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2007年05月16日 07:40

法科大学院 パート1(企業法務/岡田)

■まずは自己紹介
2001年12月まで24年間、NTTに勤務していました。
主には国際法務を担当し、
会社を取り巻く様々な法務業務、
ビジネス交渉、株式、株主総会関連業務など、
諸々の企業法務を担当していました。


24年間の内、
約半分をアメリカで過ごしました。
アメリカ(NTTアメリカ)では、
日本的な法務だけでなく、
たとえば、米国議会やホワイトハウスに対しての
ロビイング活動やニューヨークタイムズや
ウォールズジャーナルの記者たちを
相手に広報活動などもやっていました。


1983年から1985年には、
ワシントン州シアトルにある
ワシントン大学に留学し、MBAを取得しました。
ニューヨーク州の弁護士資格とMBAの、
両方持っている日本人は
年末ジャンボの当たりくじよりも
かなり少ないと思います。
全国でも10名はいないと思います。


2001年12月にNTTを辞めて、
九州大学法学部に着任し、
現在の職に就きました。


1994年にニューヨークから
日本(NTT本社)に戻ってきて、
最初にやった仕事が検索サイトgooの立ち上げです。
NTTの中でインターネットの
プロジェクトを行う部に配属され、
インターネットの暗黒の世界で、
さまざまなビジネスプロジェクトをやってきました。
ある意味、インターネットの草分けを
やってきたとも言えます。
もちろん、主に法務の立場から
いろいろ参加していくという立場でしたが、
IT技術についての知識や
人的なネットワークなどを築けたことは、
幸運だったと思います。


先程、MBAとニューヨーク州弁護士という
2つの資格を持っていると言いましたが、
実際にビジネスの中では、
特にアメリカや欧米では、
法律、あるいは法務が果たす役割というのが
非常に大きいものです。
ビジネススクールの番組で
こう言うのも問題があるかもしれませんが、
MBAよりも、ニューヨークの弁護士の
資格・経験の方が非常に役に立っています。


■アメリカでのMBAの評価
アメリカではMBAは、
メッセンジャー・ボーイズ・アソシエイション
(Messenger Boys Association)と呼ばれています。
もちろんそれなりに、MBAを取ると
給料が上がるなどということはあります。
しかし、プラクティカルな場面から見ると、
MBAで学ぶ事というのは机上の学問が多いのです。
要はMBAである程度のインセンティブを身に付けて、
実際のビジネスの中で、
ビジネススクールで学んだ事を
いろいろ思い出しながら現場に当てはめていく、
そういう経験の中で初めてMBAが役に立つというのが
ビジネススクールの本当の目的だと思います。


特にその後、
例えばベンチャービジネスが出てきましたから、
ベンチャーの人たちからすると
「MBAが何の役に立つものか」という感じです。
その後、MBAのプログラムに、
ベンチャー・インキュベーションや
アントレプレナーシップ(起業家精神)など
起業家向けのコースも出来てきました。


■法科大学院について
日本の法科大学院は、
全国的に設立されてちょうど丸3年が経ちました。
ちなみに福岡には、九大のほか、
西南大、福岡大、久留米大、
また、九州では、熊本大、鹿児島大、
琉球大にそれぞれ、法科大学院が設立されています。
1980年代終わりから検討が始まった日本の
「司法改革」の一環として、
設立されたのが法科大学院です。
例えば裁判員制度などもその一つです。
今の法曹界に、もう少しグローバルな視野を持ち、
人の痛みが分かる温かい心を持った法曹人を育てよういうことで、
先輩格であるアメリカの法科大学院(Law school)を
日本に持ってきたというのが設立の背景です。


法科大学院は4年制大学を
出てればどなたでも入れます。
他学部の方も、例えば九大の場合は
他学部出身者が2-3割います。


去年、Law schoolを出て受ける
新司法試験の第1回目が催されました。
合格率は48%でしたが、
現行の司法試験の合格率は2.5%と比べると
数字的には本当に広き門になった
ということが言えると思います。
ただ、これはあくまで数字的なものです。
新司法試験はLaw schoolを
卒業しないと受けられません。
現行の司法試験は
2010年までは続きますが、誰でも受けられます。
そういう意味で母数が大きいために、
合格率が非常に小さいということになっているわけです。

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