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2006年11月15日 08:20

世界が注目するインドの成長 (アジアビジネス/永池)

今回は、アジアの中で
中国と並んで成長の著しい国、
インドについてのお話をしたいと思います。


■着実に成長を続けるインド経済
インドは1980年代までは
どちらかというとクローズドエコノミー、
すなわち対外的には自主外交、非同盟外交を展開し、
外資導入も規制した閉じた経済運営を行なっていました。
しかし、1991年に経済改革を断行し、
経済の自由化を積極的に推進し始めたことで、
それ以降の1992年からは成長率が
実質で6%という高い水準での成長を続けています。
最近3年間の成長率でも、
2003年が8.5%、2004年が7.5%、
2005年は8.1%となっており、
引き続き高い成長を達成しています。
人口は約11億人、国内総生産(GDP)が
2005年には世界で第11位となっており、
内から外へ経済政策を転換したことで、
新たなグローバルプレイヤーとして台頭しつつあります。


さらにインドは経済成長に伴い、
中間階層が形成されつつあり、
それはすでに3億人に近いといわれており、
市場としても魅力度を増しています。


また、経済成長の長期的な持続という点では、
前回お話した少子高齢化の問題に直面している中国よりも
成長性があると見込まれています。


■成長の背景にアメリカあり
このようなインドの成長には、
アメリカとの人的な繋がりを背景とした
情報産業の存在があります。
現在、アメリカのシリコンバレーなどの
IT集積地といわれる地域では、
多数のインドの学卒技術者が活躍をしており、
彼らの活躍なしでは今のインドの台頭は考えられません。


また、中国の成長は、アメリカから
一種の脅威として警戒されている感がありますが、
インド場合は脅威というよりは
アメリカのIT産業に組み込まれているといえます。
インドの多くのIT企業は
オフショア開発というアウトソーシングの受託で、
アメリカ企業に対してコストの削減や
生産性の向上といった貢献をしています。
このようなことから、インドはアメリカにとって
パートナーというべき関係になりつつあります。
国家間でもインドは対米協調路線をとり、
この3月にはブッシュ大統領が訪印して、
両国は親密度をアピールしました。


■東アジア各国との提携の拡大・強化
もう一点、インドが注力しているのが
ルックイースト(Look East)政策です。
これは、1980年代からマレーシアが行なってきた政策ですが、
まさしく東アジアの経済発展に学ぼうということです。
そのため、近年のインドは東アジア諸国との
積極的な貿易やFTAの締結によって、
互いの関係の強化を図ろうとしています。
また、インドと中国の貿易も伸びており、
両国間の貿易は2002年には日印貿易を上回るに至りました。
また、インドと中国企業の相互進出、
とりわけインドのソフトウエア企業による中国進出が顕著です。


■今後は生産基地としても有望
インド経済のもう一つの強みは、
豊富で勤勉な、かつ教育のある労働力であります。
また、東アジアの国々からの
インドに対する直接投資も積極的になってきており、
その中でも特に積極的なのが韓国とシンガポールです。
最近は、日本企業も自動車産業などが
進出を積極化しています。
現在は、中国が世界の工場となっていますが、
今後はインドも生産大国として
浮上してくることが予想されます。
わが国企業も、今後は中国のみならず、
インドの動向についても目を放さず、
チャンスをうかがう必要があります。


ただ、インドは東アジアとは異なる
文化要素や民族性を持っており、
進出に際してはそうしたインドの特性を
十分に理解・学習することが肝要です。

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