からピラミッドにみたてて、
その下の部分に位置する40億人を「ベース・オブ・ピラミッド＝BOP」と読んで、
今後企業が開拓をしていくということでした。 

お話をさせていただいたのは、わずか半年か少し前のことでしたが、
日本企業が本格的にBOPにアプローチするのはいつになるのだろうと思っていました。


<B><font color="Blue">■ファーストリテイリングの取り組み</B></font>

ところが、そのような成長市場への企業のアプローチの動きは、
最近急に加速しています。世界の多国籍企業の動きも活発ですが、
日本企業の中にも具体的な動きが出始めています。 

例えば、ユヌスさんの来日中に正式調印されたことですが、
ユニクロのファーストリテイリングが、バングラディシュに
100%出資の子会社「ユニクロ・ソーシャル・ビジネス・バングラディシュ」を設立して、
現地で衣料品の企画・生産・販売をするという構想です。
単価約１ドルで、衣料品を貧困層に販売することや、
現地人の人たちの雇用機会を初年度は250人、
3年後には1,500人から2,000人の規模で創出するという計画です。 

さらにその構想に続いて、ファーストリテイリングと東レの間の
戦略的提携を強化するべく、東レが海外企業との合弁で
ファーストリテイリング向けの衣料品の一貫生産工場を
バングラディシュに設立することが発表されました。
さらにこの構想は、両社によって拡大の可能性もあるようです。

ただそうなってくると、前者のファーストリテイリング、ユニクロは、
「ソーシャル・ビジネス」といっていいと思うのですが、
東レが合弁企業で生産を始めることは、慈善性ということではなくて、
まさに「BOPビジネス」なのです。
つまり、同じ企業の成長市場へのアプローチにしても、
「ソーシャル・ビジネス」の形態の慈善事業としての意味合いの強い事業と
収益性を期待しての「BOPビジネス」といわれる事業とが混在していて、
なかなかわかりづらいことになっています。
特に最近の新聞で報道される企業の動きも、
どのような意味合いなのかわかりにくくなっています。
さらには、もうひとつ国連などの国際機関や各国政府や
民間の援助機関による開発途上国の援助を目的とした活動に
企業が関わる形の事業もあります。 
そうすると、企業がソーシャル・ビジネスとして開発途上国に
アプローチするのか、ビジネスとして、BOPとしてアプローチするのか、
あるいは援助の一部としてアプローチするのかと、
この３つの形があるということで、非常に分かりづらくなっています。


<B><font color="Blue">■ソーシャル・ビジネスとBOPビジネスと開発援助の違い</B></font>

なかなか厳密には難しいのですが、
これらの違いを簡単に仕分けしてみたいと思います。
まず「ソーシャル・ビジネス」の定義として、
経済産業省のソーシャル・ビジネス研究会では、
①社会性、②事業性、③革新性の３つのポイントが言われています。
解決が求められる社会的課題の解決に向けて取り組むことが社会性ですが、
単なるボランティア活動ではなく、経済的な活動のための財源を
確保できるだけの事業性をもつこと、新しい商品・サービスや、
それを提供するための仕組みやプロセスを開発するということがいわれています。
ビジネスが成功しても、投資に対する収益を持ち帰るのではなく、
現地での事業に再投資するということは、
収益を目的とする企業の本来の姿とは少し異なります。
ビジネスではなくて、企業の社会的責任（CSR）に
基づく行為といってよいかと思います。

一方で企業の「BOPのアプローチとしての事業」は、慈善事業ではなく
あくまでも新規市場における収益性を目的とした事業展開ということになります。
ソーシャル・ビジネスと同様に、現地の人たちと協働しながら
価値を創造するということになりますが、それは必ずしも目的とすることではなく、
購買力のない現地での販売方法や生産の手法などのプロセスに、
従来の先進国での経験を持ち込むのではなく、現地の事情にあわせた
新たな創造を図るということになります。 

三番目は、2000年9月の国連ミレニアム・サミットで採択された
国連のミレニアム開発目標では、2015年までに世界の貧困層を
半減させるということがうたわれています。
2015年といえばあと5年のうちに、世界の貧困層を半減させる
というのは壮大な計画です。
その計画に向かって、国連開発計画（UNDP）などの国連機関や
米国の海外援助を行う政府機関である米国国際開発庁（USAID）などの
各国の政府機関、NGOなどの民間団体が企業と協働して、
発展途上国の環境、貧困などの社会的な問題の解決や
インフラ整備などについて、資金や技術やノウハウなどを結集して、
事業を推進することです。
これらは企業の投資や収益性とは異なる考え方の援助の枠組みで考えられます。
ですから、ソーシャル・ビジネスともBOPとも違うアプローチになります。
次回もこの続きをお話したいと思います。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_798.php</link>
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         <category>星野裕志教授</category>
         <pubDate>Mon, 16 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>日航と更正法 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[<font color="Blue"><B>■更正法適用の申請</B></font>
JALは2010年1月に更生法の適用を申請し、法的手続の中で再建に取り組んでいます。
しかし、JALの再生を支援している企業再生支援機構と民間銀行の間で意見が対立しています。

企業再生支援機構は特別損失1兆1300億円を計上して、
JALを約9500億円の債務超過にするという作戦をとりました。
その際に、企業再生支援機構は民間銀行に債権放棄を要請しましたが、
7000億から8000億円と金額が大きかったため銀行団は激怒しました。

もともと銀行は巨額の債権、優先株等で損失を被ることを恐れ、
JALの法的整理ではなく、私的整理を希望していました。
結果として政府の意向により法的整理になり、銀行は債権放棄させられるということで、
銀行団は業績が確実に好転する確証が得られない限り追加支援には応じない構えをみせています。
怒る民間銀行をなだめるために、企業再生支援機構は債権放棄の要請額を減額しており、
債権放棄額は上がったり下がったりしているという状況です。


<font color="Blue"><B>■JALの新経営陣</B></font>
JALの西松社長は経営責任をとって辞任しました。
後任として、会長には京セラの稲盛氏が、
社長には日本エアコミューター社長の大西氏がそれぞれ就任しました。

一度は赤字体質の国際線からの撤退も囁かれていましたが、
稲盛氏の判断で国際線の継続が決定しました。
また、JALはアメリカン航空やブリティッシュ・エアウェイズとともにワンワールドのメンバーです。
ところが、JALに対してアメリカのデルタ航空が、
同社の率いる航空連合への参加を条件に資金支援を申し出てきました。
JALや国土交通省は、日米路線やアジア路線を多く持つデルタと提携することで、
収入増とコスト削減が期待できるとみていましたが、
支援決定後に稲盛氏はワンワールドに残留することを決定しました。

このように稲盛氏がいくつかの戦略的決断を行ったものの、
どの程度損失を出すかという問題は残っています。

どの程度、国内外の便数を減らし、人員を削減し、
将来の赤字を食い止めるかということで、
徹底的にやってしまいたい企業再生支援機構側と、
なるべく回避可能な負担は避けたい民間銀行側との間で激しい戦いになりました。


<font color="Blue"><B>■財務の現状</B></font>
JALは以前から自己資本の不足が指摘されてきました。
2006年には公募増資で1400億円、
2008年には優先株で商社や金融機関から1500億円を調達しています。
しかし、今回1兆1300億円の特別損失を計上したことで、
追加した自己資本も消し飛んでしまいました。
上場廃止となったことで、JALの株式はただの紙切れになってしまい多くの株主は怒っています。

JALの株主には個人や会社が多かったため打撃も相当なものです。
また、銀行も相当数の優先株を保有していましたが、
それ以前にもちろんJALに対する多額の融資をおこなっています。
5200億円強(87.5%)の債権放棄ということで落ち着きましたが、
金額が上がったり下がったりということで交渉は難航しました。

銀行側は債権放棄の額があまりにも多ければ、融資に応じないという姿勢もみせました。
どちらかというと、企業再生支援機構は政府と組んで、
多少無理をしてでもメガバンクからお金を引き出そうとしているので、話は結構大変だといえます。


<font color="Blue"><B>■JAL再建案</B></font>
世界的に航空機業界は苦境にあります。
更に、アジアの航空会社の格安路線も就航し、簡単に利益を上げることが出来ない状況で、
JALは当初の31路線から積み増して2010年度下期だけで国内30路線、
国際15路線の合計45路線を廃止することを決定しました。
政治路線が就航している地方空港にとっては、JALの路線が撤退することは大きな痛手になります。

路線を廃止することで、それに関わっている人員の削減や飛行機の売却が必要となってきます。
そのため、飛行機の売却や、早期退職制度に応募する人たちの退職金積み増しで、
特別損失が更に膨らむことになってしまいます。

また一時、JALの企業年金が話題となりましたが、
この時にJALは、OBには3割、現役社員には5割の年金減額を求めました。
始めはOBからの同意が得られませんでしたが、
同意が得られないと最終的に3割を越える削減になるという話が明らかになったことで、
3分の2以上の同意を得ることが出来ました。
これを受けてJALは厚生労働省に年金制度の改定を申請しました。

本当に達成できるかどうかは分からない部分もありますが、
企業再生支援機構は、2010年度中のJAL早期黒字化を目指しています。
最初は従業員の約7000人が人員削減される予定でしたが、
最終的に総従業員数の3分の1にあたる1万5000人まで削減数は増えました。
縮小する時や撤退する時のモチベーションの維持はとても難しいものです。

そういう意味では、再建後に本当にJALがやっていけるのかどうかは、
その時になってみないと分かりません。
JALの人たちには頑張ってもらわなければなりません。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_796.php</link>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 13 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>社会的影響　～同調行動（２）（藤村まこと／社会心理・組織心理）</title>
         <description><![CDATA[人は、自分の意見を持っていても、
多数派の意見に合わせてしまう傾向が強いという話を昨日しました。
今日は、少数派の人たちが、多数派に向けて
影響を及ぼす過程について紹介します。

<B><font color="Blue">■少数派の影響</B></font>
集団の中では、多数派に押されて
少数派（マイノリティ）の声や意見が消えてしまうことがあります。
しかし、少数派が多数派を説得していくプロセスも非常に興味深いものです。
同調実験では、人が３人集まると同調が生じやすいと言われていますが、
多数派の中でも、少数派が３人集まると、
多数派がその存在を認め、耳を傾けるという指摘があります。
そして、少数派が多数派に影響を与えるためには、
一貫性を持ち論理的に主張していくことが大事だといわれています。
もちろん人数も影響を及ぼす大きな要因の１つですが、
ラタネによる社会的インパクト理論では、人数だけではなく、
影響発信源の強度（地位や社会的勢力）の要因、
影響を受ける人との近接性（時間的距離或いは空間的距離）の要因も
他者に及ぼす影響力を高めるといわれています。

<B><font color="Blue">■同調が生じる原因</B></font>■
では、なぜ同調行動が生じるのでしょうか。
ドイッチュらは２つのメカニズムを挙げています。
ひとつは、多数派に好まれたい、多数派から罰を受けたくないという理由で、
多数派に意見を合わせる規範的影響です。
もうひとつは、正しい情報を得たいという気持ちから
他者の判断が正しいのではないかと思い、他者の意見を受け入れる情報的影響です。

<B><font color="Blue">■集団規範への同調</B></font>■
今回は、あわせて集団内にある規範についても説明したいと思います。
集団には、待ち合わせ時間に対しては
この時間に来るべきだ、というように
この状況ではこういう行動をとるべきだといった
暗黙のルールが存在することがあります。
人は、集団の中でどのような行動や判断をするかを決定するとき、
この集団規範を参考にしていると考えられます。
つまり、集団規範とは、集団内の多数の人が
共有してもっている行動や判断の基準です。

集団規範は、メンバー間の相互作用の中で形成されますので、
集団によって異なる規範が生じます。
また、明文化されていないことも多いものです。
そのため、人は新しい集団に移った時には、
この規範を学習するプロセスが生じます。
今までの集団だったらこれでよかったけど、
新しい集団ではどうだろうか。
いわゆる、“郷に入りては郷に従え”という言葉があるように、
人はその集団に合わせて行動や判断を選択することになります。
また、集団内では、この規範に合わせた行動をとるように、
つまり同調が生じるように直接的、間接的な圧力が生じます。

<B><font color="Blue">■新メンバーの集団規範への同調</B></font>
組織社会化という言葉があるのですが、
新しいメンバーが集団に所属する際には、
新しい集団の規範を学ぶことで社会化されていきます。
新しいメンバーに対しても、
同じく集団の規則・規範に対して、同調するように圧力が生じます。
その結果生じる社会化の際の新メンバーの反応は４つに分類されます。
１つめは、集団のルールや規範を心の底から認める、
受け入れるという“真の同調”です。心理学用語では同一化ともいいます。
２つめは、“仮の同調”で、本当は違うなと思いながらも、
集団の規範に行動や態度を合わせるという反応です。
３つめは、真の同調も仮の同調もできず生じる“離脱”が起こります。
最後の４つめは、“変革”です。
同調もできず、離脱もできない。
そのため、自分が周りを変えていく、
集団規範を変えていくという反応です。

<B><font color="Blue">■最後に</B></font>
少数派が集団に影響を及ぼすことは
変革を生じさせるという点で貴重です。
しかし、多くの少数派の意見は、消えてしまいがちだと思います。
集団の意思決定の質を高めたり、集団に変革をもたらすために、
少数派の意見をどう活性化させるかを今後も考えていきたいと思います。
]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_795.php</link>
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         <category>藤村まこと講師</category>
         <pubDate>Thu, 12 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>社会的影響　～同調行動（１）（藤村まこと／社会心理・組織心理）</title>
         <description><![CDATA[今回は、集団の中で人が周りの人から受ける影響について紹介します。
例えば、会議などで何か決めるとき、
自分の意見を持っていても、
周りの人が皆別の意見を表明すると
自分の意見を周りに合わせてしまうことがあります。
このように，集団や他者の設定する標準や期待に沿って
行動することを“同調行動”と呼びます。
同調行動はどのようなときに生じるのでしょうか。

<B><font color="Blue">■アッシュの同調実験</B></font> 
同調に関して、
社会心理学者のアッシュが以下のような実験をしています。
2枚の絵を用意して、
片方には，基準線となる１本の線分が記載されていて、
もう片方には，3本の線分が記載されています。
その３本の中から，基準線と同じ長さの線を選んでもらうという課題です。
１人で回答をしてもらうと、
正解率は99％を超えるといわれている、すごく簡単な課題です。
その課題を集団の中で回答してもらいます。
８人の人がいて、順番にあなたはどれが同じ長さだと思いますかと聞いていきます。
１人、２人と順に応えていく中で、
１周目、２周目は皆さん正解を当てていくのですが、
３周目からちょっと異変が起こります。
他の人が皆、正解とは思えない線を答えていく中、
「あなたはどれだと思いますか？」と問われるとどう答えるかという実験です。
自分は周りと違う線だと思っていても、
周りの人が選んだ線を回答する人が増えることが分かっています。
実は８人の内７人は全部サクラで、
何も知らない実験参加者は１人だけなのです。
７人の実験協力者の人たちは、
３周目からこの答えを回答して下さいと指示を受けていた人たちです。

この実験を，50人に対して行い、
１人当たり12回回答してもらいました。
その結果、最後まで自分の意見を通した人は、
50人中13人で全体の約25％です。
言いかえると，75％の3/4の人は、
少なくとも１回は周りの人に意見を合わせたことになります。


今回の課題は，１人の状況であれば、
正解率は100％に近いとても分かりやすい課題でした。
実験参加者は，周りの人は明らかに間違っている、
自分の考えは正しいと思いながらも周りに合わせたことになります。
一方，私たちの日常世界では、
自分の考えや意見が正しいと確信を持てないことの方が多いのです。
その中で，周りの多数の人が異なる意見を表明すると、
より同調が生じやすいのではないかと考えられます。

<B><font color="Blue">■同調を生じさせる他者の数は？</B></font> 
アッシュはさらに実験を発展させて、
周りの人が何人いたら同調が生じるかを調べています。
まず，反対意見の人が０人で、１人で回答してもらうと９９％の正答率でした。
そこで，反対意見の人数を１人、２人、３人、４人、８人、１６人と
変えて，それぞれの実験状況での同調率を調べたところ、
結論として、反対意見の人が３人になると、
著しく同調が生じやすくなるといっています。

<B><font color="Blue">■もし自分と同じ意見を持つ味方がいたらどうなるか</B></font> 
また，自分と異なる意見を持つ他者がいる中で 
自分と同じ意見を持つ味方がいると、
同調率は下がるという実験もされています。

細かいデータになりますが、
自分以外に７人の人がいるとき、
最初から最後まで自分と同じ意見表明をする人が１人いると、
同調率は5.5％まで落ちたそうです。
だれも味方でない時の同調率32％でしたから、だいぶ減っています。
一方，同じ１人の味方でも、
途中から味方になった場合は同調率8.7％、
途中まで味方だった場合は同調率28.5％だったそうです。
これらの結果から、集団の中で１人でも自分と同じ意見を述べる味方がいると、
人は自分の意見を言いやすくなるようです。

<B><font color="Blue">■日本人は同調しやすいのか</B></font>
時折、日本人は欧米の人に比べて周りに意見を合わせやすいのではないか、
つまり，同調しやすいのではないかと聞かれることがあります。
同調実験を日本でも行ない、日米で比較した結果、
欧米と日本では差はなかったという面白い結果も出ています。

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         <category>藤村まこと講師</category>
         <pubDate>Wed, 11 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>スポーツマーケティングとスポンサーシップその２（マーケティング/出頭 則行）</title>
         <description><![CDATA[<B><font color="Blue">■スポーツマーケティング興隆の背景</B></font> 

スポーツマーケティングは、相当早い段階で始まっています。
オリンピックの最初の年1896年に、プログラムのスポンサーに、
既にイーストマン・コダック（Eastman Kodak Company）がなっています。
また、1928年のオリンピックからコカ・コーラは、既にスポンサーに名乗りを上げています。 

ワールドカップはもともとスポーツマーケティングそのものみたいなところがありましたが、
オリンピックも、相当初期の段階からスポーツマーケティングを取り入れていました。
しかし、スポーツマーケティングが非常に隆盛を極めているのは、最近のことです。
そこには、最近あまりマス広告が効かなくなったという背景があります。
その中で、スポーツは、一種のライブコンテンツであり、社会的な出来事です。
それを後援することは、社会的なイベントを後援しているというイメージにつながります。 


<B><font color="Blue">■スポンサーシップの効果</B></font> 

スポーツマーケティングがどのような効果があるのか
を研究している人もいます。定説はありません。
しかし、接触の数が多いことが、好意の蓄積に繋がると考えられています。
スポーツイベントは、オリンピックでもワールドカップでも、その期間中は、
このニュース一色になってくるので、接触回数は多くなるのです。
「単なる接触」、英語では、Mere Exposure、という言葉があるのですが、
この単なる接触が四六時中行われていると、それを後援している企業の
好意につながるのではないかという人もいます。
もう１つ、均衡理論というのがあり、認知的均衡理論という難しい言葉を使いますが、
あるイベントやスポーツに、プラスの感情を抱いていると、
人間はそのスポンサーにもそのプラスの感情を移転させるもので、
そういう形で均衡をとるのだという理論です。 


<B><font color="Blue">■アンブッシュ・マーケティング</B></font> 

スポーツマーケティングでは、アンブッシュ・マーケティングということがよくいわれます。
アンブッシュというのは、待ち伏せという意味です。
ブッシュの中で虎視眈々と見ていて、急に後から背後から襲いかかるという意味です。
現在は、スポンサーとしての効力を弱めてしまうようなマーケティングのことをいいます。
前回お話しましたが、この権利を取るために、相当な費用がかかります。
しかし、皆が皆、台所が豊かな企業ばかりではなく、
むしろそのスポンサーとしての効力を弱めてしまうというようなマーケティングが、
大きなイベントがあると必ず行われています。
日本の企業で関連して、例をご紹介します。。 

1984年のロサンゼルスオリンピック、つまりオリンピックの商業化の最初の年に、
フィルム部門で富士フィルムが公式スポンサーになりました。
その時、富士フィルムの最大の競合であるアメリカのイーストマン・コダックが、
テレビにおけるオリンピック関連の番組の買占めを行いました。
公式スポンサーは、例えば、会場、マーケティング、
色々なオリンピックのマークを使える等々の権利がありますが、
コダックがオリンピックの放送番組周辺の買占めを行ったことで、
コダックが大きな成果を得てしまいました。
会場に行ける人よりもテレビで見る人の方が多かったので
効果はありましたが、コダックが投じた費用も巨大だったでしょう。
これは、アンブッシュ・マーケティングで有名な例です。 

富士フィルムは、次のオリンピックである1988年の
ソウルオリンピックで、それに対抗します。
そのオリンピックでは、イーストマン・コダックが公式スポンサーになりました。
そこで、富士フィルムは、最強といわれたアメリカの
水泳チームのスポンサーになって、対抗しました。
水泳チームが活躍すると富士フィルムの名前が浮かび上がる
というような構図になっていました。
このように、ロサンゼルスの次のソウル大会では、フジフィルムが
イーストマン・コダックにアンブッシュ・マーケティングで一矢報いたというわけです。 

もう１つ有名なアンブッシュ・マーケティングの例があります。
1984年、オリンピックには公式シューズというカテゴリーがあり、
スポンサーはコンバースでした。コンバースが公式シューズなのですが、
競合のナイキがロサンゼルスオリンピック期間中、
会場周辺に巨大な壁画を掲出しました。
そして、後ほどの調査によると、調査対象の42％が
公式スポンサーはナイキだと答えていて、
コンバースだと答えた人は15％しかいませんでした。
これは、アンブッシュ・マーケティングが大成功を収めてしまった例です。 

教訓は、ワールドカップやオリンピックで、最高の権利をとるのは、
巨大な費用がかかるが、さらに、それに数倍するマーケティング費を
用意して、権利を活用しないとアンブッシュにやられてしまうということです。
公式スポンサーになったから、安心ではなく、その権利を有効に使わないと、
アンブッシュ・マーケティングにやられてしまうのです。
アンブッシュ・マーケティング自体が、倫理的かという問題はあります。
待ち伏せるという言葉も、ネガティブなイメージがあります。
ただ、マーケティングは、ある意味でお互いの競争でもあるので、
アンブッシュ・マーケティングも正当なマーケティングの１手法である
という見方が、この頃増えているだろうと思います。
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         <category>出頭則行教授</category>
         <pubDate>Tue, 10 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>スポーツマーケティングとスポンサーシップその１（マーケティング/出頭 則行）</title>
         <description><![CDATA[<B><font color="Blue">■スポーツマーケティングとは何か</B></font>

プロゴルフトーナメントや大相撲、大きいところでは、
ワールドカップとかオリンピック等々のスポーツイベントを
マーケティングに活用することが、スポーツマーケティングです。
どのようなビジネスの構造になっているかを、
ワールドカップとオリンピックを例にお話しします。
ワールドカップの場合、運営主体はＦＩＦＡ、オリンピックの場合は、
ＩＯＣ（The International Olympic Committee）で、運営主体が
そのスポーツイベントの放映権、スポンサーシップ、サプライヤー権、
ライセンス権などを、ビジネスにして売るという構造になっています。
放送会社が放送権料を払い、スポンサーになる広告主は
得られる権利に対して対価を支払います。
これらは基本的には運営主体であるところのＦＩＦＡやＩＯＣの収入となり、
そのスポーツの運営や振興に使われることになっています。


<B><font color="Blue">■スポーツマーケティングとスポンサーシップ</B></font>

スポンサーシップは、放映権ともリンクをしていますが、それだけではありません。
例えば、そのスポーツイベントの名前の使用権、あるいはロゴマーク等々を使う権利、
更に会場内でのマーケティング権などなど、色々なものがパッケージになっています。
スポンサーは通常チケットをある枚数まで無料で入手でき、
さらに、チケットの優先購買権、あるいは会場内でホスピタリティテントを設けて、
そこにお得意様を呼べるような権利もついていたりします。
スポーツイベントのスポンサー契約にはその様ないろいろな権利がパッケージされています。


<B><font color="Blue">■スポーツマーケティングとしてみたワールドカップ</B></font>

ワールドカップは、桁違いに大きなイベントで、１ヵ月にわたって行われます。
少し古い資料ですが、2002年の日韓共催の時に、
世界の延べテレビ視聴者数は290億人だったと言われています。
アテネのオリンピックのテレビの延べ視聴者数は、40億人でしたので、
やはりワールドカップは桁違いに大きなイベントなのです。

ワールドカップは、1930年のウルグアイが最初の開催地でした。
ＦＩＦＡが、もともとスポーツ用具店、用品会社と関係していたことから、
最初から、結構商業的でした。
ワールドカップは、オリンピックのクーベルタン精神とやや違っていて、
会場のボードなどは、当初から売られていました。
そういう意味では、ワールドカップとスポーツマーケティングとの相性は、極めて良いのです。


<B><font color="Blue">■スポーツマーケティングとしてみたオリンピック</B></font>

逆に、オリンピックはかってはクーベルタン精神にのっとっていたので、
ワールドカップよりは商業的ではないスタートをしています。
オリンピックを開催すると、市が破綻するとさえいわれた時期があって、
現実、オリンピック終わった後、大変な赤字を抱えた市もありました。
その風潮を変えたのが、1984年のロサンゼルスオリンピックといわれています。
その時の大会運営委員長は、後、大リーグのコミッションになった
ピーター・ユベロスという人なのですが、このオリンピックの時に
初めて、スポンサー制度を導入しました。
彼は全世界で、12のカテゴリーで12のスポンサーを求めました。

現在、スポンサーの数は大会によって違いますが、
10以上のカテゴリーでスポンサーに独占的な権利を与えています。
日本では、ＡＶ分野では、パナソニックがこの独占的な権利を持っています。
清涼飲料分野では、コカ・コーラが持っています。
この独占的な権利は、トップスポンサーとよばれ、ワールドワイドな権利です。
トップスポンサーになるには、シドニーの時で5500万ドルといわれていますから、
１社平均で約50億円かかるということです。
全世界での権利の他に、ＮＯＣといい、ナショナルレベルでの権利もあります。
また、開催国での権利もあります。権利が幾層にも幾層にもできていて、
そのトップに属するのがトップスポンサーです。

近年のオリンピックなどでは、商業色が濃すぎるのではないか
という批判が大きいのですが、商業化がないと、
これだけの社会的なイベントにもなり得ません。
また、スポンサーから得た収入を資金に、
スポーツを振興する仕組みにもなっています。
全世界100ヵ国以上から参加してもらうために、
スポンサーから得た収入をＩＯＣは配分しています。
そういうものがないと、あれだけ多くの参加国を見ることはできないでしょう。]]></description>
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         <category>出頭則行教授</category>
         <pubDate>Mon, 09 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>会計の現状 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[この番組でも何度かお話していますが(2009年4月17日放送分)、
日本独自の会計基準をあらためて、
ヨーロッパの国々が中心となって作成した国際会計基準を採用しようという動きがあります。
今日はこの国際会計基準の導入についてお話しします。


<font color="Blue"><B>■国際会計基準の義務化</B></font>
ヨーロッパでユーロボンドという社債を発行するとか、アメリカで株式上場するというように、
色々な地域のお金が色々な地域の企業に投資される場合に、
それぞれの国や地域の会計基準を使っていると、お互いの比較は難しくなりますし、
時には何をいっているのか分からなくなってしまいます。

今やグローバル化も進み、国ごとに別々の会計基準でやるのはもう時代遅れだということで、
誰が見ても分かるようにすることを目的に国際会計基準が出てきました。
それが次第に賛同者を集め、現在では100ヵ国以上が採用しています。
アメリカや日本としては、自国の会計基準を使い続けたかったようですが、
あまりにも多くの国が国際会計基準を採用しているために、
自国の基準から国際会計基準に合わせるという方に向かっている状況です。

国際会計基準は日本でも2010年3月期から任意での適用が可能となります。
例えば、住商や日産は2011年3月期から、JTは2012年3月期からそれぞれ適用する方針です。


<font color="Blue"><B>■包括利益</B></font>
金融庁の企業会計審議会は、
2015年または2016年に上場企業の連結決算において、
国際会計基準を義務化するかどうかを2012年に最終決定する方針です。
そのため、国際会計基準が義務化され、
日本の会計基準が廃止されるという可能性もかなり現実味を帯びてきています。

国際会計基準を導入すると、損益計算書の書き方も変わってきます。
日本基準では、ある期の企業のパフォーマンスをみる場合、
売上から始まり当期利益で終わっていました。

ところが、2011年3月期から上場企業に包括利益の開示が義務付けられます。
そのため、当期利益の後に包括利益の欄が加わることになります。
包括利益には、資産負債の市場価格の変動が反映されます。
今までの日本基準では、投資や融資について、帳簿に記載されている金額と、
マーケットで取引されている金額が変わった場合には、
変動した金額を自己資本の部分で表示するのみでした。

しかし、2011年3月期からは、損益計算書の中で、
売上や営業利益についての損益だけでなく、資産や負債の時価の変動分も含めて、
包括して損益を表示することになります。


<font color="Blue"><B>■マネジメント・アプローチ</B></font>
他にも、日本の会計基準と国際会計基準には大きな違いがいくつもあります。
これらの異なる部分について、日本は一気に変えるのではなく、
漸進的に国際会計基準に近づけていくコンバージェンスを行っています。

2010年度はコンバージェンスの一環として、マネジメント・アプローチが採用されます。
具体的には、これまで経理部が実際に存在する内部組織と、
全く無関係に勝手に決めていた連結のセグメント開示の区分が、
社内組織区分に基づいたものに変わります。

セグメント会計とは、企業が複数の事業をやっている場合に、
その複数の事業の結果がどうだったのかを開示するものです。
こうなると、どこの組織が利益を稼ぎ、どこの組織が損したという、
事業別の損益や責任体制が分かるようになります。
例えば、株主総会やアナリスト・ミーティングの場で、
今までは内訳が分からないために社長や財務部長が説明していたものが、
これからは事業本部長が直接出ていって赤字だった場合にはその理由を説明することになり、
結構大変なことになってしまいます。
今まで内部の人しか知らなかった事業組織別の内訳が、
外からでも分かるようになるということで、
会社の内の人たちからすると勘弁してくれという状況です。

責任の所在もはっきり分かることになるため、
今までのように日本的経営で何となくやる、ということも出来なくなります。


<font color="Blue"><B>■在庫評価</B></font>
在庫の評価も方法が変わります。

在庫評価の方法として、
後に入ってきた商品を先に出す方法の後入れ先出し法(LIFO: last-in, first-out)や、
先に入っていたものを先に出す方式の先入れ先出し法(FIFO: first-in, first-out)、
あるいは過去に買ったものの平均値で計算する総平均法といった色々なやり方があります。

日本では多くの企業が原材料や製品の価格上昇を前提としたLIFOを取っていました。
LIFOでは最後にきたものを最初に出すことになり、最初に買ったものはそのまま残ることになります。

そのため、LIFOでは価格上昇の場合に在庫の含み益が累積していくこということがありました。
しかし、価格は上昇することもあれば低下することもあります。
価格が低下するときにLIFOを使うと含み損が蓄積されて不健全なことになります。
国際会計基準ではこのような事態を回避するためにLIFOを認めていません。

日本でも2011年3月期からLIFOが認められなくなるため、
多くの企業は総平均法に変更することになりました。
この結果、在庫評価は市況変動に影響されやすくなります。


<font color="Blue"><B>■アメリカ財務会計基準</B></font>
会計基準の変更で特に困っているのが、アメリカに上場している日本の大企業です。
アメリカに上場する企業は、アメリカの投資家に分かるように、
アメリカの会計基準を適用しなければなりません。
将来的には、アメリカは自国の会計基準から国際会計基準へ、
移行する可能性が高いといわれています。

日本企業からすると、アメリカの会計基準に変えた途端に国際会計基準にしろということで、
会計基準を2回も変えなければならないことになりますが、
アメリカの会計基準と国際会計基準が対立を深めており、
最後でアメリカの会計基準移行は破綻するのではないかという見方も一部であります。

アメリカが折れて国際会計基準になると日本はノーチョイスで国際会計基準にいきますが、
逆に、アメリカの会計基準変更が破談になった時に、
アメリカの日本企業が国際会計基準をとるのか、アメリカ基準をとるのか、
ということはあまりみえてきません。

しかし、国際会計基準に変更することになった以上、
後戻りは出来ないという可能性が高いといわれています。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 06 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>QBS体験談（5期生/竹内理恵子）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>学生</category>
         <pubDate>Thu, 05 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>運転資本を構成する在庫と売掛、買掛それぞれの管理 (ファイナンシャルマネジメント/平松 拓)</title>
         <description><![CDATA[前回(2010年8月3日放送分)、今回と運転資本の管理についてお話していますが、
今回は、その運転資本を構成する在庫、売掛、買掛、
それぞれの管理についてお話したいと思います。


<font color="Blue"><B>■在庫の管理</B></font>
まず在庫ですが、製造業を例にとると、
種類としては、「原材料」「仕掛品」「製品」、
それから製造過程で発生するスクラップなどの「屑、陳腐化品」、
間接生産資材や潤滑油、修理部品など「貯蔵品、補給品」などいくつかの形態があります。

企業がこれら在庫を保有するのには、それぞれ目的があります。

例えば、「原材料」や「貯蔵品、補給品」であれば、
緊急時やサプライヤーからの調達不能時にも、
在庫を保有することで製造プロセスを止めないで製造を続けることができます。
あるいは大量購入による経済性の追求や、
サプライヤーがある纏まった量を1つの販売単位としている時の妥協、
こういったことも理由としてあげられます。
また「製品」の在庫であれば、顧客の要望に迅速に応え、
顧客のニーズ、商機を逃さないというのが、最も重要な目的となります。

しかし、在庫保有には問題もあります。

在庫保有のための資金負担が利益を圧迫するということばかりでなく、
在庫を保管しておくための倉庫代、保険料、
それから在庫管理のための人件費といった管理費がかかります。
それに加えて、在庫は時間の経過とともに陳腐化していきますので、
それをある程度のところで値引きして処分するという、
そういった処分費用もかかることになります。

製品在庫であれば、その顧客の要望に答えるということを犠牲にしつつ、
どれだけ在庫を絞るかということになりますが、
どの程度の在庫が適正かということについては、一概にはいえません。

原材料についていえば、一つの考え方として、
サプライヤーのリスポンス・タイムやデリバリーの遅延・発注内容との齟齬などを考えた時に、
持っておくべき最低限の在庫である「安全在庫」と、
発注から次の発注までの間に増減する部分である「パイプライン在庫」に、
分けて管理することがあります。
安全在庫については、過去のサプライヤーの実績や季節要因が勘案され、
パイプライン在庫については、年間の消費量、一回の発注にかかる発注費用、
在庫を持つことでかかる維持費用、これらから計算されます。


<font color="Blue"><B>■JITシステムによる在庫の管理</B></font>
こうした考えとは全く違う発想で、サプライヤーに非常に短いサイクルで、
自社の工場が継続的に稼動するために必要な最低限の量だけを納入させる、
いわゆる、「ジャストインタイム(JIT)システム」をとる企業も増えています。

この場合、サプライヤーに長期の生産計画を提示して、
それをある程度反映する形でサプライヤーに生産してもらい、
必要に応じてデリバリーしてもらうことで、在庫の徹底的な効率化を図るものです。
しかしながら、保有目的のところで述べたように、デリバリーが止まると即、
製造を止めなければならないというリスクがあります。

先ごろ、中国の自動車部品工場がストライキで止まった際に、
自動車車体組み立て工場も操業停止に追い込まれていましたが、
まさに部品供給が止まると即座に製造プロセスが止まるという、
脆弱性の実例ではないかと思います。


<font color="Blue"><B>■売掛金の管理</B></font>
続いて売掛金です。売掛金は、信用販売をすることで発生します。

掛売を行う目的は専ら営業上のものです。
競争相手の提示する条件に劣後しないために、
新規の顧客開拓のため、あるいは既存の顧客により多く買ってもらうためなど、
様々な売掛の状況があり得るかと思いますが、
同時に業界の慣行として日数までほぼ決まっているケースもあります。
一般に伝統的な産業では、長い日数の売掛が慣行となっているようですが、
小売業、例えばスーパーマーケットなどでは、現金販売が主流です。

もちろん売掛にも問題はあります。

売掛では回収までの間、資金負担という資本コストがかかるのはもちろんのことですが、
人件費、データ管理費、回収費などの管理コスト、
さらには債務者の倒産による貸し倒れのリスクなども負うことになります。
この売掛金の管理で重要なのは、どういった相手に信用取引を行うのか、
また、どの程度の期間の支払いを猶予するか、ということです。
それらの点については、「貸し倒れ防止」という資金コストと「販売機会獲得」のトレード・オフ、
即ち両者のバランスで決まります。

そのため、個々の企業の経験に基づいた信用基準を設定して管理することが必要です。
そこでは「貸し倒れが滅多に出ない」というような、
非常に保守的な水準となっているのが良いことのように思えますが、
それではやや厳しすぎる可能性があります。


<font color="Blue"><B>■買掛金の管理</B></font>
最後は買掛金です。

買掛金は運転資本の負担の軽減になりますので、
その期間を長くするのは望ましいということになります。
しかし、サプライヤーにとってみれば買掛は売掛になるわけで、
逆の立場で考えてみることも必要です。
即ち、買掛期間を短縮する、あるいは、現金で購入した場合に、
どれだけディスカウントが受けられるか、そういったことを比較して考えてみることも必要です。

企業にとっては、質の良い材料を調達して、確かな技術で生産を行い、
大きな利益を見込んで販売するということは重要なことですけれども、
同時に仕入れた原材料の支払いをきちんと行い、在庫をきちんと管理し、
また商品の販売代金を取り残すことなく回収するということで、初めて企業の活動は完結します。

従って、こうした運転資本の管理に係るシステムなどにも、
それなりに資金を投入することが必要なのではないでしょうか。
また、運転資本の管理は、一概に、数式で解決できる問題ではなく、
経験がものをいう世界でもあろうかと思います。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_783.php</link>
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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Wed, 04 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>運転資本の管理 (ファイナンシャルマネジメント/平松 拓)</title>
         <description><![CDATA[今回と次回の二回に分けて、企業の運転資本の管理についてお話したいと思います。


<font color="Blue"><B>■運転資本とは</B></font>
運転資本を英語でいうと"Working Capital"(ワーキング・キャピタル)になります。
モノを製造する企業を例にとって、単純に言うと、
「企業が行う仕入れ・製造・販売の基本的な流れにかかる資金」あるいは、
「その原材料を購入してその支払いを行って、製造した製品を販売して、
その代金を受け取るまでに必要となる資金」と言うことができます。

通常、企業がこうした事業活動を行う場合に、
原材料の代金の支払いをするためにお金が必要となりますが、
その原材料を用いた製品の売上代金が入ってくるのは、もっと後のことになります。

その間、企業は資金を負担したままということになりますが、
その間に仕入れた「原材料」は、しばしそのまま原材料として倉庫に置かれていたり、
製造ラインに乗って「仕掛品」という状態になったり、
あるいはその製造工程を終えて「製品」になってからも、
販売までの間は引き続き「在庫」という、色々な形の資産として存在します。

更に、販売された時点でも、即座に現金が入ってくるというケースはむしろ少なくて、
多くは「掛け」と言う形で販売されます。
その場合、現金が回収されるまでの間は、「売掛」という資産の形で留まり、
企業は現金の回収を待たなければならないことになります。
つまりこの在庫、売掛という資産の形で存在する間は、
原材料購入のための資金がかかったままの状態になります。

もっとも、その原材料購入の場合も、
現金での仕入れではなくて「掛け」が用いられることがあります。
その場合は現金の支払いが行われるまでは「買掛」という負債が存在することになり、
購入した原材料は在庫という形で存在していても、
支払い自体のお金がかかっていない状態ということになります。


<font color="Blue"><B>■企業活動の中の運転資本</B></font>
典型的な製造業の場合の事業の流れは、今の述べたような形になりますが、
企業は通常こうした一連の流れを継続的に行っています。
つまり原材料在庫がラインに乗せられて、仕掛品になる頃には、
新たな原材料が仕入れられますし、また、製品として販売される頃には、
また新たな製品がラインから生み出されます。
同時に、前に販売された製品の売掛金の回収の時期も近づいてくるといった具合です。

こういう企業の活動を、ある平均的な操業が続いている状況で、
例えばカメラを使って、スナップショットを撮るようにみると、
企業には一定の在庫、一定の売掛金、そして一定の買掛金が存在していることになります。
このことは、この企業にとって、在庫と売掛金の部分に運転資本が使われ、
買掛金の分だけ軽減されているということを示しています。
もちろん、製造のためには一定の頻度で設備の購入や更新が必要になりますが、
これは毎日というわけではありません。

運転資本はその点では、仕入れに伴う支払いから、製造を経て、
販売代金の回収に至るまでの企業の毎日の活動、
最も基本的な活動に関わる極めて身近なモノということになります。


<font color="Blue"><B>■運転資本管理の留意点</B></font>
そのため、その管理ということについても、常識的なことが多いのかもしれません。
しかし、以下に述べるように企業にとって重要性をもっていることから、
ここで押さえておきたいと思います。

第一に、在庫や売掛金などの運転資本項目は、直接的には収益を生まない一方で、
資金が必要となるため、資本コストというコストがかかります。
従って、運転資本を圧縮しても同じだけの売上が得られるのであれば、
小さく圧縮するほど経営効率が改善して、利益の増加につながるということになります。

第二に、運転資本の内訳の在庫、売掛、買掛は、それぞれに管理コストがかかります。
こうした管理コストを完全になくすことはできませんが、
在庫や売掛の金額を減らすことで、管理費も少なくすることができます。

第三に、運転資本は資金負担そのものなので、その大きさ如何は、
その会社のキャッシュ・フローに直接的に影響します。
例えば、若い会社で売上が急速に増えているような場合、
増加する売上を支えるだけの在庫を持たなければならず、また売掛金も増加するため、
売上が増えていても運転資本の増加によって資金繰りに窮するというようなことがよくあります。

そして第四に、適切な水準の運転資本は、商機を逸しない、
すなわちそのビジネスチャンスを逃さないために重要となります。
つまり、商品をお客さんに選んでもらったり、
またはお客さんの資金繰りの都合に合わせてでも購入してもらうためには、
一定の運転資本が必要となります。


<font color="Blue"><B>■キャッシュ循環サイクル</B></font>
財務の観点から運転資本を管理する場合、
在庫、売掛、買掛といった貸借対照表項目の数字を把握しておくことはもちろん必要ですが、
同時に個々の取扱商品ごとに原材料の仕入れから仕掛品として生産過程に滞留し、
更には製品としてのデリバリーといったモノの流れと、買掛決済と売掛決済の関係、
すなわちキャッシュの流れとを両方理解しておく必要があります。

後者はキャッシュ循環サイクルといいますが、その商品ごとに、
在庫保有日数と売掛金滞留日数の合計から買掛金滞留日数を差し引くことで、
支払いから資金の回収までの期間の長さ、その間の日数が計算されます。
これを把握しておくことが、運転資本管理の第一歩です。

次回は、その運転資本の個々の項目である、
在庫、売掛金、買掛金の管理について説明したいと思います。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_782.php</link>
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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Tue, 03 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>アジアのビジネス・スクールが集う（２）（産学連携／高田仁）</title>
         <description>前回に引き続き、シンガポールで開催されたAACSBのカンファレンスの様子を報告したいと思います。

・アジアのビジネス教育のトレンドに関するパネル・ディスカッションでは、　
　欧米のビジネス・スクールが既に成熟期に入っているのに対して、
　アジアはまだスタートして日が浅く、ようやく軌道に乗り始めているところですが、
　地域や産業界の認識がまだ不十分であり、質の面でバラツキが大きく
　システム化も遅れているとの自己認識がなされていました。
・そのような状況で、欧米のビジネス・スクールが多くアジアに進出し、更に、
　ビジネス教育を施す営利団体の市場参入も多く見られています。
　また、大手企業は自前の社内教育（コーポレート・ユニバーシティ）によって
　独自に人材育成を図ろうとする傾向もあるため、ビジネス・スクールは質の保証や
　提供する価値の向上を継続して目指す必要があるとの意見が多く見られました。
・更に、これまでアジアのビジネス・スクールは教育の比重が高く、
　そこでは欧米の教材が用いられることが多かったのですが、
　例えば、ハーバードのケースが地域の事情に合致せず役に立たないため、
　学生から不満が出るといった問題もしばしば生じるようになっています。
　従って、今後は、アジア独自の経営理論に関する研究や、独自のケース教材の開発が
　必要である旨の意見が多く述べられていました。（例えば、北京の精華大学は、
　HBSをリタイアした教授をケース開発センターのco-directorとして招聘し、
　独自のケース教材の開発を進めている。）
・米国のマスコミの記事には、アジアのビジネス・スクールの台頭は
　欧米にとって脅威か？チャンスか？といった記事も見られますが、
　論調としては、脅威というよりはチャンスだと捉えられています。
　その理由ですが、欧米のビジネス・スクールに留学してPh.Dを取得した若手研究者が
　母国のビジネス・スクールに着任し、米国と同様の教育プログラムを展開させる過程で、
　プログラムの移植を加速させるために積極的な提携を求めている、ということが背景にあります。
　これによって、欧米のビジネス・スクールはアジア進出を果たし、
　優秀な学生の取り込みなど恩恵を受けています。
・また、欧米のビジネス・スクールでは、教育プログラムの中にアジア提携校で
　一定期間を過ごし、現地でビジネス教育を受けることを義務づけている大学も増加しています。

・このようなアジアのビジネス・スクール事情を目の当たりにするにつれ、
　日本の存在感が低いことが多いに気になります。スピーチやパネル・ディスカッションの中では、
　かつて高度成長を支えた日本のビジネス・マネジメント手法を賞賛する意見も
　時折聞くことはありましたが、残念ながら日本のビジネス・スクールは
　世界から孤立しているように見えます。
・例えば、ビジネス・スクールでMBAを取得すると、日本以外の国では給与がアップし、
　有利な転職もあたりまえですが、日本はそうではありません。
　また、台湾や韓国のビジネス・スクールが積極的にAACSBの認証評価を受けているのに対して、
　日本はごく限られた大学しか認証を得られていません。
・また、アジアのビジネス・スクールが欧米のビジネス・スクールと提携し、
　教育を通じてビジネス・マネジメント手法を欧米流の標準的方法に合わせようとする一方で、
　日本だけは相変わらず特殊なビジネス慣習に引きずられているため、
　日本企業が海外進出したり、逆に外資が日本に進出する際に障壁となったりする
　ケースは多くあります。
・必ずしも欧米（特に米国流）のビジネス教育やビジネス・マネジメント手法が
　正しいとは言えませんが、とはいえ今回の会議での日本の存在感の低さが
　近年の日本の国際競争力の急落と重なって見え、このままで良いのだろうか
　という気にさせられた会議でした。
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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_780.php</link>
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         <category>高田仁准教授</category>
         <pubDate>Mon, 02 Aug 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>参議院選挙 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[<font color="Blue"><B>■参議院選挙後の勢力図</B></font>
参議院の議席は全部で242議席あります。
その過半数にあたる122議席以上あれば、どのような法案でも通すことができます。
しかし、2010年7月の参議院選挙で民主党が獲得した議席は44議席です。
連立を組んでいる国民新党は0です。非改選の66議席とあわせても110議席にとどまり、
与党は過半数に12議席足りません。

6月初旬に菅内閣が発足した後の支持率は、
鳩山政権末期の22%から68%へとV字回復しました。
高い支持率を追い風に参議院選挙を早くやろうとしたわけですが、
菅首相の消費税発言の影響で選挙直前の7月にはこの支持率も45%にまで落ち込みました。

一方、菅内閣が発足した際にみんなの党は支持率を下げましたが、
菅首相の失言で盛り返し、0議席から11議席と躍進しました。
また自民党も今回の選挙で改選前の38議席に上積みして51議席を確保し、
非改選を含めると84議席になりました。
とはいうものの、自民党が選ばれたというよりも、
民主党が駄目だということで自民党に票が集まったとみるべきです。


<font color="Blue"><B>■民主党大敗の原因</B></font>
民主党大敗の要因は、これまでの、
民主党政権10ヶ月の運営に対する審判だとみる声もありますが、
やはり消費税がその一番の要因だと思います。
お金を取られるというのは誰しもが嫌がるものです。

私が以前から申し上げているように、
財政再建には経済成長と消費税増税の二つしか選択肢がないというのは間違いです。
これら以外にも、政府資産売却や公営事業の民営化といった方法もあります。
今回の選挙では、突然消費税の話が出てきました。
菅首相は、消費税について低所得者の負担軽減のための還付や、
生活必需品の減税等を主張しましたが、
還付の対象となる低所得者の定義も話の度に内容が二転三転し、
結果として何を言っているのか、よく分からないという状況になってしまいました。

民主党も政権運営にまだ慣れていないのでしょうが、
責任を持って政権運営にあたらなければならない与党と、
それに対して批判を加える野党とでは立場が異なります。
もし、菅首相も支持率がV字回復した68%から45%へ、
20%以上ダウンすると分かっていれば消費税について口にしたはずがありません。


<font color="Blue"><B>■ねじれ国会</B></font>
そもそも、衆議院で3分の2の議席を持っていれば、
衆議院で可決した法案が参議院で否決されても、
再度衆議院で3分の2以上の賛成で再可決すれば法律を成立させることができます。
しかし、現在、民主党・国民新党の与党は衆議院で3分の2の議席を有していませんし、
参議院でも過半数の議席を持っていません。
自民党政権の頃に問題になっていた衆議院と参議院のねじれ状態が、
民主党政権下でも生まれてしまったことになります。

こうなると、法律を作ろうと思えば、どこかの党と連立する必要が出てきます。
みんなの党は、参議院で11議席を持っています。
民主党は選挙の前からみんなの党との連立を模索していましたが、
みんなの党の方にはっきりと断られています。
また、公明党も参議院に12以上の議席を持っているため、
連立を組む相手としては理想的ですが、公明党も連立については嫌だと言っています。

そのため、個別の議案ごとに、みんなの党や公明党ときちんと審議しない限り、
法律が1つも通らないという状況になっています。
衆議院で再可決するために必要な議席である3分の2も目途は全然たっていないため、
衆議院で通過した法案が参議院で否決されてしまうと、法案成立は難しくなってしまいます。
これを防ぐには、参議院で否決されないように、
政策ごとの部分連合を組んでいくつか法案を通過させるという方法をとるしかありません。


<font color="Blue"><B>■連立の可能性</B></font>
私は郵政改革法案には反対の立場ですが、
みんなの党も郵政改革法案には断固反対しています。
しかし政策全体を考えると、民主党はやはり、
みんなの党か公明党のどちらかと連立を組むしかありません。
選挙中にはみんなの党も公明党も、政権批判、民主党批判を繰り返していました。
そのため、連立話は簡単には進まないかもしれませんが、
みんなの党にしても公明党にしても、野党よりは与党の方が出来ることも増えてきます。
それを念頭に置いてか、みんなの党の渡辺代表は「キャスティング・ボートを握りたい」、
といった意味深な発言をしています。

みんなの党が民主党と全面的な連立政権を組むことには簡単にはならないと思いますが、
個別の問題について「みんなの党のアジェンダにOKするのであれば」、
という条件付きで協力する可能性は十分あると思います。

また、自民党は今回の参議院選挙で大勝しましたが、
今更自民党と民主党の大連立はあり得ないと思います。
民主党が自民党と連立を組むというのは、国民に対する裏切りだと思います。
現状では、消費税について、
民主党は他の道を検討しないで、自民党の言うことに便乗しています。
自民党が主張した消費税10%に何の説明も無しに菅総理も乗っかってしまったのです。
その結果、各党から批判が相次ぎ、共産党には、
法人税の減税分を消費税の増税で穴埋めするのかと言われてしまいました。
選挙で税金について発言することについて、
十分に気を付けなければならないということは昔から分かっていることです。
参議院選というタイミングで菅首相が、
消費税増税について口にしたことは、明らかな戦略ミスです。

いずれにせよ、1つも法律が通らないというのは、
国民からすると本当に無駄で腹立たしいことです。
それなりに法律を通せるように、与党と野党の間で個別に合意しながら、
国会運営をしてもらうより仕方ないと思います。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 30 Jul 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>日本企業の人材獲得戦略と国際化・グローバル化(国際企業戦略論/永池 克明)</title>
         <description><![CDATA[私はこの放送を通じてこのところ、連続して日本企業の海外進出、
とりわけ新興国市場への進出について述べてきました。
最近の特徴は、これまで国際化を主導してきた電機産業、
自動車産業、機械産業はもちろんのこと、
これまで国内市場中心でやってきたいわゆる内需型産業までもが
積極的に海外に出るようになってきた、ということです。 

その流れはさらに加速し、今やあらゆる業界に波及しつつあります。
それに伴い、海外で活躍する人材の確保が企業にとって最大の懸案となってきました。
国内の大学生の就職戦線はリーマンショック以降厳しさを増していますが、
それに加えて、人材獲得の多国籍化によって学生のライバルは
国内の同世代のみならず、世界中の同世代にまで広がりつつあります。
労働市場の国際化は今後、好むと好まざるとにかかわらず、
日本にとっても避けることのできない流れとなってきています。
以前から、海外の人材を確保する戦略の紹介などはありましたが、
実際に日本企業が採用計画や採用戦略を踏み込んで発表することは
ありませんでした。しかし、今は、本気で海外の人材の獲得を
考え始め、発表を行う動きが出てきています。 

2010年版通商白書によれば、2020年のアジアの消費市場が
16兆ドルとなり、米国の15兆8千億ドル、欧州連合（ＥＵ）の
12兆6千億ドルを上回り、世界最大になる見通しです。
（現在の一番大きな消費市場はアメリカで、二番目がＥＵで、三番目がアジアです。）
新興国の中間所得層は15.4億人から20年には28.6億人に増え、
その内アジアが20億人を占めています。
日本の人口は今後頭打ちから減少に転じることは確実であり、
国内市場の成長はほとんど期待できません。
各社はビジネスチャンスを海外市場に求め対応を急いでいます。
縮小していく国内市場、１億2000万人を相手にするよりも、
むしろ20億人を相手にした方が、ビジネスチャンスが
大きく広がるという判断だと思います。 


<B><font color="Blue">■最近発表された企業の事例（世界で戦える人材を作る）</B></font> 

海外で、そういった20億人を相手に商売ができる、ビジネスができる社員が、
今どうしても必要なのですが、国内中心の採用では追い付かないので、
広く海外に人材を求めようとしています。
現地のＲ＆Ｄ、デザイン、設計、営業部門の幹部候補生として、
外国人人材を獲得しようとしています。
ここにきて、日本の大企業は、これから海外でどれくらい人を
採用していくのか、数字で出しているところもあります

最近発表された事例でいえば、

（１）三菱重工：海外のグループ会社の社員数を今後5年間で、約4000人増やし、 
　　 2014年には15000人体制とする。一方、国内での新規採用は厳選主義とし、 
     10～14年度平均で2000人と現在の6割程度に抑える。 

（２）ダイキン工業：中国でのエアコン開発者を今年40人から200人に増やす。 

（３）パナソニック：来春までにグループ全体で前年度比5割増の1100人の外国人を採用する。

（４）東洋エンジニアリング：インドで正社員の技術者など約170人を採用。
      グループ全体では１１年までに採用する人員の85%が外国人になる。 

（５）ユニクロ（ファーストリテイリング）：来年新卒で採用する約600人の半数を
      外国人にする。その後は毎年、倍々ゲームで採用する。
      数年後の国内外の店長候補と位置付け、大半はまず地元の店舗に配属する。
      日本人採用者は全員海外経験させる。

（６）楽天：国内では積極的に日本への留学生を採用。
      2010年では398人中17人、2011年では500人中70人が留学生。
      新規採用者（日本人）の場合、入社3年目程度でTOEIC 600点以上、
      管理職級で700点、執行役員級で750点以上が求められる。


<B><font color="Blue">■世界規模での人材の教育・活用の場</B></font> 

外国人人材を幹部候補生として育てるような機関があるのか
という話をしたいと思います。幹部候補生の国際的な教育センターの例としては、
米国・ＧＥのクロトンビルにある研修教育やサムスンのソウル郊外の山奥にある
経営幹部候補者訓練センターなどが有名です。 
日本企業も従来から人材教育・訓練には熱心に取り組んできましたが、
これまでは基本的には国内で定期採用した学卒社員を対象としていました。
企業によっては外国人幹部社員の日本での定期的研修も行われていましたが、
最近の動きは、日本に加え、アジアや欧米など含めた幹部教育、
国籍や勤務地にこだわらない一体化した教育を目指す企業が増えています。
世界中の多国籍の幹部人材を一箇所に集めて、クロスカルチャーな中で
ディスカッションをやったり、そこでのリーダーシップを図ったり、
あるいは多国籍のプロジェクトマネジメントの訓練をしたりしています。
欧米企業に比べて大きく出遅れたグローバル規模での社員教育が
今後のグローバル市場での生き残り競争の死命を決するだけに、
日本企業もようやく本気になって取り組み始めたといえます。
日本企業は現在、海外市場重視を本格化していますが、
一般的に海外展開の拡大に優秀な人材に供給が追い付かない状況にあります。
海外で活躍できる能力を持つ日本人が足りない一方、現地人社員は
日本企業の中にある昇進に関する見えない壁の存在などから優秀な人材が
集まりにくく、就職しても定着率が悪く能力にもばらつきがあります。
そのような壁を乗り越えるための企業研修を行っている
日本企業の例を紹介したいと思います。 


１）花王 

花王はグローバル市場の中では、日本は「大きなローカルの一つに過ぎなくなる」
という問題意識のもと「グローバル一体運営」の人材教育を基本方針としています。
教育プログラムは経営幹部養成コースから始め、花王の国際戦略についての
共通認識を深め、異文化のメンバーとの議論を通して戦略を構築するプロセスを
学ぶとともに、日本人社員には言葉の壁を乗り越えさせています。
以前は、バラバラにやっていましたが、一箇所に集めてクロスカルチャーな中で、
色々な訓練をしているようです。また、外国人には研修をキャリア形成や昇進に
結びつける仕組みも構築し、トップマネジメントへの道も開けるようにしています。 

２）東芝

海外子会社トップの45人はすでに外国人で、世界中の幹部候補を、
川崎にある合同研修センターで鍛えあげています。
また、東芝のビジネススクールもあるので、
そこに参加し、多国籍の環境で鍛えあげています。
また、海外のビジネススクールで１週間研究させるということもしています。 

３）日立  

総合職の５０％を海外経験のある人材にしようとしていて、
 若手中心に今後3年間で2000人を海外に送ることにしています。
 新人も最低１カ月は海外に送り込みます。 

４）パナソニック 

新卒採用の約８割を海外で実施する予定です。
日本の新卒の学生の就職が厳しいようですが、国内だけでなく、
海外の同世代の学生たちがライバルであり、
また同僚になるというような時代になってきています。
また、幹部ポストの位置付けをグローバルで統一し、
国を超えた人材登用をグローバルに推進するとしています。 
 
５）伊藤忠商事 

世界人材・開発センターを国内外５都市に設置し、世界共通の評価項目で
人材データベースを構築しようとしています。
本社の営業部門に外国人を受け入れさせようとしています。 


こうしたことに加えて、今後は日本本社の「内なる国際化」が必須になってきます。
グローバル経営のコントロールタワーである日本本社は、世界本社の役割もあります。
そこが今までのように、日本語で経営をする、日本人で固める、
といったことは、これからだんだん通用しなくなると思います。
日常業務の英語化、トップマネジメントの多国籍化がどれだけ進められるかも、
大きな鍵となると思っています。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_785.php</link>
         <guid>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_785.php</guid>
         <category>永池克明教授</category>
         <pubDate>Thu, 29 Jul 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
         <enclosure url="http://bbiq-mbs.jp/podcast/mbs100729.mp3" length="10008771" type="audio/mpeg" />
      </item>
            <item>
         <title>韓国の国家長期ビジョンと日本の対応策（国際企業戦略論/永池 克明）</title>
         <description><![CDATA[韓国も日本と同じく少子高齢化をむかえていて、これから先、
それを乗り越えていくための明るいビジョンを、最近発表しました。
韓国は、日本よりも少し遅れて、2015年辺りを境目にして、
人口が減少、労働力が減少していくそうです。それを踏まえて、
これからどういう長期ビジョンを描くべきか、あるべき姿を発表しました。 


<B><font color="Blue">■未来企画委員会が展望した「2040年の韓国経済」</B></font>

6月11日、李明博大統領直属の未来企画委員会は青瓦台にて開かれた
「第7回未来企画委員会」で「未来ビジョン2040」を発表しました。
未来企画委員会が提示した2040年韓国経済の姿は
「国民所得6万ドル、国内総生産（ＧＤＰ）2兆8000億ドルで
世界10位の経済圏に飛躍、但し、人口の高齢化による労働力の
供給不足が国家的な懸念」としています。 

未来ビジョン2040では、韓国経済の持続可能な成長のためには、
システム改革が重要と指摘しています。すなわち、人口高齢化、
資源枯渇などのリスクがある中で、量的投入より
質的成長のためのシステム改革を行うとしています。
開放的社会基盤の上に、創造性のあるグローバル人材育成や、
成長をけん引出来る科学技術養成と持続可能な福祉体制構築の
必要性を強調しています。これは、非常に大胆な提案をしています。 


<B><font color="Blue">■複数国籍を許容し労働力を拡大すべき</B></font> 

2040年韓国経済ＧＤＰは、現在水準より3倍増の2兆7900億ドルになる
と予測されています。但し、人口増加率低下などで経済成長は鈍化し、
2020年からは年平均成長率が2％台以下に低下するとの展望を示しています。
このため、経済再飛躍の鍵は労働投入増加にあると未来企画委員会は指摘しました。
複数国籍を許容し海外の優秀人材を誘致して、人口高齢化による
生産可能人口の減少に対応していくべきだとの主張をしています。
福祉支出急増で国の債務比率も2040年にはＧＤＰ対比110％まで
上昇すると未来企画委員会は展望しています。
財政支出増加に対する対策がなければ、財政健全性が危うくなるという指摘です。
既に、李明博政権は、多国籍の留学生を今積極的に大学に入れて、
奨学金などの手厚いサポートをしています。
実際、非常に今、アジアからの韓国への留学生が増えています。 


<B><font color="Blue">■無規制、無関税障壁国へ変貌を</B></font> 

2点目として、未来企画委員会は2040年には朝鮮半島を
グローバル経済圏時代の中心地として飛躍させるという戦略を持っています。
グローバル経済圏とは、各国間の労働、商品、資本等の移動が
自由なグローバル経済空間をいうと定義しています。
朝鮮半島を「無規制、無関税、無言語障壁」の
国際経済自由地域へと変貌させるという計画です。
言葉が違っていても許容する、あるいは、英語を共通語にしていき、
国際経済自由地域を定着させようと考えています。
特に、埋立地セマングンを未来先端産業の中枢拠点として定着させ、
新しい文明の発生地として台頭することが出来ると展望しています。 

この他に2040年に韓国は空港、港湾、鉄道、道路など
陸海空の国際交通網を基盤に世界的物流、旅客の中枢拠点（ハブ）として
飛躍できると未来企画委員会は見通しました。
特に、仁川国際空港は2040年には年間利用客が1億5000万人に増加し、
韓・中・日を中心に「東アジア1日生活圏」が定着すると期待を寄せています。 


<B><font color="Blue">■韓国の国家長期ビジョンの評価</B></font>

壮大なビジョンですが、李明博大統領が経済に明るい大統領であるので、
きちんとした裏付けがあると思います。
しかし、私の所感では、問題点も多いと思います。
2040年を展望した韓国の国家長期ビジョンは意欲的で、
このビジョンを実現するには、韓国の持つ今後の潜在成長能力
（ポテンシャルＧＤＰの伸び）をどう見るかにかかっています。
潜在成長力は資本ストック（毎年の民間設備投資の累計額）と
労働力と要素生産性（技術革新力）の掛け算で決まるといわれています。 

資本ストックは、民間企業（国内外企業）が
今後どの程度国内で設備投資を行うかということです。
韓国は国内市場が狭く輸出依存度が高いこともあり、
今後国内投資以上に海外直接投資が増加しそうです。
海外からの投資も呼び込まないと、外で投資しても、
経済成長率への寄与率が少ないので、外国からの
直接投資をどういった形で確保していくのかが問題です。 

また、予想では1950年代以後ずっと増えてきた韓国の人口増加率が
2015年にはゼロに近づき、2020年以降「マイナス人口時代」を迎えます。
やはり、一番のネックは、労働力を確保できるのかということで、
多国籍の人をどんどん受け入れるといいますが、
具体的にどうやっていくのかというのかは見えません。 

もう一つの問題は技術革新力です。
サムスンの李ゴンヒ前会長（近く会長に復帰といわれている）は
「韓国サンドイッチ論」韓国は下からは中国に追い上げられ、
上からは日本からの巻き返しを受け今後厳しくなるだろう。
と盛んに危機意識を唱えているように、自主技術、オリジナル技術、
世界標準となれる技術がまだほとんどありません。
この問題をどう解決するかがカギです。
労働力の頭打ちについて「複数国籍を許容し海外の優秀人材を誘致して」とあり、
現に李明博政権はアジアや世界の優秀人材の韓国誘致
（留学生の積極的受け入れ策）を推進中です。
また、通商貿易に関しては、「無規制、無関税障壁国へ変貌」を唱え、
自由貿易の促進を積極的に行いアジアのハブ機能の獲得も唱えています。 


<B><font color="Blue">■日本のあるべき対応策</B></font>

 
日本政府も6月19日に、新成長戦略を発表し、
「強い経済、強い財政、強い社会保障」の３本柱の実現を目指しています。
これらのうち、韓国の長期ビジョンに対応した部分でいえば、
日本も同じような課題があり、可及的速やかに手を打たなければなりません。 

①人口問題では日本は韓国と同じように今後減少に転じます。
　 国内の人材不足とどう補うか。
　 やはり世界中の人材を呼び寄せなければなりません。
　 純血主義にこだわらず雇用の国際化、人材の国際化を目指すべきです。  

②また、通商国家としてアジアとの連携を強めることが大事です。
   まずは日中韓トライアングル間のＦＴＡ（自由貿易協定）の締結を急ぎ、
   ＥＰＡ（Economic Partnership Agreement）を進めることが必要です。
   企業が製品・サービスを売りやすい環境を作ることが大事で、
   日中韓で連携して市場を開放することが必要です。
   今後欧米は保護主義的な行動に出る可能性もあり、日中韓の関係強化を軸に
   アジア地域との連携を強め、進化させることが必要です。  

③法人税率引き下げと研究開発や投資分野での減税の実施による企業競争力強化  

④環境・エネルギー分野等日本が強い分野でのアジアや
   ＢＲＩＣｓ諸国との協力関係強化によるビジネスチャンスの取り込み
   などを官民一体となって推進すべきです。 

日本はこのような新成長戦略を出しましたが、
総花的で明確な柱が不明確な印象があります。
韓国、中国らの非常に力強い長期ビジョンに対して、
日本は活力ある成長を前面に出して、本気でやっていかないといけないと思います。
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         <category>永池克明教授</category>
         <pubDate>Wed, 28 Jul 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>APECについて（２）（ファイナンシャルマネジメント／平松拓）</title>
         <description>昨日に引き続き、ＡＰＥＣの話ですが、今年11月に横浜で首脳会合が行われます。
それに先立って、関連の会議が日本国内各地で行われていますが、
６月には札幌で、貿易担当大臣会合がありました。
今日はここで話し合われたことを４つほどご紹介したいと思います。

第１が、貿易投資の自由化・円滑化についてで、これはＡＰＥＣのそもそもの目的です。
この中で、１９９４年インドネシアの会議で合意されたボゴール目標、
即ち「自由で開かれた貿易及び投資を先進国は２０１０年まで、途上国は
２０２０年までに達成する」ということの評価の問題があることは、
昨日お伝えした通りです。

同時に、ドーハ開発アジェンダの推進及び保護主義の抑止について、
この貿易担当大臣会合で閣僚声明を出しております。
ドーハ開発アジェンダというのは、いわゆるラウンド交渉ですが、
ＷＴＯで行われる貿易障壁を取り除くための多角的交渉のことです。
ＷＴＯの前身であるＧＡＴＴの時代を含め過去８回行われていますが
これまでに世界各国の関税をはじめとする貿易障壁の削減・撤廃に
非常に効果を上げてきた交渉です。しかしながら、先進国や工業製品に係る
関税率が下がってきていることから、更なる貿易障壁の削減は難しい分野に
切り込まなくてはいけないという問題があり、９回目に当たる今回の交渉は、
２００１年開始以来既に９年経過しているわけですが、数年前から中断の状態にあります。
今回の声明は、この推進にＡＰＥＣ諸国として新たな決意を表明したものといえます。

保護主義の抑止についても声明を出していますが、これは
リーマン・ショック後の経済危機に際して、個々の国が保護主義的な政策を採ると、
それが連鎖的に保護主義的な政策を呼び、その結果、世界経済の危機を
より一層深刻にしかねないということで、２００８年にＡＰＥＣ首脳が
２年間保護主義的な政策を新たに採用しないことを宣言しました。
現状、世界経済は回復に向かっていますが、失業率の高まりなど、依然として
保護主義的な措置を求める圧力が強まる要素が存在することから、
今回、これを更に１年延長することをコミットしたわけです。
リーマン・ショック以降の経済不況の中で、保護主義的政策への誘惑は強いままであり、
こした姿勢を示すことが引き続き重要という認識に基づくものです。

第２のポイントは、地域経済統合の進化についてです。
これは逆説的ではありますが、ドーハ開発アジェンダの進展を促す意味でも、
ＡＰＥＣ地域全体による自由貿易圏構想を進めようという話です。
しかし、これについては総論では合意しているものの、
ＡＰＥＣ地域の中でもベースとなりそうな広域の自由貿易圏についての構想が
いくつも存在していて、思惑が交錯しているといったところです。
その中で、ＴＰＰ（Trans-Pacific Strategic Economic Partnership）という
構想があります。これは元はシンガポール、ニュージーランド、
チリ、ブルネイという比較的モノ・インダストリー的な諸国で締結された
自由貿易協定ですが、これにアメリカ、オーストラリア、ベトナム、ペルーが
参加を表明して、にわかに有力視されています。ただ、ＡＳＥＡＮを核とした
ＦＴＡを拡大しようという動きもあって、まだ方向性は見えていないところです。

３つ目が成長戦略ですが、均衡がとれ、あまねく広がりを持ち、
持続可能で革新的で安全な経済成長の達成を目指すことが唱われています。
これはこれまで個々のテーマとして、このＡＰＥＣで取り扱われてきた
不均衡の是正、中小企業支援、社会的セーフティネット整備、
温暖化問題を含むエネルギー環境政策、知的財産権保護、ＩＴの活用などを、
包括的に採り上げ、産学官協働で進めようという内容ですが、「産」という意味では
産業界からの諮問機関であるＡＢＡＣの機能に対する期待も大きいと思います。

４つ目が人間の安全保障ですが、防災・テロ対策、腐敗対策、保健及び食料安全保障など、
これまで多くは個別にＡＰＥＣで採り上げられてきたテーマですが、
これらは商業及び貿易に対する潜在的な脅威となるものであり、
それらに備えることで、安全で回復力のある経済・社会環境を達成しようということです。
ＡＰＥＣでは、２００３年ＳＡＲＳ（サーズ）というインフルエンザの一種が蔓延した時にも、
保健大臣会合を開くなどして、各国で連係して対応しています。

この一貫として食料の安全保障がありますが、10月に日本の米どころ新潟で、
農業担当大臣の会合が食料安全保障担当大臣会合という名称で行われることになっています。
これはＡＰＥＣとしては初の農業担当大臣会合ですが、一般に農業というと
保護貿易的傾向が強くて、貿易の自由化・円滑化をミッションとするＡＰＥＣの
枠組みとは必ずしも融合してこなかった分野です。これが初めて我が国で開催される
ＡＰＥＣで採り上げられ、しかも、食料安全保障をテーマとして議論されるのは、
非常に画期的なことだと思います。この食料安全保障担当大臣会合では
農業分野の貿易についての議論がこれまでより一段も二段も深まることが期待されます。

こうした広範なテーマについて、多くの国で、しかもハイレベルなところで
話しができるのも、ＡＰＥＣのユニークな性格の故だということができます。
８月には大分で「成長戦略ハイレベル会合」も行われます。各国・地域による議論が、
日本の議長としての采配により最終的にどこまで踏み込んだ成果としてまとまるのか、
１１月の首脳声明に注目したいと思っています。

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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Tue, 27 Jul 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
         
      </item>
            <item>
         <title>APECについて（１）（ファイナンシャルマネジメント／平松拓）</title>
         <description>１年くらい前にＡＰＥＣの話と関連して、ＡＢＡＣの話をしました。
ちょうど今年、日本でＡＰＥＣが行われるので、
その関連のイベントが国内色々なところで行われています。
ＡＰＥＣについて簡単におさらいしますと、アジアでは、
日本、中国、韓国、その３ヵ国に、台湾、香港、ＡＳＥＡＮ７ヵ国、
それにロシア、及び大洋州では、オーストラリアなど３ヵ国、
米州はアメリカ、カナダ、メキシコ、チリ、ペルー、これら計２１ヵ国・地域が
加盟して、ＧＤＰ・人口・貿易額で世界の約半分を占める国際会議です。
ＡＢＡＣは「官」の枠組みであるＡＰＥＣに対して、
同じ２１カ国・地域の産業界から提言を行うための、民間による諮問組織（枠組み）です。

今年は日本が１５年振りにＡＰＥＣの議長国になっていることから、
１１月に横浜で開催される首脳会議や閣僚会議の他にも、貿易、エネルギー、
中小企業、ＩＴ担当など９つの担当大臣会合が各地で開催することになっています。
この他にも、省庁幹部による高級実務者会合なども数々予定されており、
九州では８月に別府で、成長戦略ハイレベル会合が開かれます。
また、中小企業サミットや女性リーダーによるネットワーク会合なども
予定されていますが、こうした会合の設置も議長国の裁量が働く部分です。
成長戦略に関する会合というのはＡＰＥＣでは初めてのネーミングですが、
こうした会合を設置するというのも日本の問題意識を反映したものではないかと思います。

ＡＰＥＣは、元は貿易投資の自由化・円滑化を話し合う場でしたが、
今ではエネルギー問題・知的財産権・経済構造改革・金融などについても
共働の場となっています。ＡＰＥＣのユニークなところは、
法的にメンバーを拘束しない、政府間の協力の枠組みという性格です。
各メンバーの自発的な行動による貿易投資の自由化、円滑化、
及び経済技術協力の推進を基本原則としているわけです。
従って、交渉の場ではなく、コンセンサス方式による協力の場であり、
その分先進的な政策にも挑戦できるという性格があります。

ＡＢＡＣという産業界による諮問機関の活動と表裏をなしつつ
非常にうまくコミュニケートしながら進めているのも、
ＡＰＥＣのユニークなところです。一方、ＡＰＥＣは参加地域の規模が大きいので、
ＡＰＥＣで合意されたことは、国際的な枠組みで採り入れられることも多いのです。

法的にお互いを拘束するものではないので、交渉によってどこかが
どこかに対して目に見える効果を勝ち取るという性格のものではない点、
わかりにくい面があるのは事実です。見方を変えて、ＡＰＥＣでは比較的長期に渡る目標を掲げ、
それに向けて各国・地域が協力しながら進んでいく、つまり、長期計画を立て、
あまりギスギスせずに実現に向けて協力していく場と理解するのが良いと思います。

昨年はシンガポールが議長国でしたが、今年が日本、来年はアメリカと、
ＡＰＥＣの中でも経済先進地域による議長国が３年間続くこともあって、
世界に対してＡＰＥＣが影響力を強める機会ということで期待されています。
特に今年は重要な年に当たっています。ＡＰＥＣには１９９４年に合意された
「ボゴール目標」という、先進国は２０１０年まで、途上国は２０２０年までに
自由で開かれた貿易及び投資を達成するという目標がありますが、今年は先進国の
達成年に当たります。そのため、その評価と更にこの先を見据えた目標の設定について
合意することが、議長国日本の役割になっています。

ＷＴＯドーハ・ラウンドが暗礁に乗り上げたままということもあり、
その点からいってもこの「自由で開かれた貿易及び投資」という目標が
１００％達成されたということにはならないと思いますが、
１９９４年当時より実質的に貿易投資は大きく拡大しており、そうした実態を踏まえた
評価が行われるべきと思います。むしろ、過去の評価というよりは、先を見据えた
目標の設定がより重要であるといえます。

その新しい目標を示唆するものとしては、６月に札幌で開催された貿易担当大臣
による会合において、岡田外務大臣と直島経済産業大臣が共同議長を務めましたが、
その議長声明の中で、現在の優先事項、今後のＡＰＥＣのあり方として、
「地域経済統合の進化」、「アジア太平洋地域の長期的かつ包括的な成長戦略の策定」、
そして、「食糧、感染症対策、テロ・災害対策などの人間の安全保障」の3つをあげています。
２番目の成長戦略については、大分で開かれる成長戦略ハイレベル会合なども重要な意味を
持ってくると思われます。

目標については、１１月の首脳会議を目指して今後協議が重ねられると思いますが、
貿易大臣会合の議長声明で謳われたようなテーマが採択されれば、ＡＰＥＣのテーマは
名実共に、従来の通商主体から成長や経済社会政策へと広がりを見せることになります。

ＡＰＥＣの首脳会合は11月ですが、ＹＯＵＴＵＢＥに公式チャンネルがあるので、
覗いてみてはいかがでしょうか。

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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/apec.php</link>
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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Mon, 26 Jul 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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