2006年09月12日 08:20
企業にとってのインターンシップの狙い (人的資源/古川)
■増加傾向にある学生のインターンシップ(就業体験)
インターシップは,
「就業体験」とも呼ばれています。
企業が,学生に仕事を体験する機会を提供する。
多くは学生の春休みや夏休みに実施されています。
来春入社の求人倍率が1.9倍と言われています。
企業は人を欲しがっているわけです。この背景の中,
今インターンシップが改めて見直され,実施数が増加しているようです。
今日はこのことを少し取り上げてみたいと思います。
■インターンシップの歴史
80年代,日本がバブルの頃は,
インターンシップは,広い意味での社会貢献として行われていました。
ところが90年になってからは,会社も経営環境が厳しくなり,
インターンシップを中止する企業がほとんどでした。
2000年頃は,まだ学生達の就職も厳しい頃でしたが,
大手企業を中心として,理系の学生を対象とした
インターンシップが再開され始めました。
そして,今年辺りになると,企業としては人が
欲しいと言うことも相まって,再び,多く実施されるようになりました。
■インターンシップの狙い ―大企業と中小企業では狙いが違う―
インターンシップの意義について考えてみましょう。
大学や学生の側からすれば,
仕事を体験出来るということがポイントですね。
普通のアルバイトと違いますから,
職業観とか職業意識をしっかりと持つ機会となります。
企業の側でも,やはりメリットがあります。
もともと知名度の高い企業では,少し前から
インターンシップを受け入れていますが,これらの企業は
優秀な人材をさらに確保したいという狙いがあります。
率直に言えば,インターンシップが一種の
面接試験のような機能を果たしていることもあります。
面接試験というのは,入社試験のとき,普通15分とか20分しか出来ません。
インターンシップであれば,大抵は1週間から2週間の期間がありますから,
長い面接試験のようなものも出来ないわけではありません。
大手の企業では,インターンシップにそういったメリットも感じていると思います。
一方,知名度の低い中小企業も実施しています。
中小企業でも立派な会社はたくさんありますが,
知名度が低いためになかなか人が来てくれない。
そういうところでは,インターンシップで一緒に仕事をする中で,
会社の知名度や認知度を高めたいという狙いがあります。
ご存じの通り,以前は口コミであの会社は良さそうだと広まっていたものが,
今ではインターネットで広がります。会社の良い評判が立つということは,
やはり大きなメリットがあるといえます。
■企業がインターンシップを実施するメリット
いずれにしても,インターンシップの数が
増えるということは,大学としても,学生の皆さんにしても
ありがたいことだと思います。一方で受け入れる側,
つまり企業の側では,インターンシップは一般的に
2週間程度の期間になりますので,しっかりとした体制作りが必要となります。
それが理由で,実施するかどうかを迷っておられる企業もあるのではないでしょうか。
企業にとってもメリットがないと,
なかなか実施はできないと思います。
インターンシップのメリットは,先程申し上げましたように,
企業は人材を確保することが一番の狙いになるでしょう。
ゆくゆくは自分のところにも来てもらいたいと思う人をインターンシップで見つける。
また,インターンシップは,若い人たちが
職場に来るということで,副次効果として職場が
活性化するとも言われています。若い人達が,
新しい目で職場や仕事を見てくれる可能性もあります。
そういった若い人達の意識や考え方を
理解することができるので,企業の顧客が若い層だとすれば,
インターンシップで若者の意識や考え方を
ヒアリング出来るというメリットもあります。