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      <title>BBIQモーニングビジネススクール</title>
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      <description>「BBIQモーニングビジネススクール」をオンエア中！社会人や留学生を対象に「経営のプロ」を養成している九州大学ビジネススクールの教授陣をゲストに迎え、経済やビジネスの話題を幅広くお聞きしています。</description>
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      <copyright>Copyright 2010 CROSS FM.</copyright>
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	<itunes:author>CROSS FM</itunes:author> 
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         <title>地域におけるイノベーションモデル（ベンチャー企業/五十嵐 伸吾）</title>
         <description>ブログは後日掲載します。</description>
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         <category>五十嵐伸吾准教授</category>
         <pubDate>Mon, 15 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
         
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         <title>政治とカネ (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[政権交代後ようやく開かれた2月の党首討論では、
政治とカネの話しが中心となっていました。
自民党には日本をどうするのか、予算をどうするのか、
という建設的な話をして欲しいと思いますが、
しかしこの問題は避けて通ることは出来ません。
今日は政治とカネの問題についてお話しします。


<font color="Blue"><B>■小沢氏と鳩山氏の対応</B></font>
民主党の2トップ、鳩山氏と小沢氏が問題を起こしたということで、
党首討論で議論されるのは仕方がないことではあります。
小沢幹事長に関しては、秘書が3人も逮捕されてしまいました。

政治家の秘書は政治家のために仕事をしています。
その秘書が3人逮捕され、起訴されて、当の小沢氏本人は、
嫌疑不十分で起訴を免れましたが、本当にこれでいいのかという感じはします。
もし、起訴して何も出てこなかった場合、
「何も出てきませんでした」ということでは済みません。
絶対にクロと断言できないならば、検察としては、
不起訴にせざるを得ないということでしょう。
嫌疑不十分、つまりグレーということですが、
政局に影響を与えるようなことをやってもいいのかという気はします。

鳩山総理も小沢幹事長に対しては、静観している感もありました。
しかし、数週間前位になって小沢氏に対して、更なる説明を求めました。
鳩山氏本人が母親から「子供手当て」をもらったということで、小
沢氏に対してあまり強く言いづらいところではあると思います。
鳩山氏は矢面で随分と説明させられていますので、
小沢氏にもある程度説明をして欲しいというところでしょう。


<font color="Blue"><B>■民主党七奉行</B></font>
その民主党が、果たして自浄能力を持っているのかどうか、
というところも気になります。
ある程度の自浄努力がないと、国民からの信頼に関わってきます。
この辺りが明らかとなって参院選という流れならば構いませんが、
すっきりしないまま参院選ということになるとこれは問題です。

自民党にも民主党にも投票したくないとなると、
国民にとっては選択肢が無くなってしまうため、困ったことになってしまいます。

その小沢幹事長と距離を置く七奉行が民主党にいます。
前原国土交通大臣、国家戦略会議担当の仙谷大臣、
枝野行政刷新会議担当大臣、岡田外務大臣、野田財務副大臣、
玄葉光一郎(衆院・財政金融委員長)、樽床伸二(衆院・環境委員長)です。
とはいうものの、今のところ、民主党内では小沢幹事長に対して強く物申すという、
という光景はあまりみられません。

民主党としても参議院選挙が迫っているために、
一体性を出しておかなければならないということでしょう。


<font color="Blue"><B>■陸山会の土地購入問題</B></font>
小沢幹事長の4億円の話を戻すと、
「自分で積み立ててきたものである」というのが小沢氏の弁です。
小沢氏は全体として7億円の個人資産を、
妻子名義で20の口座に分散していたといっています。

父親からの相続や印税収入、国会議員歳費などを貯め資産形成したということですが、
これで7億円も一体貯まるものなのかという疑問はあります。

鳩山家ならばともかく、普通の家で1回の相続で数億円も貰えるものでしょうか。
検察が言っているように、どこかの建設会社から、
受け取ったのではないかという疑惑が完全に消えたわけではありません。
やはりグレーの部分は本人が説明しなければなりませんが、
本人はその点について明らかにするつもりがないようなので、
真相についてはよく分かりません。

政治とカネの問題というのは、自民党時代からも色々なところで言われており、
民主党でもこういう問題が発覚し、どのようにこれからカネの問題について、
透明化していくのかというところが重要になってきます。
今回の話も、もともと陸山会が2004年10月に秘書の寮を建てる目的で世田谷の土地を3億5000万円で購入したというところに端を発しています。

ところが、2004年時点で本来の収支を記載してしまうと、
2005年の秋にでてくる2004年の政治資金収支報告書が、
2006年の民主党の代表選に悪影響を及ぼすことになると秘書が判断したため、
虚偽記載を行ったという話になっています。

そういうことを本当に秘書しか知らなかったのか、という疑問は出てきますが、
この一連の事件の結果、2004年の報告書に、収入を4億円、
支出を3億5000万円少なく計上したという虚偽記載の疑いで石川議員が起訴され、
民主党から離党するということになりました。


<font color="Blue"><B>■カネの問題の影響</B></font>
民主党の支持率が落ちたからといって、
自民党の支持率が上がっているわけではありません。
国民としてもどうしたらいいかよく分からないという状況です。

政治とカネに関して、民主党は企業の献金を禁止するという法案を、
提出する予定ですが、自民党はこれには反対しています。

もともと自民党の抱える政治とカネの問題について、民主党が問題視しており、
政権が変わった途端に今度は民主党の政治とカネの問題が騒がれるようになり、
国民としては何が本当なのかよく分からないなという状態です。

毎回、知らない間に時が過ぎて有耶無耶にされているような気もしますが、
少なくとも当事者は本当のことを言っていないようだという、
イメージだけは残ってしまいます。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 12 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>イノベーションと起業家精神　シンポジウムのお知らせ（ベンチャー企業/五十嵐 伸吾）</title>
         <description>ブログは後日掲載します。</description>
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         <category>五十嵐伸吾准教授</category>
         <pubDate>Thu, 11 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>カーシェアリング事情②（マーケティング/高橋 幸夫）</title>
         <description><![CDATA[前回は、カーシェアリングの仕組み、特徴、利用コストなどお話ししました。
今回は、カーシェアリングの国内市場・企業動向についてお話します。


<B><font color="Blue">■国内カーシェアリング市場の動向</B></font>

2009年の国内カーシェアリング登録会員数は、10,000人の大台を突破し、
前年2008年からほぼ倍増の約12,000人と推計され、
また、国内カーシェアリング車両数についても約1,000台を超す状況となっている
とお話ししましたが、2013年には、登録会員数50,000人、車両台数2,500台まで
拡大すると予測されていますし、5年後の201５年には登録車両台数が
一気に4倍の10,000台以上の規模に拡大するという試算もあります。
2008年度市場規模は推計約20億円で、
2009年度で約50億円と推計されています。
他の自動車アフターマーケット市場と比較して、現在は
小規模な市場ですが今後拡大が期待される市場です。


<B><font color="Blue">■参入企業の動向</B></font>

現在、レンタカー大手や自動車メーカーグループ、中古自動車販売大手、
商社など国内企業20社以上が市場参入しており、駐車場確保に
優位な一部の大手事業者が市場拡大をけん引しています。
国内駐車場大手のパーク24は、自動車メーカー系レンタカー会社を
子会社化して、自社の稼働率の落ちた駐車場を活用し、景気悪化を受けて、
節約志向を強める個人や企業の需要を開拓し、5年後には全国の
主要都市に4,000台を配置し国内首位を目指すとしています。
また、現在最大手のオリックス自動車は、3年後に2,000台配置目標、
三井物産は、5年以内に1,000台を国内配置する計画です。

新しい動きとしては、トヨタレンタリースが中古車を活用した
格安な事業展開を始めました。
1時間当たりの利用料金を従来の半額程度で提供しようというものです。
従来3年間使用後中古車事業者に売却していたレンタカーを
資産として有効活用するものです。
また外資系企業でもフォルクスワーゲングループが
国内不動産会社と手を組み事業参入しています。
今は小規模ですが、このように将来的な市場で優位な立場を
固めるための先行投資として積極的に事業参入している企業が
多いのですが、その反面、事業性、収益性が不透明な中で
参入している事業者も少なくないと思われます。


<B><font color="Blue">■市場拡大の原動力</B></font>

この市場の拡大の原動力の一つは、貸駐車場への
カーシェアリングサービス拠点、ステーションの設置があげられます。
カーシェアリング事業展開における最大の課題として考えられるのは、
車両の保管場所・提供場所となるステーションの確保にあるといえます。
ステーションの立地については、公共交通機関と連携した
相互利用も視野に入れると公共交通機関が発達した都市部や
駅周辺が望ましいと思われます。
すでに広域をカバーする自社で100以上のステーションを
保有する事業者と地域コミュニティを中心とした小規模事業者という、
早くも2極化の現象が現れています。


<B><font color="Blue">■将来予測と課題</B></font>

今後も貸駐車場を中心にステーション数の拡大とともに
市場規模は拡大すると予想されます。
ステーションは資金を投入すれば拡大は可能ですが、
今後の課題としては、ステーション周辺の顧客を
いかに確保するかということ重要です。
世界最大手のアメリカのジップカーは、所有よりも共有が
「Fun, Youthful, Hip 楽しい、若々しい、カッコイイ」
というキャッチコピーを用い、全米で25万人の会員を獲得しました。
利用者は大半が35歳未満です。
100か所以上の大学にサービス拠点があり、
6000台以上の自動車が配置されているそうです。
大学生で車を持つということはなかなか出来ないので、
学生たちは、買い物、デートにと使い分けています。
このような展開は、日本でも活用可能だと思います。

もうひとつ重要なことは、低価格化です。
前回お話ししたように、現状の料金体系ですと
長時間の利用では割高になってしまいます。
カーシェアリングの収益ラインといわれる1台当たりの
登録会員数20人を早期に達成しつつ、低料金化への挑戦が
カーシェアリング事業者にとっての命題といえるようです。
これが達成できなければ撤退や事業者統合が進み、
集約化されてしまうでしょう。


<B><font color="Blue">■課題への方策</B></font>

市場の拡大を加速させるには網羅的ともいえる
ステーション展開が必要ですが、事業者のみの展開では
限界があり、現実的ではないと考えます。
カーシェアリングが、公共性が高くて利便性のある交通手段として
認知されること、ステーション設置については自治体・地域団体などとの
協力・連携を進めることが重要であると思います。
環境的な効果が期待されるカーシェアリングですが、それだけではなく、
都市型の新しい交通システムとして車両の減少に伴う道路混雑の緩和や
駐車場などの有効活用といった総合的な、社会的貢献度の高さをアピールし、
カーシェアリングの認知度を向上させる取り組みが必要とされていると思います。
実際にカーシェアリングを利用するコミュニティ、地域の人たちに
認知されるような、地域密着な展開が必要だと思います。
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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_704.php</link>
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         <category>高橋幸夫助教</category>
         <pubDate>Wed, 10 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>カーシェアリング事情①（マーケティング/高橋 幸夫）</title>
         <description><![CDATA[今まで国内自動車アフターマーケット市場の概況と、
アフターマーケットを構成する各市場、中古車、
レンタカー市場、リサイクル市場などを見てきましたが、
今朝は、近年注目されているカーシェアリングについてお話をしたいと思います。


<B><font color="Blue">■カーシェアリングについて</B></font>

カーシェアリングとは、予め登録された会員の間でクルマを
共同利用するシステムで、市街地の交通混雑緩和策として
1980年代後半にヨーロッパのスイスで始まったとされています。
現在スイスでは、登録会員数は約9万人で、
これは全人口の約1.１％が利用していることになります。
また、現在では、アメリカでも広く普及しており、2009年で
車両数約７千台、登録会員数は約30万人に達しています。
ほか、ドイツ、イギリス、カナダなどで普及しています。
日本では、1990年代に実験的にスタートし、
2000年代に入って本格的に始まったとされています。
日本国内の登録会員数を見てみますと、2009年の
国内カーシェアリング登録会員数は、1万人の大台を突破し、
前年2008年からほぼ倍増の約1万2千人と推計されます。
また、国内カーシェアリング車両数についても
約１千台を超す状況となっています。


<B><font color="Blue">■カーシェアリングの仕組み</B></font>

カーシェアリングの仕組みは、利用者は自ら自動車を所有せず、
管理団体の会員となり、必要な時にその団体の自動車を借りる
という、会員制レンタカーのようなものです。
カーシェアリングは英語の語源から「相乗り」と混同される場合が
ありますが、基本的には会員が 1台の自動車を時間分割で
利用するもので、相乗りとは異なります。


<B><font color="Blue">■カーシェアリングの特徴</B></font>

特徴は大きく4つあげることができます。

①会員制であること
ある地域に限定したコミュニティの中で、会員同士で自動車を共同利用します。

②短時間の利用が可能あること
レンタカーは、通常、短くても 6時間が最低貸出し時間ですが、
カーシェアリングの場合は15―30分からでも借りることが出来ます。

③無人での貸出し・返却が原則であること
ＩＴ技術を利用しているため、インターネットを通じて利用予約し、
車の利用状態も管理センターにて自動的に把握できますから
貸出し手続きに時間を要しません。

④貸出し・返却場所の利便性が良いこと
貸出し・返却場所は住んでいるマンションの駐車場、通勤駅の近くなど
会員が利用するのに便利な場所に設定されます。

カーシェアリングステーションは、大都市圏では大分増えてきていて、
福岡県内では福岡市、北九州市に結構増えてきています。
やはり大都市を中心にして少しずつ地方の都市にも広がってきている状況です。


<B><font color="Blue">■利用コスト</B></font>

住宅に次ぐ高額商品ともいえる自動車は、「所有」するとなると、
購入はもちろん、維持や利用にもさまざまな費用がかかり、
不況下で厳しさを増す家計にとって重荷になっています。
自動車の「所有」にこだわらない人を中心に急速に広がっているのが
カーシェアリングです。1時間未満の短時間や深夜にも利用できます。
例としてですが、必要なコストとして入会金、月会費、利用料金、
これは事業者によって違いますが、最初30分までいくら、
以降90分ごとにいくらという料金設定が多いようです。


<B><font color="Blue">■新車購入などとのコスト比較</B></font>

また、新車購入、個人リース（残価設定型ローン）、レンタカー、
カーシェアリングという４つの「所有」と「利用」の仕方で3年間の
総支出を比較した資料によると、所与の条件設定はあるのですが、
月20時間、400キロ程度まではカーシェアリングはコスト的に
一番優位であり、一番コストがかかる新車購入の約250万円に対し、
カーシェアリングの場合は3年間で100万円弱という試算が出ています。
一方、月40時間、800キロになるとレンタカーがカーシェアリングよりも
コスト的に優位になっています。例えば、10キロ離れたところに
毎朝車を使って通勤するというのを月～金で続けるとすると、
明らか新車購入した方がいいということになります。

カーシェアリングは、現状では大都市圏でしか普及していませんが、
短時間利用、用途によっては非常に有用なシステムであると思います。
フランスの経済学者のジャック・アタリ氏はその著者「所有の歴史」のなかで
「中産階級の人々にとって自動車を所有することが能力の証だった」
との指摘をしています。そして豊かさを手に入れた後は
「所有より効用が重要になる」との指摘もあります。
カーシェアリングは、「所有より共有の効用」を実現する
システムの一つといえるようです。
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         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_703.php</link>
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         <category>高橋幸夫助教</category>
         <pubDate>Tue, 09 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>キャッシュと会社の成長の限界について (ファイナンシャルマネジメント/平松 拓)</title>
         <description><![CDATA[今日は、キャッシュと会社の成長の限界についてのお話です。


<font color="Blue"><B>■企業の経営戦略</B></font>
「自分が立ち上げた会社の製品が、段々と市場に認知され始めてきた、
さらには、第二、第三の商品の構想もあり、それぞれ市場に受け入れられる自信が強まった」、
という場合を考えてみましょう。

このような状況にあったとすると、経営者は自分の会社をどのように持っていこうと考えるでしょうか。
恐らく、売れる商品のある間、続く間にできるだけ売り上げを伸ばして会社を成長させ、
同時に利益を蓄積して安定化させようと考えるでしょう。
商品には旬というものがありますし、コンペティター(競争者)もいます。

タイミングを逃さずに販売を伸ばすことは重要でしょう。
また、売上に対し一定の利益が得られるのであれば、
経営の安定化のためにも売上を増やそうとするのは自然なことです。


<font color="Blue"><B>■成長の条件</B></font>
今、前提とした、売上げとその利益の間に成立する一定の比率を売上高利益率といいます。
しかし、闇雲に売上げを増やせばいいかというと、そうとも言い切れない面があります。

ここで、企業が売り上げを増やし成長するためにはどのようなことが必要か、
逆に無理せずに達成できる成長とはどの程度かといったことを考えてみたいと思います。

まず売上高を増やすためには相応の資産の増加が必要です。
つまり生産を拡大するためには設備の拡張が必要でしょうし、
生産や販売の増加のために在庫が増えてきます。

それから、売上増に応じて掛け売りも増えるために売掛金が増加するのも普通です。
このような形で、資産と売上げの間に成立している一定の比率を資産の回転率と呼んでいます。
資産全体では総資産回転率です。即ち保有している資産が、
一年間で何回転分の売上げにつながっているか、という考え方ですが、
企業が業務の効率化などを行わない場合は一定比率にとどまる、
即ち、売上増に応じて総資産も膨らむことになります。

さらに、総資産を増やすためには、その為の資金の調達が必要です。
これは負債、または自己資本で賄われる必要がありますが、
銀行借入れなどの負債だけでまかなおうとすると、
総資産に対する自己資本の比率、つまりレバレッジが上昇してしまいます。

レバレッジが高まると倒産のリスクが高まるということについては、
2010年1月4日放送分で説明しましたが、それを避けつつ資金を調達するためには、
負債の増加に応じてレバレッジが上昇しないように自己資本も増える必要があります。

やや話を単純化しましたが、利益や売上げと自己資本との関には、
売上高利益率、総資産回転率、レバレッジという3つの比率を通じて、
ある程度一定の関係が成立しているといえます。
つまり、利益や売上げを増やすためには、これらの3つの比率のどれかを変化させるか、
自己資本を同じ比率だけ増やすか、どちらかが必要だということです。


<font color="Blue"><B>■ROE</B></font>
やや横道にそれますが、一定の自己資本を用いて達成される当期純利益の比率、
これはROE(Return on Equity：自己資本利益率)と呼ばれていますが、
企業の業績を測る指標として、広く用いられているものです。

ROEは今述べたようにレバレッジによっても変化しますが、それを除けば、
ROEを改善させるためには業務効率の改善などによって、
売上高利益率或いは総資産回転率などを向上させてやる必要があるため、
評価の尺度として用いられるわけです。


<font color="Blue"><B>■自己資本の増加率に基づく成長率</B></font>
そのROEの改善なしに自己資本を増やすためには、まず増資が考えられます。
しかし、増資となるとなかなか簡単ではありません。
市場の環境もありますし、それから株主の了解も必要です。

増資以外で自己資本を増やす手段となると、後は利益の留保ということになります。
税引き後の利益から配当や役員賞与の支払いをした残りは、内部留保として自己資本に留まります。
つまり増資がなければ自己資本の増加は留保利益増加分だけということになります。

それでは、留保利益による自己資本の成長率はどれだけかというと、
利益の中から、どれだけ内部留保に留まるかという、
内部留保比率をROEに乗じた比率だけの成長ということになります。
レバレッジを変化させない場合、翌期に向けて、
この企業は借入れを自己資本成長率分だけ増加させることができ、
その結果総資産も同じ比率の増加が可能となります。

そうすると、業務効率の改善などを考えなければ、
この企業の翌期の売上げと利益の増加も同じだけの比率ということになります。

つまり、売上高利益率、総資産回転率、レバレッジ、この3つの比率が変わらないままであれば、
売上げや利益の成長、増加も先ほどのROEに内部留保比率を乗じた比率ということになります。
かつては、日本企業はROEの目標を10%としていましたが、最近は上昇傾向にあります。
しかし、今のような経済状況ですと、黒字企業であってもROEは1桁台です。


<font color="Blue"><B>■成長の限界を越えて</B></font>
やや話を単純化している面はありますが、この比率を上回って成長しようとするならば、
企業は業務効率性の改善を達成するか、レバレッジを高めて負債による調達を行うか、
増資を行うことが必要になります。

業務効率の改善や増資が可能であれば良いのですが、そんなに簡単な話でもありません。
かといって、レバレッジを高めれば金融機関などから倒産リスクが高いと見なされることになります。
ネット通販のアマゾンなど、例外的にこうした制約をはるかに上回る成長率を遂げる会社もありますが、
一般的には過大な成長を目指した場合には、一時的な売上不振などがあった場合に対する、
抵抗力を失うことになって、倒産のリスクが高まることになります。

それを避けようとすると、この自己資本の増加率程度の成長率で、
我慢しなければならないということになります。

業務面では黒字を計上できる潜在性のある会社でありながら、
一時的な資金繰りの行き詰まりによる倒産を避けるためには、
前回お話ししたような自社のキャッシュフローの管理を行うとともに、
こうした成長の限界についても意識しておくことが重要ですが、
より積極的に考えるならば、成長の限界を引き上げるよう、
業務効率改善などにチャレンジすることが重要とも言えます。
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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Mon, 08 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>保育問題 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[働く女性が増えてきている中で保育園のニーズは増加しています。
今日は保育問題についてお話しします。


<font color="Blue"><B>■子ども・子育てビジョン</B></font>
幼稚園の場合、3年保育が始まるまでは子供を預けられないということや、お昼を過ぎたら、
子供を迎えに行かなければならないということで、母親はなかなか働くことが出来ません。
そのため、母親が働き始める時には子供を保育園に通わせる、というのが1つの流れとなっています。

厚生労働省は、保育園では保育に欠け、保育を必要としている児童を預かるとしていましたが、
現状では普通の母親が働くために子供を保育園に入れて幼稚園が定員割れを起こしています。
保育園については厚生労働省が様々な基準を設け、
これを満たした保育園を「認可保育園」として認可し、認可された保育園は、
多くの補助金をもらえるという仕組みになっています。

元々は、公営の保育園が多く母親からも高い人気を得ていましたが、
最近は私立の保育園も随分と増えてきています。
これには、私立保育園でも厚生労働省からの認可を得られるように、
制度が変わったことが影響しています。

また、政府は2010年1月に「子ども・子育てビジョン」を発表しました。
この中では、保育所の定員を現行の215万から5年間かけて、
26万人増の241万人にする、と明記されています。
それとあわせて、子供家庭省の設立も言及されていました。
そもそも厚生労働省が保育園を、文部科学省が幼稚園を、
それぞれ管轄しているということ自体がおかしいといえます。
政府は両園の一元化を目指して、2011年度に法整備を進め、
福島瑞穂氏を担当大臣とする方針です。

このような動きはありますが、経費として見込まれている約7000億円の財源がない状態なので、
本当に議論が進むのか、少し心配なところではあります。


<font color="Blue"><B>■認定こども園</B></font>
2006年の10月に幼稚園と保育所の機能を一緒にした「認定こども園」という制度が出来ました。
幼稚園と保育園をあわせると全国で総計36000ヶ所に上りますが、認定こども園の数は、
2007年度4月に94ヶ所、2008年度4月に229ヶ所、2009年度4月で358ヶ所に過ぎません。

認定こども園設立目標の10%、全体の1%位しか認定こども園になってないという状況です。
幼稚園には子供を長い時間預けられないという制約、
保育所には子供への教育が出来ないという制約がそれぞれあります。

しかし、幼稚園が認定こども園になると、子供をもう少し長い時間預かることが、
出来るようになりますし、保育所が認定こども園になると、
預かっている子供たちに色々なことを教えることが出来るようになります。

現在、文部科学省が幼稚園を、厚生労働省が保育所を監督する立場にあります。
保育の問題を解決するために、民主党の言うように、子供家庭省を創設し、
厚生労働省と文科省の関係部署をそこに移管する、というのは1つの方法だといえます。

もう1つの方法としては、これまでどの子供をどの保育園に入れるか、
ということを決めていた市町村に、その他の仕事も丸ごと投げてやってもらう、という手があります。

従来のような、2つの省が管轄する運営は最悪だといえます。
例えば、これまで幼稚園は学校法人会計基準に基づく会計書類を、
保育所は社会福祉法人会計基準に基づく会計書類を作成するよう義務付けられてきました。
そのため、こども園は、保育園や幼稚園と同じことをやっているのに、
2種類の会計書類を作成しなければなりませんでした。
その上、2つの書類を別々のところに提出して、その書類に関して、
色んなことを言われるため、非常に面倒な状況でした。

認定こども園は、子供を預けるお母さんにとっては便利な話ですが、
運営側にはあまりメリットがありません。

幼稚園が認定こども園になる場合、0歳児の受け入れや、
夕方までの保育を行わなければならないため、増員が必要になってきます。
更に、保育園は認定こども園となることで、子供に教育をしなければなりませんし、
今まで市町村が行っていた保育園の園児の募集や利用料の徴収を、
自分でやらなければならず、事務作業が増加してしまいます。
このように、認定こども園になることで、仕事は増えますが、
補助金の額は増えないため園の財政は厳しくなります。

まさに、認定こども園の設立数が幼稚園と保育園総数の1%と低調な理由は、
認定こども園となるメリットがないためだといえます。


<font color="Blue"><B>■資格要件の緩和</B></font>
保育士となるためには保育士資格が、幼稚園で先生として働くためには、
幼稚園教諭免許がそれぞれ必要となります。
とはいうものの、現場で働く先生方にとってはそれ程難しい試験でもないため、
両方とも取得するということが、特に若手の人達の間ではどんどん起こっています。

ただベテランの先生にとっては、これまでの幼稚園教諭免許に加えて、
保育士資格を取得するということや、逆に保育士に加えて、
幼稚園の資格を取るというのは、割と手間のかかる話です。

そのため、厚生労働省と文部科学省も話し合い、相互に取りやすくするため、
2009年度の試験から順次条件を緩和することになりました。
また、会計書類の一本化も起こっています。

しかし会計要件や資格要件の緩和のように、2つあるものを緩和するというアプローチでは、
いつまでたっても2つの省が規制を継続することになってしまいます。

そういう意味では、民主党が提言するような子供家庭省の設立や、
思い切って市町村に幼稚園や保育園を任せるというように、早く一本化することが必要です。


<font color="Blue"><B>■待機児童の解消に向けて</B></font>
認定こども園が増えない中で、保育所は高い人気を保っています。
これを受けて、厚生労働省は、認可保育園の設置基準を約60年ぶりに緩める方針を固めました。
この基準緩和は、設置基準を廃止するのではなく、厚生労働省は、
設置には関与しない代わりに新たに設ける基準を都道府県の判断に委ねるという話です。

設置基準の緩和には、山のようにいる待機児童と、
子供を預かってもらわないと働けないと怒っているお母さんたちが影響しています。

2008年時点で、保育園に入園を希望しながらも、
入園できないという明示的な待機児童が4万人います。
また、自治体に申請していないものの入園を希望している潜在的待機児童を含めると、
待機児童は100万人にのぼるといわれています。

あまりに多い待機児童を何とかするために、色々と施策が企画・実行されています。
例えば、ミニ保育所の設立はその1つです。
ミニ保育所とは一つの主たる保育所を中心にして、
サテライトのように配置された複数の小さな保育所(分園)のことです。
主たる保育所には調理室を置かなければなりませんが、
保育所から30分以内の場所にあるミニ保育所には調理室を設置する必要はありません。

本園の基準を分園では緩和することによって、受け入れを増やして、
待機児童を少なくしよう、という考えです。

とはいうものの、こういった問題を解消するためには、早いところ、
厚生労働省と文科省のダブル管轄をやめるということが一番望ましいと思います。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 05 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>QBS体験談（4期生/立石みちよ）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>学生</category>
         <pubDate>Thu, 04 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>キャッシュフローについて (ファイナンシャルマネジメント/平松 拓)</title>
         <description><![CDATA[今日はベーシックな話ですが、キャッシュフロー、資金繰りについてお話します。


<font color="Blue"><B>■利益と倒産</B></font>
財務的な観点から考えて会社が潰れないように維持していくために、
最も重要なことは継続的に利益を上げていくということです。
普通の会社は「継続」することが前提となっていますが、
そのためには利益を上げられる、ということが重要です。
単年度はともかくとして、何年も赤字が続くような会社は継続性に疑問があるということになります。

では、利益を上げていれば会社は潰れることがないかというと、必ずしもそうとは言えません。
ここ1、2年の例ですと、中堅の不動産会社が「黒字倒産」した、というような記事がよく出ていました。
つまり、利益が出ていても倒産することがある、ということです。

黒字倒産にも色々と理由があります。
最も典型的なものは、お金が続かなくなり、借り入れも出来なくなって、結
果的に債務の支払いができずに倒産するというケースです。
逆にいえば、たとえ利益が出ていない赤字会社でも、
お金が続いている限りは会社をつぶさずに維持することが可能です。

ですから極端な言い方をすれば、会社にとって利益が重要なのは、
お金を続かせるため、ということも出来ます。


<font color="Blue"><B>■資金の管理</B></font>
そのため、会社にとっては、資金の管理、キャッシュフローの管理は重要な意味を持っています。
会社には様々なキャッシュの流れがあります。まず、キャッシュの入り、
即ちキャッシュ・インフローから考えると、商品の販売代金の回収や、銀行からの借入、
社債の発行や株式の追加発行に伴う投資家からの資金などがあります。

一方、キャッシュの出、即ちキャッシュ・アウトフローとしては原材料や、
設備の代金の支払い、給料の支払い、借入金や社債の金利の支払い、
元本の支払い、税金の支払い、そして配当金の支払いなど様々あります。
多くの企業の場合、こうしたキャッシュイン、キャッシュアウトが毎日、それも数多くあります。


<font color="Blue"><B>■直接法によるキャッシュフロー計算書</B></font>
この流れを管理するために、「資金繰り表」や「キャッシュフロー計算書」などが通常用いられます。
例えば、「資金繰り表」では、売掛金や買掛金の決済、借入金の返済などの予定が記載され、
その結果として現金や預金の有り高の予定が分かるような形で管理されています。

こうした方法に基づいて実行額を集計、記載したものが、
直接法によるキャッシュフロー計算書ということになります。
これを見れば、実際の資金の出入りや預金も含めた有り高の詳細が分かります。
しかし、これだけではその会社のキャッシュ面での実力、すなわちその会社がその事業を通じて、
どれだけの現金の余裕を作り出しているかは分かりません。
また、何故その実力に対して毎月の手元資金が増減しているのか、その理由まではわかりません。
例えば、原材料コストの上昇など、利益にも影響のあるようなことが、
原因となって現金が減っているのか、それとも一時的な在庫の積み増しにより、
現金が減っているのか、こうしたことまではわかりません。


<font color="Blue"><B>■間接法によるキャッシュフロー計算書</B></font>
そのために、間接法と呼ばれる、利益からキャッシュフローを計算する方法も利用されています。

少し複雑ですが、税金を払った後の最終利益つまり当期純利益は、
配当金や役員賞与の支払いを別とすれば、長いタイムスパンで考えた場合に、
その年の成果として会社の中にとどまるお金、即ちキャッシュ面での余裕となるはずです。

ただ、長いスパンと言ったのは「利益」は会計上の決まりに従って、
実際の現金のやり取りとは異なる形で計上された結果なので、
一定の期間で区切って考える場合には少し調整が必要となります。
具体的には設備の購入や減価償却の調整が必要となります。
またその他に、実際の現金、預金の有り高を変化させる要因として、運転資本があります。
その企業の在庫や、代金の回収が行われていない状態である売掛金などは、
キャッシュを喰っている形になります。

この運転資本の変動が借り入れなどの金融面での取引とともに、
日々、毎月の現金、預金の有り高の変動の原因となっています。
こうした観点に着目して作成されるのが、間接法によるキャッシュフロー計算書、ということになります。
企業のキャッシュ面での実力と、現金・預金の有り高の変動の背後にある理由が、
この間接法のキャッシュフロー計算書だともう少し見えてきます。

会社を資金の不足で潰さないためには、こういった方法を利用することも有用かと思います。]]></description>
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         <category>平松拓教授</category>
         <pubDate>Wed, 03 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>グラミンクリエイティブラボ（国際企業法務／岡田昌治）</title>
         <description>後日掲載いたします。</description>
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         <category>岡田昌治准教授</category>
         <pubDate>Tue, 02 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>ソーシャルビジネスについて（国際企業法務／岡田昌治）</title>
         <description>後日掲載いたします。</description>
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         <category>岡田昌治准教授</category>
         <pubDate>Mon, 01 Mar 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>医療再生 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[<font color="Blue"><B>■診療報酬の改定</B></font>
2010年度の診療報酬改定が行われ、10年ぶりにプラス改定されました。
薬価は平均して5.75%下がっていますが、医療部分、
つまりお医者さんの技術料部分は1.55%のプラスとなっています。

プラス改定で決着した背景には、不足する病院の勤務医の確保や救急・産科などの、
医療提供体制を強化したいという厚生労働省の思惑があります。

また、病院勤務医に関して、彼らと開業医との収入格差が問題になっています。
長妻厚生労働大臣は、診療報酬の審議を行う中央社会保険医療協議会(中医協)に、
日本医師会(日医)枠が3人分あったものをゼロにして、
病院勤務医代表者を委員に加えることにしました。
これには、開業医優遇とされた従来の政策を病院重視に方針転換する狙いがあります。
今まで軽視されてきた病院勤務医の扱いを、まずは開業医と同様の扱いにするということでしょう。

特に、この診療報酬問題は事業仕分けでも大きく取り扱われていました。
開業医と比べると病院勤務医の負担が大きいということや、
整形外科や眼科は仕事内容の割には診療報酬が多く、
産婦人科や救急は激務であるにもかかわらず診療報酬が低いといった具合です。
この格差は診療報酬を調整することで解決が可能です。
その一方で、中医協からは「余計なこと言うな」という声も出ており、大騒ぎとなっていました。


<font color="Blue"><B>■医師不足の解消</B></font>
先ほども触れましたが、今回のプラス改定の背景には医師不足を解消しようという思いがあります。
現在、医学部を卒業した医師には実務研修が義務づけられています。
机上の勉強だけでは内科や外科で必要な技術を身に付けることはできません。
そのため、2004年に新人医師に2年間で内科、外科、小児科、産婦人科、
救急など複数の科を経験することが義務付けられました。
この制度導入前までは、新人医師の7割が大学病院の医局に入っており、
医局が医師の派遣先を決めていました。

ところが、新臨床研修制度の導入後は自分で研修する病院を選択していく医師が増え、
医局に入る新人医師の割合が、5割前後に減ってしまいました。
結果として、大学病院は人手不足に陥り、地方病院に送っていた派遣医師を引き上げてしまいました。
もちろん、魅力的な地方病院には研修医師がやって来ますが、
あまり何もしない病院には誰も研修にやってこないため、医師不足で騒いでいる地方病院もあります。
新人医師を上手に確保している病院は、新人医師が喜んでやって来るような、
魅力的な研修メニューを作成しています。

医師不足への対策としては、新人のお医者さんに、
人気の出るような仕組みを作るというのがまず一つ考えられます。

しかし、医師不足は大学病院の医局だけに原因がある問題ではありません。
もともと病院とは病気を治療するところです。
ところが日本では、高齢者の社会的入院によって、
療養病床が増加するという療養病床問題が発生しています。
このため病院のベッド数が多くなり、ベッド数当たりの医師・看護師の数が少なくなってしまいます。
これを受けて、療養病床を病院からなくして、介護施設を増やすという話も出ています。

また、救急医療の現場で救急患者に対応するお医者さんが、
大変な思いをして仕事をしているということもあります。
最近はテレビでもよく取り上げられていますが、医師の中には朝から晩まで働いて、
夜も救急医療で急患がどんどん運び込まれてくるため睡眠時間を確保できない人もいます。
徹夜明けの翌日も勤務して、夜はまた救急医療ということで、
2、3日連続して寝ずに働き、燃え尽きてしまう場合もあります。

これを「バーンアウト」といいますが、医師が燃え尽き呆然として、
何も考えられない状況になっているにも関わらず、
重症患者が次々に運ばれてくるということで、心配な状況であるといえます。

アメリカには1700人にのぼる夜勤専門医がいます。
夜だけ専門に働くという人がいれば、昼間に働いているお医者さんはゆっくり休めます。
これも医師不足を解消するための一つの方法だといえます。


<font color="Blue"><B>■健康保険</B></font>
健康保険も医療と大きく関わってきます。
健康保険はどこも全て赤字の状況ですが大きく言えば3種類に分けることが出来ます。

まず、大企業が運営する健康保険組合、
それから「協会けんぽ」と呼ばれる中小企業が加入している健康保険、
そして自営業者や退職した人が入る国民健康保険です。

もともと、協会けんぽは社会保険庁が運営していた政府管掌保健(政管健保)でした。
社会保険庁は2009年末に廃止されてしまいましたが、年金と健康保険を扱っていました。
健康保険の方は健康保険協会へ運営が移り協会けんぽとなり、
もう一方の年金は年金機構に運営主体が移りました。
先の大企業の健康保険組合は解散すると協会けんぽに移ってくることになります。

国民健康保険は、2007年度は3600億円の赤字でしたが、
2008年度には赤字幅が2400億円に減少しました。
高齢者の加入割合が低い大企業の健康保険組合や中小企業の協会けんぽから、
高齢者の加入割合が多い国民健康保険に支援する仕組みを作ったことが、
赤字幅減少に寄与していますが、このために3つの保険共に赤字という状況になっています。

また、2008年度から導入された後期高齢者医療制度は、
75歳以上を後期高齢者としたことで「75歳以上はいない方がいいのか」、
という高齢者からの反発を受けました。

そのため、厚生労働省は75歳で区切るのをやめて65歳以上をまとめて、
国民健康保険に加入させるというプランを立て、2013年度に新制度を創設しようと考えているようです。
昔は国民健康保険の加入者は自営業者の人たちがほとんどでしたが、
ここのところ景気後退で仕事を辞めた人が増えてきたために、
セーフティネットの役割も果たすようになってきています。

しかし、仕事をしてない人たちや低所得世帯の増加の影響を受けて、
国民健康保険の滞納率もどんどん増えてきています。

ここまで多くの項目を取り上げましたが、医療に関わる問題はまさに山積しているといえます。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 26 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>QBS体験談（2期生/河野精一郎）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>学生</category>
         <pubDate>Thu, 25 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>経済活動を支える海上輸送②（国際ロジスティックス・国際経営/星野 裕志）</title>
         <description><![CDATA[<B><font color="Blue">■ばら積み船について</B></font>

昨日は、経済活動を支えるばら積み船についてご紹介し、
その運賃は船舶と貨物の需要と供給の関係で、
大きく変動することを説明しました。
経済新聞などでは、当たり前の用語として「ばら積み船」
という単語が使われていますが、あまりなじみのない言葉ですので、
ばら積み船について説明します。

ばら積み貨物船、英語ではバルカー（bulker）、
バルク・キャリア（bulk carrier）と呼ばれるこの種類の貨物船は、
梱包されていないばら積み貨物を船の倉庫である
船倉に収めて輸送することを目的としています。
梱包されていないというのは、コンテナに収められていない
ということです。例えば、鉄鉱石や穀物が船の中の倉庫に、
ざっと流し込まれたまま輸送されることをイメージしてください。
前回お話ししたように、世界の貨物船の内の
約３分の１がばら積み船だと言われています


<B><font color="Blue">■輸送貨物の内訳</B></font>

輸送する貨物ですが、2007年の時点で世界の
海上貨物の荷動き量は、全体で74億トンでした。
そのうち約3分の1の23億トンが、
原油および石油製品といった液体貨物です。
残りの51億トンがドライバルクといわれる乾燥した貨物ですが、
その中で鉄鉱石、石炭、穀物をその輸送量の大きさから、
三大貨物と呼ばれています。
鉄鉱石や原料炭とも言われる石炭は製鉄業に不可欠であり、
一般炭とも原料炭ともいわれる石炭は火力発電に使われます。
また穀物とは、小麦、とうもろこし、大麦や大豆など、
食用あるいは飼料として国際間を輸送されます。

日本は今までずっと、世界最大の荷主国と言われてきました。
世界三大バルクカーゴの鉄鉱石、石炭、穀物の輸送について、
日本関連のシェアは、それぞれ16.6パーセント、23パーセント、
8.1パーセントであり、全体では世界の12.5パーセントを占めています。
日本のエネルギーの96パーセントが海外からの輸入であることや、
約4割といわれる食料自給率の低さを考えると、日本の産業も
生活も完全に海上輸送に依存していることになります。
海上輸送は、日本にとって非常に重要で、これが切られたら大変なことになる
という、ナショナル・セキュリティ（国家危機管理）の問題にもなりえます。


<B><font color="Blue">■中国の大量の海外輸送が与える影響</B></font>

昨日は、輸送量と輸送距離を掛け合わせたトンマイル
という指標が使われることを説明しましたが、
日本が長く世界最大の荷主国といわれてきたのは、
経済活動を支えるべく、世界中から大量の貨物を輸入してきたからです。
それが、最近の中国の海外からの資源の大量輸送が、
船舶の需給関係に大きな影響を与えています。

今まで、日本の動きが運賃に大きく影響していましたが、
最近では、中国が海外から資源を大量輸送していて、
これが船舶の需給関係に大きく影響を与えています。
例えば、先程、鉄鉱石や石炭は鉄を作るのに必要だ
という話をしましたが、中国は今や世界最大の製鉄の生産国であり、
第２位は日本ですが、日本の生産量の７倍を中国が生産しています。
当然それだけの原料が必要になってきているわけです。
面白いことに、中国は、従来世界最大の石炭の生産国で、
自ら輸出をしていましたが、それが昨年大きく変わりました。

経済活動が活発になり、国内で使う分が足りないから
という理由が１つあって、もう１つの理由は世界の不況で、
むしろ海外で石炭を購入した方が中で、
国内で開発するよりも割安であるからというものです。
こういう背景があって、中国は、石炭において、今までの最大の
輸出国から最大の輸入国になってしまったわけです。
そこで、先程からお話をしている「ばら積み船」が
大量に必要になってきているのです。
つまり、これから中国が持続的に成長していけば、
ますます船舶が必要になってくるということです。

特に、中国と日本がかなりの量の鉄鉱石を必要としている
ということになると、鉄鉱石は、ブラジルやオーストラリアで多く産出され、
また、ヨーロッパや南アフリカでも産出しますが、場所が非常に遠いのです。
つまり、遠くて大量のものを運ぶ必要があるので、
余計に船舶の需要が出てくるのです。


<B><font color="Blue">■海運は市況産業</B></font>

世界の貨物の輸送需要が拡大し、船舶の供給が
追いつかないと運賃が高騰することになりますし、
海運企業はさらなるビジネス・チャンスの拡大を目指して、
新しく船舶を建造することになります。
例えば、中国の鉄鋼の需要の話をしましたが、
2008年の中国の需要は、鉄の内需は４億４千トンといわれています。
それが、今年2010年には、５億５千トン、
わずか２年間で25％増加するといわれています。
まさに右肩上がりの急成長ですから、
船はどんどん必要になってくるということになります。
新造船が就航するころにさらに世界の経済成長が
持続している場合には、船舶の供給量の増加分は
旺盛な需要で吸収できることになります。

一方で、このような海運企業の投資行動はどこも同様ですから、
多くの場合には、船舶の供給量が実際に輸送に
必要な貨物の量を上回ることで需給バランスが逆転して、
運賃が大幅に下落することになります。
つまり、船舶を発注してから実際就航するまでには、
１年や１年半の時差が存在し、船会社はどこも同じように
ビジネス・チャンスと考えて、同じような投資行動をしてくるのですが、
発注した船舶が就航する頃には、実はそれほど経済状況は良くない
ということになると、運賃が大幅に下落するのです。
また、倒産する企業も出てきたりします。

リーマンショック以降の不景気の中でも、新興国を中心に
経済が上向いてきて、そこにビジネス・チャンスを見出している
船会社や鉄鋼関連は伸びています。
先進国は伸びてないけれども、ＢＲＩＣｓを始め新興国が伸びている現状を
どう読んで、ビジネス・チャンスにいかすかが必要なのです。
海運はよく市況産業といわれますが、まさにマーケットとともに
動いている産業ではないかと思います。

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         <category>星野裕志教授</category>
         <pubDate>Wed, 24 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>経済活動を支える海上輸送①（国際ロジスティクス・国際経営/星野 裕志）</title>
         <description><![CDATA[<B><font color="Blue">■国際輸送の多くは、海上輸送</B></font>

日本の経済活動を支える国際輸送を考えると、
金額では輸出入貨物の3割弱が航空機で輸送されているものの、
重量ベースでは99.7パーセントが船舶によって輸送されています。
家電品や半導体などの付加価値の高い製品の多くは、航空輸送が
一般的ですが、石油や天然ガスなどの天然資源や穀物などの輸送は、
当然船舶ではないと輸送できないということです。
航空輸送の発達や大型機の開発によっても、依然として国際貿易の手段は、
あくまでも船舶であり続けることは、この先も変わらないでしょう。
遠距離を大量輸送することによって、貨物の単位あたりの
運賃が非常に低いことが、船舶による海上輸送の特徴です。


<B><font color="Blue">■貨物船の種類</B></font>

経済活動を支える海上輸送に利用される代表的な貨物船には、
ばら積み船とコンテナ船があります。
世界の船舶のうち約35パーセントがばら積み船、
16パーセントがコンテナ船ですから、この2種類の船舶だけで、
全体の約半分を占めることになります。
ばら積み船というのは、１つの貨物を
大量輸送する目的で作られた貨物船のことです。

漁船や客船や軍艦などを除くいわゆる貨物船は、
大きく定期船と不定期船に分けられます。
まず定期船とは、決められた港と港の間に結ばれた航路の間を
公表された定期的なスケジュールに基づいて運航されます。
運賃は公示されており、特別な荷主との協定を除けば、
誰でも同じ運賃で貨物が輸送されることになります。


<B><font color="Blue">■定期船と不定期船</B></font>

1960年代にコンテナ輸送が世界の主要航路で導入されて以来、
定期船による貨物輸送のほとんどはコンテナ船によるものです。
定期航路にコンテナ船が使われない例外があるとすれば、
開発途上国でコンテナを揚げ積みするクレーンなどのインフラが
陸上で整備されていない港に在来型の貨物船を運航する場合か、
陸上輸送との連携を目的として、フェリータイプの船舶（RORO船）が
運航されるケースです。それくらい定期輸送には、
コンテナ船による輸送が一般化しているといえます。

それに対して、不定期船とは、荷主の要望により特定の
港と港の間を運航して、依頼された貨物を輸送することになります。
例えば、電力会社との契約に基づいて、オーストラリアの港から
火力発電所に隣接する港まで石炭を輸送したり、
日本の鉄鋼メーカーとの契約に従って、ブラジルから製鉄所付近の港まで
鉄鉱石を輸送することなどが、不定期船の輸送です。
輸送の区間も、時期も、輸送する貨物や量も異なるこの輸送の運賃は、
荷主と船会社の交渉で決まります。


<B><font color="Blue">■不定期船の特徴</B></font>

これらの輸送には、5万重量トン以下の小型のハンディサイズ、
幅が32.2メートルのパナマ運河（航路として頻繁に使われる）を
通行できる最大サイズという意味のパナマックス、
10万重量トン以上のケープサイズという船舶の積載量によって
大きく3つに区分されたばら積み貨物船が利用されます。
輸送量によって、適切なサイズの船舶が荷主によってチャーターされます。

それぞれの性格から、定期船は路線バスに、不定期船は観光バスに
例えられますが、輸送の区間、輸送の対象、運賃とスケジュールの
有無を考えると、ちょうど両者は同じような関係といえます。

不定期船による輸送の運賃は、船舶と貨物の
需要・供給量によって、大きく変動します。
1隻のばら積み船をチャーターする運賃が、契約のタイミングで
1年のうちに4－5倍程度も上下することも珍しくありません。
世界の荷動きは、長期的、中期的、短期的な要因で、大きく変化するからです。
長期的にはエネルギーの転換や経済構造の変化が考えられますし、
中期的には先進国をはじめとする景気循環や戦争や紛争が
大きく影響しますし、短期的には季節的な要因が大きいといえます。
季節的な要因とは、冬場のエネルギーの消費の増加に伴う
石炭や石油の輸送量やその年の穀物の収穫量などです。


<B><font color="Blue">■中国がひきおこしている海上輸送運賃の高騰</B></font>

最近は、中国関連の輸送需要の拡大が、
ばら積み船の運賃の高騰を招いています。
船舶の輸送については、１トンあたりの貨物を
1マイル運ぶことで、トンマイルと言う指標が使われます。
2009年の中国の鉄鉱石の輸入量は、前年から1億8千万トンも
増加して6億2千万トンでしたし、それらの多くがブラジルから
長距離を輸入されるとなると、その増加分と距離を掛け合わせた
トンマイルの需要は非常に大きくなります。
そのように、船舶の需要が増えることで、供給量を上回ると、
まさにその需給関係から運賃が高騰することになります。

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         <category>星野裕志教授</category>
         <pubDate>Tue, 23 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>「アジア共生への道」―朝日社説からアジア・中国を考える（中国経済と産業／国吉澄夫）</title>
         <description><![CDATA[<B><font color="Blue">■1月4日朝日社説</B></font>
旧聞になりますが、１月４日新年早々仕事始めの日の
朝日新聞の社説に、「アジアとの共生、手携え人づくりの大循環」と、
こういうタイトルを付けた社説が掲載されました。
大変短い文章ではありますが、東アジア共同体に関連して、
比較的的確にアジアと向き合う我々日本人がどうあるべきか、
ということが書かれた内容だったので印象的でした。
私が以前から述べているような話とも若干重なるところもあり、
我が意を得たりというところもあるので、少し紹介します。

<B><font color="Blue">■アジアとの融合と社会つくりに寄与</B></font>
この社説の中で最初に「米国の過剰消費に
世界がもたれかかれば何とかなるという時代は終わった」とあります。
「危機を克服するには、各国の協議と内需振興による自立的発展が前提」、
と述べた後に、「日本経済はアジアとの融合を図らなければならない、
近隣諸国の豊かな社会作りに寄与し、結果として
生まれる市場の果実を得ることができる」と冒頭で述べています。
アジアビジネスにおいても、売買双方が利益を得るのは勿論大事ですが、
同時にＣＳＲ（企業の社会的責任）や、社会の発展への貢献も重要であり、
その結果としてビジネスの果実を得るということを
アジアとの共生の中に求めていくことができます。
以前にも申しましたが、昔の近江商人が、
「売り手よし、買い手よし、世間よし」という、
「三方よし」という哲学は今のアジアの時代にも
通ずるということを今日感じています。

次に、「求められるのは最先端技術ではなく
蓄積されたものを適切に組み合わせる、
あり合わせの力だ」ということです。
「ＩＢＭという会社が大きく飛躍できたのは、
需要と供給の微妙な食い違いに気付いて、
コンピュータの技術を学術計算から事務処理に
発展させたところにあった」と言っています。
なるほど,日本の企業というのは技術開発力に優れていて、
多くの研究開発成果を持っていますが、
実際に商品化されているのは、ほんの２・３割にしか過ぎず、
それ以外は商品化されずに埋もれてしまっているのです。
そういう埋もれた技術を応用の力で生き返らせるかということを
真剣に企業の中で事業化を考えております。
切り出すという意味の 「カーブアウト」という言葉を使っていますが、
そういう経営手法で、戦略的に企業の技術や事業を
切り出して外部の資本や経営資源とマッチングさせて、
ベンチャーを起こし、それらをアジアでも展開していくことが、
これからのビジネスに求められているということです。

<B><font color="Blue">■アジアの人々と手を携え、大きな人つくりの連鎖と循環を</B></font>
更に社説で続けて述べているのは、
「日本の再発見が大事だ」ということです。
大分県の一村一品運動を例にしながら、
地域の力を評価する、あるいはブランド化する、
持てる資産を自覚する「日本の総棚卸し」を提言しています。
アジアとの関係では、「アジアに開かれた社会に脱皮し、
観光客や留学生を増やし働き手を受け入れていき、
外の目によって日本を再評価し、日本の自力の再生」
ということを述べています。
更にアジアの人々と手を携えて、大きな人づくりの
連鎖と循環を生み出そうと述べています。
最後に中国のＧＤＰは今年中に日本を
追い越すだろうということにも触れて、
「ＧＤＰ第３位になる日本を悲観するのではなく、
中国を含むアジアの跳躍に日本の人と技術を生かし、
これで共生の道を切り開くことが大事だ」と結論付けています。
確かに少子高齢化と人口減少が進んでいけば、
当然国としての活力も落ちてきます。
そこで日本がより世界に開かれた国として、
優秀なアジアの若者たちをどんどん受け入れていけば、
日本の再生も可能だということです。
ただ、短期的にどっと海外から人が流れてくると、
色んな問題を引き起こしますが、長期的な視野に立って
それをどうするかということは大事だと思います。

前回観光の話に触れましたが、
溝畑さんという大分トリニータの監督だった方が、
観光庁長官になられました。
最近の記者会見の中で、中国人の個人ビザの発給要件に、
年収の基準が大変厳しく中国人にはあまり評判よくないのですが、
それを撤廃する方向で政府内で調整すると言われています。
中国人の富裕層だけで海外出国者は年間4,500万人と言われています。
日本人で外国に行っている人が1,700万人ですから、
その2.5倍位はいるのですが、そのうち100万人しか
日本に呼び込めていない現状は確かに考え直すべきと思います。
そういう意味で中国からの海外旅行のブームが近々
どっとくることも予測されます。
昔、日本人がどんどん海外に出た頃は、
「ノウキョウサン」と呼ばれましたが、
これからは中国にもそういう流れが出て来るので、
それはきちっと受け止めなくてはいけないと思います。
新しい時代が到来し、我々もアジアの目線で
日本を見直していくことが大事だという意味では、
新年の朝日新聞の社説は１つの視座を与えてくれたといえるでしょう。


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         <category>国吉澄夫教授</category>
         <pubDate>Mon, 22 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>自動車業界の回復 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[今日は、アメリカでも好転の兆しが出てきている、自動車業界の回復についてお話しします。


<font color="Blue"><B>■GMの動向</B></font>
2009年のアメリカ国内新車販売は前年比21.2%減の1043万台でした。
2007年まで1600万台は安定して売れていたので、わずか2年で、
日本の自動車市場分に相当する5、600万台が消えてしまったことになります。
とはいうものの、アメリカの車市場は2009年の第4四半期から持ち直し始めてきています。
この事業環境の改善をみて、ヨーロッパ市場の足がかりを失うわけにはいかないということで、
GMはオペルの55%をカナダのマグナとロシアのズベルバンクに、
売却する計画を2009年の11月に撤回しました。

景気好転を理由に約束を反故にしたGMに対して、
ドイツ政府やロシア政府、オペルの労働組合は大きく反発しています。
例えばドイツのメルケル首相は怒り心頭ですし、ブリューデレ独経済技術大臣は、
オペルへの15億ユーロのつなぎ融資の返済を求めています。
オペルの労働組合もストライキを起こす予定です。

これからGMが生き残っていくためには、GMにとっての、
ヨーロッパ市場の要であるオペルを失うわけにはいかないということなのでしょう。

GMは30億ユーロ(約4千億)を投じてオペルを再建する予定です。
また、アメリカの自動車メーカーは環境対応車にも力を注いでおり、
技術が向上していることがうかがえます。

ビック3の中で唯一、法的手続きを免れたフォードもヨーロッパから技術を導入し、
小型エンジンにターボチャージを付けて、低燃費かつパワーがあるというような車を製作しています。
かつては、すべて自力で開発すると言っていましたが、
それを翻してまで環境向けの自動車を作っているという状況です。


<font color="Blue"><B>■日本の自動車市場</B></font>
また、日本の国内販売に目を向けると、2009年の新車販売台数は、
461万台で非常に厳しい数字だったといえます。
31年ぶりに500万台を割り込み、2008年と比べて9.3%ダウンしています。

1位はトヨタでこれまでと変わっていませんが、
これまで5位だったホンダが2位に躍進し、3位にスズキが入っています。

トヨタは2009年に700万台の自動車を世界で販売していますが、
生産能力は1千万台位あるため、3割方は設備過剰気味だといえます。

トヨタは2009年3月期に戦後初めての赤字に陥りましたが、
2010年3月期も2000億位は連結で赤字が出そうな見通しです。

同社は、金融危機後の販売急減で大型投資案件を凍結していましたが、
アメリカのミシシッピ工場や中国の長春工場の建設を再開するということで、
投資活動を正常化させようというモードに入ってきています。


<font color="Blue"><B>■スズキとVWの提携</B></font>
新車販売台数で3位だったスズキは1981年からGMと提携関係にあり、
2000年には20%を出資してもらっていました。
GMが苦境にあっても、GMの保有していたスズキ株を、
後で余裕が出てきたらGMに買い戻して欲しいとお願いしながら、
自社株買いするなどして協力してきました。

ところが、GMの厳しい状況が長く続きそうだという見通しになり、
スズキは2009年12月にGMにこれまでお世話になりましたとご挨拶に行きました。

そして、GMと縁を切ったと思う間もなく、フォルクスワーゲン(VW)との提携を発表しました。
VWにGMから買った自社株19.9%を2200億円の、
第三者割当でそのままVWに引き受けてもらったという形です。

スズキとVWは両社ともに新興国市場に強みがあります。
現在、自動車販売が急成長している国は中国とインドです。
中国ではVWが、インドではスズキがそれぞれシェアナンバー1にあります。
スズキは1980年代からインドに進出しており、
マルチスズキという現地子会社がシェアの約半分を握っています。

中国とインドという一番の成長市場のトップ同士ということで、
この両者が手を組むと実質の世界ナンバー1に躍り出ることになります。
そういう意味では、注目の提携というふうにいえると思います。


<font color="Blue"><B>■三菱自動車とiMiEV</B></font>
では、その他の日本のメーカーの動向はどうでしょうか。
三菱自動車は、2000年にダイムラー・クライスラーの傘下に入りましたが、
わずか4年で提携関係をもう解消してしまいました。

三菱自動車はもともと三菱重工の自動車部門です。
三菱グループとしては「三菱」の名前が付いたものを潰すわけにはいかないということで、
これまで三菱グループが総出で三菱自動車を支えてきました。
そして、ようやく2009年12月にフランスのプジョー・シトロエン(PSA)が、
三菱自動車を引き受けることになりました。

フランスにはルノーとPSAの2つの自動車会社がありますが、
一方のルノーは日産を傘下に置いています。

今回、PSAは2、3000億円の第三者割当で三菱自動車の3割から5割を買収する見込みです。
三菱自動車は、増資で得た資金を主たる原資にして、東京三菱UFJや、
三菱グループ12社が保有する約4400億円の優先株を買い戻して消却する予定です。
三菱グループとしては三菱自動車をPSAに引き受けてもらうことで、
長年のトラブルをようやく解消できそうだといえます。

プジョーは三菱自動車の買収でフォードに次ぐ世界の6位に躍り出ます。
上からトヨタ、GM、フォルクスワーゲン、日産ルノー、フォードという順番ですが、
フォルクスワーゲンとスズキを合わせるとトヨタを抜いてしまうため、
上位の順番は提携次第でガラガラと変わってきます。

PSAの自動車販売台数は三菱自動車の約3倍はあるため、
普通ならば三菱自動車を引き受けそうにはありません。
実は、三菱自動車は世界初の量産電気自動車である、iMiEV(アイミーブ)を開発しています。

PSAはiMiEV(アイミーブ)をヨーロッパで販売したいということもあり、
三菱自動車と手を組んだということで、三菱グループにとってはラッキーだったといえます。
その三菱はiMiEV(アイミーブ)の量産体制に入るということで、
これから三菱自動車が生き残っていくには、この強みを生かすしかありません。
強みを生かしてPSAと三菱自動車の両者がご一緒した、ということでしょう。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 19 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>大連レポート（大連理工大管理学院/張暁紅）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>張暁紅講師</category>
         <pubDate>Thu, 18 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>日中陝西協力会が大分九重町で開催（中国経済と産業／国吉澄夫）</title>
         <description><![CDATA[<font color="Blue"><B>■町を挙げて会議開催を支援</B></font>
昨年の12月、日中陝西協力会の年会という、
日中間の第10回の国際会議が九重町で開催されました。
この種の国際会議が九重町で開催されるのは、
初めてということもあり、町を上げて開催を支援し、
地域の活性化の中で、アジア・中国を考えていく
大きな機会になったわけです。

陝西省という中国の省の名前ですが、
これは西安といえば皆さんよくご存知でしょう。
昔、長安の都があった町です。
その地域を陝西省と言っています。
以前にも、この番組で紹介したことがありますが、
中国が西部大開発という大きな政策を掲げて、
遅れた西部地域の開発に取り掛かった1999年に、
西安のある地域、陝西省の関係者と
日本の識者との間で、これを支援していく、
意見交流を行う民間組織として設立されました。
10年間で毎年、経済・社会の諸問題の議論を重ねてきましたが、
今年は10回目で、景勝地、九重町で開催ということもあり、
経済問題以外でも環境の問題あるいは観光の問題を取り上げて
熱心に議論が展開されました。

陝西という町と九重という町を結び付けたのは、
実は私なのです。
私が前に務めておりました会社を代表して
この陝西協力会という会議に何回も出て、
西安の町にも何回も行ったことがありますが、
それがきっかけで事務局の皆さん、
中国側のメンバーの方々とも非常に懇意にしていました。
一方、九州大学に来て以来、福岡の異業種交流会である
福岡ビジネス協議会（ＦＢＫ）とのお付き合いの中で、
九重町の皆さんとのお付き合いが始まりました。

<font color="Blue"><B>■トキ“夢”プロジェクトがきっかけ</B></font>
実は九重町は2002年ごろより、”トキの棲める町作り、環境作りをしよう“
とのスローガンで、鳥類学者の日本文理大学の杉浦教授との協力で
「九重”トキ”夢“プロジェクト」をスタートし、
地球上でトキが自然生息している唯一の場所、
中国陝西省洋県の「トキ保護センター」と交流を続け、
孵化器や監視カメラを寄贈して支援してきました。
また、その後、環境保護運動を支援しているコンビニ・チェーンの
セブンイレブンの「緑の基金」もこれを応援してきました。

私はこの話を聞いて、折角のすばらしい運動を
陝西協力会の関係者と陝西省トップに知ってもらおうと、
一昨年の「第９回陝西協力会」で九重町の活動を
紹介することを事務局に相談したら、
「西部大開発と環境問題」は会議テーマとしてぴったりということになり、
九重町からの代表が西安で発表をおこないました。
またその発表を聞いた陝西省側はさらに熱心に、
次回は九重町を訪問しようと提言、
とんとん拍子で開催が決まり、
昨年12月筋湯温泉において開催が実現したわけです。

<font color="Blue"><B>■村山元総理も出席して盛会～九重町との環境協力も合意</B></font>
大分県に元総理大臣の村山富一さんがお住まいですが、
1995年に村山談話で、戦後に１つの大きなけじめを付けたと
中国でも大変尊敬されている日本の総理大臣です。
この会議でもうひとつ特筆すべきことは、
会議にこの村山富一元総理が出席されたことです。
最初は来賓として短時間のみ参加の予定でしたが、
村山元総理自身が、「非常に内容が濃いよい会議だ」と感動され、
予定を変更して、1日半の会議をフルに参加いただきました。
会議の内容は、政治・経済関係、環境問題、
観光問題とセッションが設定されましたが、
特に、観光に関しては、中国側の団長より、
「中国は一時期の家電ブーム、現在の自動車ブームに続いて、
近々必ず海外旅行の爆発的なブームが来る」との発言がありました。
現在、中国には日本人の総人口に近い富裕層が育っているのに、
中国人の日本渡航は個人旅行が認められたとはいえ、
まだまだ制限が多く、頻繁に往復したくても出来ない、
また、不動産を買いたくても買えないなど不満が多々あり、
不便な日本を嫌って、規制の緩やかな東南アジアに
どんどん出かけている実態なども報告がありました。

最後に特筆すべきことは、会議のテーマではありませんが、
九重町開催の発端となった「トキ」に関連して、
会議後の打ち合わせにおいて、九重町と陝西省の関連部門との間で、
環境や農業などに関して今後協力していこうとの基本的な合意ができたことです。
また、今回の会議には九重町の多くの部門の人たちが
直接間接にかかわり、これまで町民が行っていた
環境・農業・観光での町つくりに「アジア・中国」という
ヨコ糸でベクトルが合わさった印象があり、意味も大きいと思えます。
今後の展開を、私なりに支援していくつもりです。

さて、２月２５日読売プラザで、「九州の産業とアジア・中国の
農産品ビジネスの活性化に向けて」というシンポジウムが、
午後１時30分から午後５時30分までアジア総合政策センターと
ＩＣＡＢＥ九州中国ビジネス研究会の合同で開催されます。
農業をあるいは農産品ビジネスをもっとアジアあるいは中国と
つなげていこうということで、日本・北京・香港からの方、
そして「あまおう」を扱っている方も参加します。
興味ある方は、アジア総合政策センターのホームページを
開いていただくと申込みの方法など書いてありますので、
是非どうぞよろしくお願い致します。

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         <category>国吉澄夫教授</category>
         <pubDate>Wed, 17 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>イギリス鉄道の異文化体験（異文化コミュニケーション／鈴木右文）</title>
         <description>今日はイギリスの鉄道の異文化体験の話です。

日本と随分違うということを出来るだけ
多く紹介したいと思っています。
まず、イギリスの鉄道というと、少しでもご存知の方は、
日本の鉄道に比べて非常に遅れたり、
こんないい加減なということで、
驚いて帰って来られる方が多いのです。
鉄道ジャーナルという本があり、
その統計を僕も勉強したことがありますが、
向こうでは遅れるという定義を、近郊列車では10分以上、
長距離列車では20分以上遅れた場合を遅れとして
統計をとっているらしいのですが、
遅れる確率は７分の１という統計があります。
ですから旅行する時は、日本だと例えば、
特急が着いてそこから５分差で
ローカル列車に乗り継ぎというと、
これは乗り継げると皆さん普通思います。
けれどもイギリスに行くと、列車が時間通り、
長距離列車が時間通りに着くことは
まず誰も期待してないです。
もちろん時間通りに着くことも多いわけですが。
７分の１の確率があるので、何て遅れるんだいう印象を
皆さんが持つわけです。

日本では乗り継ぎで、前の列車が遅れている場合は
それを待ってから出発することがあります。
イギリスでは接続をとってもらえなかったケースに出くわして、
あんぐりと口を開けてしまいました。
１時間に１本しか長距離列車が通らないような駅で、
そこから枝線が出ていて、その枝線も１時間に１本で、
時刻表上でいうと５分か６分位の乗り継ぎで
我々日本人から見ると接続するように見えるのです。
ところが、特急列車にあたる列車が７分位遅れて、
接続列車が待ってるだろうなと期待してホームに降りると、
乗り継ぐはずの列車が向かい側にいないわけです。
おかしいなと思って彼方の方を見ると、
何百メートルか先を数分前に出発したローカル列車が
走り去っているのが見えるのです。
つまり接続をとらずに時刻が来たら、
接続列車が発車してしまったということなのですが、
これには目が点になりました。
さすがにその後１時間待たされて次の列車に乗せられた時は、
接続を待っていた他のお客さんも、ああ疲れたという感じでした。
イギリスの方は、日本人と違い、こういうケースが起きた時に、
責任者出て来いというような騒ぎ方はしないです。
非常に不思議です。

大体、サービス産業自体、お客さまが神様です
というような感覚が日本に比べると
多分薄いのではないかという気がします。
例えば、スーパーマーケットの対応とか
デパートの店員さんを見てもそうです。
あまり、かしこまりました、どうもいらっしゃいまして、
というような感じはしないのですが、
それがもろに鉄道にも出ている感じがします。

遅れはざらにありますが、突然の運休などもあります。
ある列車に乗ろうとして、ある駅のホームへ行きます。
何時何分の列車と電光掲示板に案内がパッと出ます。
それを読んでいくと、最後にcancelled、
運休だと書いてあるのですが、その後に、due to personal shortage、
つまり配置人員が足りなくなったから運休ということなのです。
日本ではあり得ないでしょうが、運転したかったのだけど
運転手足りないから今日はごめんねということなのです。
これは向こうではあり得るのですが、びっくりします。

電車に乗る際のマナーでいうと、例えば日本だと、
指定席だけど空いているからちょっと座ってみようかというと、
すぐに車掌さんが来て、プラス料金頂きますということがあります。
それも向こうではかなりいい加減です。
基礎知識として、向こうでは指定席車両・自由席車両は、
車両毎の区別はなく、指定を取りたい場合は座席を買います。
その買った座席には札が差されて、ここは指定されたというふうに、
reservedという札が立てかけてあるか、最近は電光掲示板のこともあります。
もし指定する人でいっぱいになるとその列車は満員になって、
あとは立つしかないという形になるのですが、
ただその場合に、指定席券を確保していても安全ではなく、
ダブルブッキングも多いのです。
つまり同じ券番、座席の番号の指定券を持っている同士が、
ぶつかり合うなんてことも稀にあります。

最近はそうでもないのかもしれませんが、
私も随分昔に出会くわしたことあります。
よくあるケースは、自分は正当な指定席券を持っているのに
指定席券を持っていない人が座っていて、
その人に、すみません、この席私のなんですけど、
と言った時に、周りに席が空いていると、
僕が現にここに座っている、あそこが空いているから
あっちに座ってというふうにお客さんが言うのです。
まだ慣れない頃に、ちょっとカチンときて、
通りかかった車掌さんに事情を説明したら、
そこ空いているから座ればいいと案内されることがあって
目が点になりました。指定の意味がないものの、
座れたから文句言わなかったのですが、
もし他に座るところがなかったら
一体どういうことになるのだろうって、
まだそういうケースまでは出会ったことがないのですが。
これは何かあってもいちいち怒っていたらしょうがないと思って、
何か心が穏やかになる面もありますね。

これも数年前の話だから、もしかしたら最近は違うかもしれませんが、
出札窓口の近く、ホームの上、電車の中など駅の中にある、
色々な時計の時刻は、ずれているのがざらなのです。
普通鉄道、鉄道マンって日本でいうと、
朝出勤したら自分の時計の時刻を１秒単位まできちっと合わせて、
それから各持ち場に向かうというのが常識です。
それが、駅の時計からして狂っているということが
あるのですから、ちょっと話になりません。

イギリスの鉄道の悪いところばかりが出てきてしまいましたが、
最後にいいところをお話ししましょう。
先程申し上げたように、指定席・自由席という席単位で
区別があり車両単位の区別ではないので、
指定席券が欲しければ列車いっぱいまで取れるわけです。
ですから比較的指定席券が取りやすいので、
我々観光旅行者にとっては便利です。


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         <category>鈴木右文准教授</category>
         <pubDate>Tue, 16 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>覚えておきたい英語表現　旅行編　移動 （異文化コミュニケーション／鈴木右文）</title>
         <description>久しぶりに、覚えておきたい英語表現・
旅行編でいきたいと思います。

今回は旅行編に入りますが、いくつか区切りがあり、
最初は移動する時の表現です。
乗り物を使ったり車を運転したりという
あたりのことですが、飛行機も多少あるので、
まずそれからいきましょう。

必要なものを並べてあるわけではありませんが、
聞いてなるほどというような表現を集めたつもりです。
まず、３つほど飛行機に関係した表現です。
荷物を預けるという表現ですが、checkを使い、
check one’s baggage、イギリスではluggageといいます。
荷物を預ける場所はcheck-in counterといいます。
例文を１つ言いますと、
I checked my baggage at the check-in counter 
for JAL flights.のような形です。
２番目は出国手続きですが、出国する時は乗り物に乗ります。
船に乗るという動詞に、embarkというのがあり、
その名詞形はembarkationといいます。出国です。
逆に入る時は、disembarkation、
dis-、反対という意味の接頭辞が付きます。
出国手続きに時間がかかりましたという表現で、
It took a long time to go through the embarkation procedure.
手続きのことをprocedureといいます。

それから飛行機の席で通路側か窓側かを
聞かれることがあります。
通路側の席はaisle seat、窓側はwindow seatといいます。
どちらかがよければ、I’d like a window seat, please.
のように言えばいいわけですが、ここでの例文は、
どちらよりもどちらがいいということで、
I prefer a window seat to an aisle seat.という表現です。
prefer A to Bで、ＢよりもＡの方がいいという表現です。

次は街をウロウロしている最中の表現です。
僕が英語を好きになるきっかけになった最初の表現です。
この辺は不案内だ、俺はこの土地の人間じゃない、
というような意味の表現なのですが、
I’m a stranger here.と言います。
strangerというのは、見知らぬ人という意味です。
僕はここでは見知らぬ人、つまり間接的にですが、
この辺のことは分からない、初めてだという意味です。
この時に、直訳では処理しきれないことを初めて知って、
英語は面白いなと思った覚えがあります。

街でウロウロという表現をいくつかやりましょう。
この辺が初めてですから、当然誰かを捕まえて、
多分観光ガイドブックか何かを見せて、
ここに行きたいんだけどということを聞くわけです。
その時に便利な表現で、この地図の上でその場所はこうだ、
ということを教えてくれといことはよくあります。
それを、Where is it on this map?
ここはitですが、その部分に何か建物の名前を入ればいいのです。
この地図でここだと教えてよ、という表現です。

それからタクシーを捕まえることは海外だと多いです。
例えばホテルのフロントで頼む時の表現ですが、
callを使って、Would you call me a taxi, please?
タクシーを呼んで下さいということです。
タクシーの乗り降りに関係した表現で、
乗せてくれという時に、pick upを使います。
あるいは電話で予約をして、どこそこの前で乗せてくれ、
迎えに来てくれという時に、pick upという表現を使います。	
例えば、博多ホテルに10時に来てくれというなら、
Pick me up at Hakata Hotel at ten.と言えばいいわけです。
それから意外に使われているのに知らない表現で、
車を止める時、ストップという表現使うわけですけど、
向こうでは、pull overという表現を使うことが多いです。
車を道の横に止めて、寄せて止めるという表現です。
Pull over there, please.という表現を紹介しておきましょう。

次に、タクシーでお金を払う時ですが、
お釣りが足りない、お釣りはありませんなど、
お釣りに関する色々な表現がありますが、
「お釣りはいらないよ」はI don’t need ～
と言うのではなくて、keep the change.
お釣りはとっとけと直訳すればいいでしょうか。

I don’t need the change.ではなくて、keep the change、
初めて知った時に、どこかで使いたくてうずうずして、
間違って高額紙幣？を出して、keep the change、
と言って、血相を変えたことがありました。

最後に車関係で、例えば誰かがどこかに車で行こうとして、
じゃあついでに乗せてよという表現です。
Could you give me a ride, please?と言います。
これも基本的な単語を組み合わせたものです。	
では車に乗せてもらった側ではなくて、
運転する側として、どこかに行ってと言われて、
そこ分からないのだけど、どう行けばいいの、
という時はどうしたらいいでしょうか。
海外で、お客さんである我々、土地を知らない者が
指示することはあまりないかもしれませんが、
勉強ですのでやってみましょう。
運転手さんに、こう行って、ああ行ってという説明です。
まず、「この道を真っ直ぐ行って」は結構単純そうで
出てこなかったりするのですが、
Go along this street.と言いましょう。
次は信号を曲がるところですが、
右へ、左へ曲がるという表現は、
turn right、turn leftです。
どこでという時に、信号はtraffic signal、
もしくはtraffic lightと言います。
ここからいくつ目ということも表現として入れて、
３つ目の信号を左に曲がるというのは、
Turn left at the third traffic signal, please.となります。
そうしていくと、向かって右側に目的のものがあるという、
最後の締めの表現ですが、Then, you’ll find it on the right.
直訳すると、そこにあなたの目的としているものが見付かるでしょう、
ということです。

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         <category>鈴木右文准教授</category>
         <pubDate>Mon, 15 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>普天間基地問題 (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[今日は、鳩山政権の抱える難題といえる普天間飛行場の問題についてお話しします。


<font color="Blue"><B>■移転問題の発端</B></font>
この移転問題に関して、鳩山総理は今のところ2010年5月位までには何とか決めたいとしています。
アメリカからすると「決まったはずなのに、一体何事だ」といったところでしょうが、
そもそも移転問題の発端は1995年の沖縄のアメリカ兵による少女暴行事件にあります。
この事件をきっかけとして当時の橋本首相が翌96年から交渉を始め、
10年の交渉を経て2006年にようやく合意しました。

ところが、鳩山首相は従来普天間基地の県外移転を主張してきました。
既に日米間で合意していたことですが、政権が自民党から民主党へと交替したために、
色々な意見が噴出しているというところです。
この基地問題は、日本は自力で自国を守るのか、
それともアメリカに守ってもらわなければならないのか、という大変哲学的な問題を含んでいます。

もともと日米安全保障条約は「日米両国でお互いを守る」という双務契約ではなく、
「日本はアメリカを守らないけれど、アメリカは日本を守って下さい」という片務契約です。

そのため沖縄に米軍基地が集中していることを理由に、
日本がアメリカに基地を提供しない場合には、
アメリカは日本を防衛してくれなくなる可能性があります。


<font color="Blue"><B>■普天間以外の選択肢</B></font>
グアムへの移転も1つの選択肢です。

日本人がアメリカに頼らずに自力で防衛するということであれば、
日本国内に米軍基地を置く必要はありません。

そのように決めるのであれば、それはそれで1つの選択肢だといえますが、
民主党はそのようには考えていません。

「アメリカには日本から出ていってもらった上で、日本を守ってもらう」、これが民主党の考えです。

アメリカに日本の防衛をお願いするということと、
日本に基地を作らせないということは矛盾しているといえます。
現在、アメリカの陸海空軍と海兵隊を合わせると、日本に3万人以上アメリカ軍が駐留しています。
そのうち半分以上が沖縄に駐留しており、基地や関連施設は7割以上が沖縄にあります。
その意味では、日本のために沖縄に基地が置かれており、
日本のための負担が沖縄に集中しているという沖縄にとっては不公平なことになっています。

アメリカは昨年12月に、沖縄の負担を軽減するために、
沖縄の海兵隊訓練をキャンプ富士のある静岡県御殿場市に一部移転する案を提示しました。
ところが、御殿場はこれに対して反発しています。
沖縄に対する同情はありますが、「じゃあうちにどうぞ」とは誰も言わないため、
基地の引き受け先は容易に見つかりそうにありません。


<font color="Blue"><B>■鳩山連立内閣の考え方</B></font>
この移設問題について、岡田外務大臣は嘉手納基地への統合案でいけるとみていた節があります。
嘉手納基地には高速のF15戦闘機があり、一方普天間には低速の大型ヘリがあります。

この両者を同時に管制することは難しいということで、
アメリカは当初からその案は候補から外していました。
そのため、岡田外務大臣も結局この統合案を断念せざるを得ませんでした。

鳩山政権と連立を組んでいる社民党はグアム移転を主張しています。
社民党の福島党首は「普天間を県外移転できなければ重大決意をする」と発言しています。
重大決意とは連立離脱だと解釈されています。
民主党は社民党抜きでは参議院で多数を握れず、法案の採決で不都合が出てきます。
そのため、鳩山首相も驚いて、「連立は重要だ」ということで、
この問題の決着を先送りにしたという状況です。

この問題先送りはアメリカ国内では「ノーデシジョンはデシジョンではない」と反感を買っています。


<font color="Blue"><B>■米軍再編</B></font>
東西冷戦も終わり、世界が自由主義側と共産主義側に分かれて、
戦っているという状況は既に終わっています。
そのため、アメリカは米軍再編(GPR: Global Defense Posture Review)に着手し、
その一環としてアメリカ国外の兵力を削減しようという動きに入っています。

具体的には、ヨーロッパやアジアに、駐留している20数万人の内、
約3分の1にあたる6-7万人を約10年で削減・再編していくことになっています。

日本政府は、GPRを在日米軍削減の好機とみて、様々な交渉をアメリカと始めました。
しかし、その本質的な問題である、そもそも日本が自分で自分のことを守るのか、
それともアメリカに守ってもらうのか、この部分をはっきりとしていないため、
交渉自体が中途半端になってしまっています。


<font color="Blue"><B>■日本の防衛</B></font>
北朝鮮は衛星の試験だということでミサイルの訓練をしています。
日本中、ミサイルがどこに落ちてもおかしくないといえますが、
首都の東京や北朝鮮から一番近い福岡はミサイルの標的になりやすいといえます。

他にも中国軍は軍備を毎年増強していますから、
朝鮮や東シナ海で有事が起こった際に、即応できなくなる可能性が高いといえます。

このような場合に、アメリカに守ってもらえばすむ話なのか、
それともアメリカが守ってくれる、くれないに関わらず、
とりあえず自力で守らなければならないのか、よく考えなければなりません。

日本の防衛費は現在、4兆7千億円で対GDP比の1%もありません。
もう少し防衛費を増やさなければ、自力で日本を守ることは出来ないでしょう。

実のところ、普天間の移設問題について選択肢は多くありません。
国外案であったグアム移転も難しいと考えられています。
また嘉手納は設備の関係上、移転は困難です。
新しく名前の挙がっている他の国内候補は議論が十分とはいえません。
フィージビリティや周辺環境に与える影響もきちんと調査しておかなければなりません。

そうそう簡単に解決案の見つかる問題ではないといえるでしょう。]]></description>
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 12 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>新興国中間層向け製品戦略 (国際企業戦略論/永池 克明)</title>
         <description><![CDATA[前回、これから日本の経済を牽引していくのはアジアだとお話ししました。
その中でも、アジアの富裕層から中間層(ボリュームゾーン)が購買の主役になるとみられます。

今日は、その中間層に向けてどのように商品を売っていくのか、ということについてお話しします。


<font color="Blue"><B>■新興国市場向けモデルの投入</B></font>
中間層の購買部分が急速に伸びているということもあり、
日本企業は既に新興国市場向けの専用モデルの開発・販売を加速しつつあります。
この専用モデルは広範囲にわたっており、機械から生産財、生活用品にまで拡大しつつあります。
低価格であることに加えて、現地の商習慣を反映するアジア仕様にすることで、
アジアのニーズに応えて中間層需要を取り込む、ということを狙っているわけです。

しかし、これまで1つの基準によって日本で全部作っていたものを、
現地で設計し、設計思想も現地で、材料も現地の素材を使う、
という風に各国の事情にあわせて商品を展開していくと、その分コストがかかります。
通常ならば、ものづくりのコンセプトを完全に変えるということがないと、中々出来ないことではあります。

例えば東芝はネットブックを、海外で販売する際には日本で売られているものよりも機能を落として、
台湾のOEMメーカーに委託した上で、現地の人でも十分に満足できるように努力しています。
キャノンも中国で現地の商習慣も考慮(紙の質など)した低価格の複写機を生産し投入しています。
また、セイコーエプソンも、プリンターで価格は高めではあるものの、
インクを4割程度安くした中国専用機を投入しています。

中国の中間層にとっては、現地メーカーの製品の方が価格では安くなっていますが、
日本企業の製品は若干価格が高いものの高品質で高性能ということで、結構人気があるといえます。

パナソニックも現地仕様の白物家電を開発・販売する計画をたてています。
浙江省杭州市にある洗濯機工場で開発中の全自動洗濯機は、
普及価格帯の約1千元(約13400円)は今年2月の春節に向けて売り出される予定です。

現地の内陸部の農村地域にも通用するように、購買層を広げる形での製品戦略を練っているようです。


<font color="Blue"><B>■現地企業との競争</B></font>
そうなると、現地企業とどのように競合していくか、ということを考えなければなりません。

中国には多くの強敵がいます。その代表格が総合家電メーカーのハイアール集団です。
特にこのメーカーは白物家電に強みを持っています。
中国でのシェアは、洗濯機が34%、冷蔵庫がトップの27%に達しています。
加えて、韓国のサムスンやLG電子、台湾メーカーも既に先行しており、
いかにこの中で勝ち残っていくのか、それが1つの鍵になります。

私は、この点は慎重に考える必要があると思います。
日本企業が新興国市場重視というのはよく分かりますが、そこで日本企業が、
低価格・低品質で真正面から現地企業と競合するとなると、不毛な価格戦争になってしまいます。
その結果、値下げ競争に巻き込まれ収益ゼロという事態に陥るかもしれません。
逆に高品質・高価格にシフトしたとしても、それでは通用しません。
この割り切りに対して、どういう形でバランスをとるかということは、こ
れから非常に難しい選択になると思います。

結局は、低価格・低品質か高価格・高品質か、という二者択一で考えるのではなく、
新しいコンセプトを創造しながら、新しい日本特有の高品質・高ブランドで、
価格もそれ程高くない製品をタイムリーに出していく、そういうことが非常に重要であると思います。


<font color="Blue"><B>■アジアのニーズと日本の強み</B></font>
一方で、アジアの人たちのニーズは近い国でありながらなかなか読めないという面もあります。
例えば、日本は携帯電話をアジア市場に投入した時に、
あまりにも高機能過ぎて駄目だったということもあります。
しかし、今では中間層の生活水準が上がってきたことによって、
日本の高機能携帯が再び認められつつあります。
長期的にはおそらくそういった人たちが、潜在的に、
高品質・高価格・高ブランドとしての日本製品を欲しているといえます。

ただ、今の段階では、日本企業は競争的な価格戦略のもとに、
価格を安くしていかなければならないだろうと思います。

日本の場合は、こういったハードウェア以外でも、
サービスやソフトウェアといったようなもので強みがあります。
例えば、ポップカルチャーやアニメ、漫画、その他にも日本産の新鮮な野菜や果物だとか、
ファッション、カジュアルファッションに若者ファッション、
こういったものが、アジアの中間層から高い人気を獲得しています。

日本企業はお茶やコーヒーは温かい飲み物という習慣のあったアジアの人たちに対して、
ペットボトルで冷たいコーヒーや午後の紅茶を売り込むことで彼らの生活様式変えました。
このように非常に斬新な発想に基づいて商品を投入することによって、
おそらく日本製品は、中間層の購買をかなり掘り起こしていけるのではないかと思います。

現地の習慣に合わせるだけではなく、こちらからも提案をする、
こういう新しいコンセプトを盛り込んだ上で、
アジアの人たちのニーズに合ったものを投入していくということです。

レッド・オーシャン戦略ではなく誰もいない市場に一番乗りで入っていくブルー・オーシャン戦略で、
創業者利得を上げる、このような戦略が展開できれば理想的だといえます。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_686.php</link>
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         <category>永池克明教授</category>
         <pubDate>Thu, 11 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>新興国主導の世界経済 (国際企業戦略論/永池 克明)</title>
         <description><![CDATA[昨年末から今年にかけて色々な統計やニュースで報道されていますが、
2010年を境目にしてこれまでの欧米主導型の経済から、
アジア主導の世界経済に変わっていくのではないかと考えられます。
特に中国やインドといったところが、2つのエンジンになりそうです。

今日は、この世界経済のうねりについてお話しします。


<font color="Blue"><B>■統計でみる世界経済</B></font>
最近発表された国際通貨基金(IMF)の『2010年世界経済見通し』によると、
経済成長率は世界全体で3.1%程度伸びるということで、
2008年のリーマンショック以降少しずつ回復過程にあります。

その3.1%のうち、アメリカが1.5%、ユーロ圏が0.3%、
日本が1.7%ということで、少し高いという感じはします。

それに対して、中国が9.0%、インドが6.4%ということで、
新興国でありBRICsの一角であるこの二国が、
成長率で日、米、欧を上回るということになっています。

また、アジア中心の数値になりますがアジア開発銀行は、
経済成長率を東アジア全体(中韓台香)で7.3%、
東南アジアで4.5%、そしてインドで7.0%と発表しています。

やはり、軒並みアジア各国の経済成長率が高いと予測しています。


<font color="Blue"><B>■中国の経済成長</B></font>
今年に入ってから判明した2009年の輸出総額では、中国がドイツを抜き1位となりました。

遂に中国が世界1位という座についたということで、非常に歴史的な数字だと思います。
その他にも様々な数値で中国が世界1位となったということが昨年末から続々と発表されています。
自動車の生産台数やその販売台数、携帯電話の保有台数に鉄鋼の生産高がその一例です。
また家電市場でもアメリカと並んだというように、このような記事が目白押しになっています。

今年はそれに加えてGDPで中国が日本を抜き、世界第2位に躍り出る見込みです。

ここ数年はいずれ中国がGDPで日本を抜くという話がありましたが、
それより昔にはまさかこのような時が来るとは思われていませんでした。

これもまた1つ歴史的な年だといえます。


<font color="Blue"><B>■インドの経済成長</B></font>
そしてもう1つの注目の国、インドも中国と同様に著しい成長をみせています。

特に自動車、鉄鋼産業や携帯電話という分野で目覚しい発展を遂げています。
最近のインド政府、正確にいうと電気通信規制庁の発表によると、
インドの携帯電話加入件数は2009年11月時点で5億600万件となっています。
驚くべきことに、この加入件数は7ヶ月前の2009年4月には4億件でした。
たった7ヶ月で1億件以上増えたということになります。
人口でのポテンシャルは、こういうところにも出てくるのでしょう。
インドの加入件数というのは、中国に次いで第2位ですが、一ヶ月の伸びではもちろん世界1位です。

また、インドの自動車業界に目を向けると、色々な国の企業がインド市場に参入しています。
インドの自動車市場については、これまでもこの番組で何回か紹介しています。
2010年1月5日にニューデリーでインドの自動車ショー「デリーオートエクスポ」が開幕しました。
ここで満を持して世界の自動車各社は続々と新型の、特に小型車を発表しました。
例えば、トヨタは排気量1200ccのコンセプトカーを世界で初めて公開しました。
ホンダも100万円を下回る新型小型車を導入すると発表しましたし、
フォルクスワーゲンも新型車の投入を急いでいるようです。

以前紹介しましたが、インドで自動車シェア5割近くを占めるスズキも、
インド専用に開発した新型のMPV(Multi Purpose Vehicle:多目的車)のコンプセトカーを発表しました。

このように、スズキは更にインドでの地位の確保を狙っているとみられます。


<font color="Blue"><B>■日本経済の牽引役としてのアジア</B></font>
インド市場は中国市場に次いで大きくなっているといえます。
少し前までは、日本経済はアジア経済の牽引役となっていました。
しかし最近は、先進国の経済が非常に低迷しているということもあり、
まさに日本の経済をむしろアジアが引っ張っていると言っても過言ではないと思います。

これから先、日本とアジアの関係は明らかに変わっていくでしょうが、
今回は、まず日本経済を引っ張る主役がどこかということだけお話しておきたいと思います。

1つはよく言われていることですが、いわゆるBRICs諸国です。
特にインド、そして中国、これらの国々の中間層(ボリュームゾーン)が、現在約8億8千万人います。
この中間層は、年間の可処分所得が、5千ドルから3万5千ドルとやや幅の広い層ですが、
そういった人たちが現在の8億8千万人から10年後には14億人位になると予測されています。

日本企業の収益の基盤はまさに中間層にありますが、
どのように中間層の人々を引き付ける商品を供給していくか、ということが当然問題となってきます。

この日本企業の製品戦略については、次回詳しくお話しします。]]></description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_685.php</link>
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         <category>永池克明教授</category>
         <pubDate>Wed, 10 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>各国のアントレプレナーシップ事情（ベンチャー企業/五十嵐 伸吾）</title>
         <description>ブログは、後日掲載します。</description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_688.php</link>
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         <category>五十嵐伸吾准教授</category>
         <pubDate>Tue, 09 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>インド訪問記まとめ（ベンチャー企業/五十嵐 伸吾）</title>
         <description>ブログは、後日掲載します。</description>
         <link>http://bbiq-mbs.jp/blog/post_687.php</link>
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         <category>五十嵐伸吾准教授</category>
         <pubDate>Mon, 08 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>事業仕分け (財務戦略/村藤 功)</title>
         <description><![CDATA[私は去年、政府の事業仕分けに仕分け人として参加しました。
今日はその事業仕分けについてお話しします。


<font color="Blue"><B>■ワーキンググループの人選</B></font>
国民の皆さんの注目を集めた事業仕分けですが、
作業は3つのワーキンググループ(WG)に分かれて行われました。
1つのWGは2－3名の民主党国会議員と、20－30人の仕分け人から構成されています。
私は第2WGに配属され、厚生労働省と外務省、経済産業省の仕分けを担当しました。

人選に関しては色々なことが言われていますが、大体その分野の専門家が入っています。
例えば、今回話題になったスパコンも、スパコンの専門家がWGに入っていたのです。

事業仕分けは、テレビで見ると民主党が思いついたもののように見えますが、実はそうではありません。
事業仕分けは、自民党政権の頃から行われていました。
構想日本の加藤氏が自治体の人たちを連れて、
他の自治体に行って、事業仕分けをしたのがそもそもの始まりで、
それを受けて中央省庁も自民党の下で事業仕分けをはじめていました。
仕分け人も行政刷新会議事務局長に任命された加藤氏が内閣府と協力して選考しており、
民主党が連れて来たわけではありません。
そのため、今回仕分け人に選ばれた人は、加藤氏の繋がりで呼ばれた人たちが大多数だといえます。
民主党から各省の副大臣、政務官等になっている議員は、
「私の認めた予算を切られた」と言って怒っている人たちが多いくらいです。

また、事業仕分けの結果は、法的な効力を持っていません。
あくまでもWGで仕分けしただけであり、その結果が行政刷新会議、閣議で承認され、
その後に閣僚折衝をはじめとする政治プロセスに乗ることになります。
更にそれを予算に反映させて国会でどうするか、という話ですから、
最初に仕分けした結果が全てというわけではありません。


<font color="Blue"><B>■厚生労働省の事業仕分け</B></font>
私は、厚生労働省、外務省、経済産業省と3つの省の仕分けを行いましたが、
厚生労働省の事業には、その目的や内容は立派なものがたくさんありました。
しかし、それを基金や財団を通じて行っており、財団や基金を通さずとも、
運営できるものが多かったということも事実です。
財団は厚生労働省のお役人の天下り先となっており、
実際には予算の3分の2しか事業に使っておらず、
残りの3分の1は天下り役人の給料になっていた、というケースがたくさんあります。

介護施設だとかそういうところでは、年収150万円位で泣きながら働いている現場の人たちがいます。
その一方で、財団は1500万円とか2000万円という額を、
何もしていないようにも見える天下り役人に給料として支払っています。

特に子供未来財団や福祉医療機構は基金を持っていました。
子供未来財団の事業や福祉医療機構の事業そのものが問題だったわけではありません。

子供未来財団には300億円の基金がありましたが、基金で活動することによって、
一般会計の査定を減る必要がなくなります。
仕分けの結果「子供未来財団を通じてやらなくてもいいでしょう」ということで、
基金を取り上げて、同じ事業を毎年一般会計の査定を経てやることになりました。

また、福祉医療機構も子育てや長寿、高齢者、障害者のために活動しており、
目的や事業内容がそんなに悪いというわけではありません。
なぜ一般会計の予算をつけずに2800億円の基金を使って活動しているのか、
ということが問題だったわけです。
結局、基金を一度国に返して、一般会計から事業を行うことにしました。

このように「この財団を通じて事業をやる必要があるのか」ということで、基金を一旦政府に返還させて、
毎年一般会計の査定を経て出すことになった例が実はいくつもあります。

このように続々と出てくる財団・基金をプチプチと潰していったというのが、
我々が厚生労働省でやっていたことです。

「子供未来財団から300億円取り上げた」とか「福祉医療機構から2800億円取り上げた」と聞くと、
「仕分けした人たちが子供の未来に反することをした」「福祉を蔑ろにしている」と、
皆さん誤解されますが、そうではありません。
余計なものが中間に入って非効率なことになっていたので止めさせた、というところでしょうか。


<font color="Blue"><B>■外務省の事業仕分け</B></font>
外務省は金銭感覚がお公家さんのようでした。

「金のことは我々はやらない」ということで、必要な金額を交渉してから予算を獲得するのでなく、
最大の予算を獲得しておいてそのまま使うというパターンが多くありました。

例えば、今年の11月に横浜でAPEC首脳会議を開催することになっています。
これ自体は非常に重要な会議ですが、問題はそれを一体いくらかけてやるのか、ということです。
APECに関する概算要求は外務省分で約120億円でしたが、色々聞いてみると、
メディア・新聞記者に文房具を配布する、朝昼晩に無料のビュッフェを提供する、というものもありました。

そもそも、メディア関係者はノートと鉛筆くらい持って来るでしょうし、
無料のビュッフェでなくとも横浜の中華街に食べに行けばすむ話です。

また、偉い人が来たら100万円のホテルのスイートを手配すると言っていました。
一番いい部屋でも最近は稼働率が落ちているため、横浜のホテルのスイートならば、
15万とか20万位で借りられるはずです。

そこで「交渉してみたんですか」と質問したところ、
「100万の予算とったら交渉します」という答えが返ってきました。
先に出来るだけ高い予算を確保しておけば、交渉せずとも、
相手の言い値を支払えばいいだけですから役人としては苦労せずにすみます。

我々は予算の20％削減をお願いしたのですが、
「分かりました。じゃあ、それで交渉してきます」という話ですから、
それが出来るなら最初からやれという話です。


<font color="Blue"><B>■経済産業省の事業仕分け</B></font>
また、経済産業省では、事業が業界と密接に関連しており、一般企業も多く関わっています。

大企業との関係では、大企業の研究開発(R&D)について、
自社でやるべきものに対しても政府が結構な額を払っていることが分かりました。

また、日本企業のほとんどは中小企業ですが、中小企業を守るための事業が多くありました。
しかしこれら事業の中にも、変なものが色々とあります。

例えば、独立行政法人の中小企業基盤整備機構は、
会計が一般会計と共済会計の2つに分かれていました。

中小企業のための共済会計、これは運用利回りの予定が、
1%位にもかかわらず何千億円も損を出しています。

1%程度の利回り目標であれば、リスクをとる必要のない国債を運用すればすむ話です。

なぜ、そんなに損が出ているのかという疑問が出てきます。
しかも、この政府から機構の一般会計へ1兆円出資され、共済会計から一般会計に対して、
先取特権が法律上付いているというような話も明らかになりました。

なぜ、法律で中小企業を守るために一般会計に先取特権が1兆円も付いているのか不思議です。
国民のほとんどは先取特権の存在を全く知らなかったと思います。
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         <category>村藤功教授</category>
         <pubDate>Fri, 05 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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            <item>
         <title>QBS体験談（3期生/古賀正博）</title>
         <description>ブログはありません。</description>
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         <category>学生</category>
         <pubDate>Thu, 04 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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         <title>サスティナビリティ（イノベーションマネジメント/朱頴）</title>
         <description><![CDATA[今日のキーワードは、サスティナビリティという言葉で、
最近では、持続可能な発展とよく言われようなる時代になった。
利益が上がれば、その時を心地良く過ごせればという考えだったが、
経済活動でも、サスティナブルということを考えなくてはいけなくなってきた。
実は、このサスティナビリティの１つの大きな背景として、
環境問題が非常に複雑になりつつあるという１つの現実が存在している。


<B><font color="Blue">■環境汚染の源泉</B></font>

80年代後半からの経済的活動並びに消費者行動が
多種多様化することにより、環境悪化の発生源は限定しにくくなった。
環境汚染の源泉（ソース）そのものは、個々の企業によるものではなく、
多種多様な「経済的活動及び消費者行動に依存している」
との場面が多くなった。
環境問題や公害問題は、企業が悪い、
というような時代とは大分違ってきている。
特に、地球温暖化のようなスケールの大きい問題に直面する場合、
様々なステークホルダーが関わっており、問題解決に伴う不確実性と
複雑性に対処していかなければならないのである。


<B><font color="Blue">■持続可能な発展</B></font>

こうした地球規模の環境問題に対する社会的な関心が高まる中で、
持続可能な発展（sustainable development）のコンセプトは注目されている。
その実現には企業セクターが寄与する割合は大きいと思われる。
持続可能な発展とは、現代の世代が、将来の世代の利益や要求を
充足する能力を損なわない範囲内で、環境を利用する理念である
（WCED，1987）と定義されている。

この定義は、非常にくどい言い方で、なかなかピンとこないが、
後世のことも考えて、消費活動や企業活動を考えないといけない
というような意味が含まれている。
この概念は社会的通念として多様な場面で取り上げられているが、
その定義については必ずしも統一したものはないというのは現状である。
特に、企業の持続可能な発展という概念は、
アカデミックな世界でも実践的な世界でもより多く使われているが、
その定義についてはかなりばらつきが見られており、
企業の持続可能的な発展を「企業の社会的責任論」
として限定する傾向がある。
これに対して、近年の議論としては、組織が持続可能なシステムとして
成立するためには、まず、企業レベルにおいて持続可能な発展を
維持するような能力構築が必要であるという議論がでてきている。


<B><font color="Blue">■ビジネスモデルの再構築が必要</B></font>

上述のように、企業はこうした持続可能な発展に対して
大きく寄与していることから、ビジネス活動にサスティナブルな原則を
織り込むようなビジネスモデルの再構築が必要とされている。
現段階では、企業はいかにサスティナビリティを実現するのか、
そのビジネスモデルの再構築については、
まだ十分に議論されてはいない。
特定の持続可能な発展に関する企業行動は、
従来の戦略的行動とのバランスが必要とされ、
競合他社との競争にいかにしたら勝てるのかとの観点が当然必要である。
したがって、こうした持続可能な成長戦略も、企業によって
他の企業との間に何らかの差別化戦略となることが期待される。

環境と経済の両立を図るようなイノベーションを起こすため、
どのような政策と企業対応が求められるのか、
この問題について、多くの議論が重ねてきた。
最も有名なのは、経営学者のマイケル・ポーターが唱えた仮説で、
「適正にデザインされた環境規制は、企業の技術革新を誘発し、
企業の競争力を高める」というものである。
これに対して、経済学者の間でいろいろ議論があって、
環境規制が長期的に企業の生産性と競争力向上に
どの程度寄与しているのか、について、
必ずしも統一した見解がないのが現状である。
	

<B><font color="Blue">■社会レベルでのサスティナビリティの実現</B></font>

また、社会レベルのサスティナビリティの問題について、
多様なステークホルダーが関連していることから、
複雑でしかも不確実性の高い世界になる。
これに対して、ネットワークの観点からのアプローチが
有効であると思われる。
すなわち、単一組織ではなかなか問題解決ができず、
多様な組織間の協業が必要である。
社会レベルでのサスティナビリティの実現は、少なくとも、
政府、消費者、そして企業の三者が関わっている。
政府の役割とは、従来の環境問題に対処するために
適正な対策を実行すると同時に、持続発展可能な経済政策を
構築しなければならないのである。
そして消費者の役割とは、賢く消費するための
意欲をもたなければならない。
さらに、企業は、環境負荷を減少するように自発的な努力が求められ、
こうした努力のなかから、コストの削減効果、潜在的市場の開拓、
競争における先行者優位の獲得などである。
システムレベルでのサスティナビリティの実現において、
こうした多様なセクター（政府、企業、消費者）を
巻き込んだネットワークの構築は、必要不可欠である。
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         <category>朱穎准教授</category>
         <pubDate>Wed, 03 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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      </item>
            <item>
         <title>再生可能エネルギーとスマートグリッド（イノベーションマネジメント/朱頴）</title>
         <description><![CDATA[<B><font color="Blue">■再生可能エネルギーの導入</B></font>

世界は今、電力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーを
大規模に導入する話題で盛り上がっている。
米国は2025年までに、全電力供給量の1/４を再生可能エネルギーに
切り替えとの目標を挙げており、欧州も2020年までに、
すべての電力消費量のうちの1/5を再生可能エネルギーで賄う計画である。
とくに、カリフォルニア州知事のアルノードシュワルツネッガー氏が
「あと10年で、再生可能エネルギーの導入量を
現在の2・5倍まで引き上げる」と宣言した。

温室効果ガス排出量の削減に向けて、世界各国で
再生可能エネルギーの導入計画が活発化している。
電力変動が大きい電力発電や太陽光発電の電力量が増えると、
電力系統の安定性が大きな課題となる。
例えば、風力や地熱でエネルギーをまかなうと、気候にもよって
安定的に供給できるかどうかという１つの技術的な問題もあると同時に、
インフラを整備しないといけないという問題も存在する状況だ。


<B><font color="Blue">■スマートグリッドとは</B></font>

そこで注目されているのが、スマートグリッドである。
スマートグリッドというのは、発電所から送電網、変電網、
そして個別の需要側として、例えば、企業、工場、一般家庭にいたるまで、
通信ＩＴ技術を積極的に活用し、電力供給におけるエネルギー効率の
最適化を図ると同時に各種課題の解決を目指す電力網のことである。

そもそもこのスマートグリッドは出発点として、ブッシュ政権時代に成立した、
「エネルギー独自開発・確保法案」に由来する。
それにさらに肉付けをしたのが、オバマ政権になって
2009年に成立した「米国回復・再投資法案」である。
１つの目玉政策として、グリーンニューディールの一貫として、
アメリカはスマートグリッドを国家プロジェクトとして推し進めている。
78兆7000億円の予算のうち、
6兆1300億円がエネルギー分野に割り当てられた。
このうちの4500億円がスマートグリッドのための予算である。
こうした膨大な予算を背景に、市場規模予測も過熱化を増している。
米国の調査会社ＳＢＩは、米国スマートグリッドの市場規模を
2009年は6000億円程度、2014年までは
毎年1兆7000億円規模になると予測している。
全世界では、現在の７兆円から2014年までに
17兆1000億円になると予測。
シスコは2009年5月にスマートグリッド市場への参入を発表したが、
その際に今後5年間の市場規模を、通信の部分だけで
毎年２兆円、5年で10兆円と試算している。


<B><font color="Blue">■スマートグリッドの背景</B></font>

電力市場の自由化を背景に、米国内の主要電力企業は
80社ほどあり、個々の売上規模は少ない、
激しい競争の下、米国の電力企業は投資体力が弱っている。
送配電設備が老朽化し、停電や無駄な発電が多発している。
電力需要が高まっているにもかかわらず、送電網の容量が不十分。
自然エネルギーによる発電量増加にも対応できない。
こうした中、電力利用者は自分の電気代や電力消費量が
わからないことが発生する。
わからないから、電力を過剰に消費し、送電網をさらに圧迫する。
こうした中、スマートグリッドはこれらの一気に解決する施策として期待されている。


<B><font color="Blue">■スマートメーター</B></font>

導入にむけて、現在進んでいるのは、
コストが安くて住みやすい「スマートメーター」である。
すなわち、住宅にある電気やガスのメーターの情報を
ネットワーク経由で自動的に読み取る技術である。
各家庭での電力消費情報や時間によって変わる電気料金の情報を、
ネット経由で提供する電力会社も登場している。
スマートメーターによって、住宅と電力会社が直接つながるようになれば、
顧客に消費電力を明示することは電気利用抑制につながるだけではなく、
停電が起きた場合、その影響範囲を把握することも容易になる。

米国電力網の変革がスマートメーターの導入から始める理由は、
同手法が比較的低コストでしかも短期間に実現できるからであるが、
さらに、もう一つの導入の理由は、自動車の電動化の影響である。
米国政府は、プラグインハイブリッド車を2015年までに
100万台普及させる計画を打ち出している。
電動車両が大量に普及し、家庭などの電力網から
充電するようになった場合でも、電力網の安定化を図る必要がある。
この際に、充電の開始時刻などを需要側の負荷を制御する仕組みとして、
発電側でも消費側でもリアルタイムに電力を監視する
通信ネットワークの構築が必要とされる。
その役割の一部を、スマートメーターに担わせようとしている。


<B><font color="Blue">■日本におけるスマートグリッド</B></font>

スマートメーターの導入が進められている米国に対して、
日本では蓄電池をまず導入する動きが出ている。
日本では米国とは違い、非常に安定した電力供給を
ずっと維持していて、電力を監視するセンサー網や
通信ネットワークを発電所から各配電まで、すでに整備済みである。
このため、電力事業者が、一般家庭などの上流にまで
立ち入って負荷を制御する取り組みは活発ではない。
電力会社単位の大掛かりな負荷制御ではなく、
電力事業者と異なる企業が、住宅やビル、工場、店舗など
建物単位でエネルギーの最適化を図る動きがでている。
電力会社でなくても、事業運営できるので、
住宅メーカーや建設会社、電機メーカーなどが市場参入を狙っている。


<B><font color="Blue">■新規参入の可能性</B></font>

再生可能エネルギーを大量導入するために構築される次世代電力網。
その誕生は、エネルギー利用効率の最適化という以外にも、
新規参入のビジネスチャンスを創出してくれる可能性に期待できる。

たとえば、次世代電力網の到来によって、
家庭内の情報ネットワークが新に構築されることになる。
これまではパソコンや携帯電話などのデジタル家電機器が
中心の情報ネットワークだったが、スマートグリッドが
現実のものとなれば、電力の情報をやり取りするために、
電力を利用するすべての機器が情報ネットワークにつながることになる。
洗濯機や冷蔵庫といった白物家電も、例外ではない。
一般住宅の家電機器をはじめ、電力消費状況を
リアルタイムで把握し、ユーザーに利用状況を提示するなど、
従来の電力システムの延長線上の技術や製品だけではなく、
これまでない発想のシステムまで投入される可能性がある。
世界中のエレクトロニクス関連メーカーが
スマートグリッド市場に参入するのもこのビジネスシステムに
おける発想力の転換による結果ではないかと。
参入を表明するメーカーの分野は多岐にわたる。
米ＧＥといった電力分野の大手メーカーに加え、
Googleなどインターネットの企業や、ＩＢＭなど
サーバーやシステム構築関連の企業も活発な動きをみせている。
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         <category>朱穎准教授</category>
         <pubDate>Tue, 02 Feb 2010 10:00:00 +0900</pubDate>
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