BBIQモーニングビジネススクールブログ

2007年12月26日

ストレスとコーピング (臨床心理学・教育経営学/増田)(実践臨床心理学専攻2年/松本)

■ストレスとストレッサー(増田)
ストレスという言葉は、
幼稚園児でも知っていると思います。
何か出来事があると、
「今、ストレスがたまっていて・・・」というように、
日常会話でも用いられます。
このストレスというものが、
臨床心理学では
どのように捉えられているのかについて、
まず説明します。


一般に、ストレスと聞くと、
全て悪いものであると思われがちですが、
実は良いものもあります。
例えば、緊張するという場合は、
ある意味では良いストレスです。
もし緊張が全くなければ、
仕事の生産性は上がらないでしょう。
より簡潔な例を挙げれば、
仕事の締め切りが
あと1週間後に迫ってくると、
緊張が高まり、
仕事に対するやる気が出てくるでしょう。
このように、適度なストレスを感じることは、
むしろ好ましい効果があるのです。


ストレスを引き起こす要因を、
ストレッサーといいます。
ストレッサーは、主に、
仕事量が過剰に多いことと、
人間関係があまり良くないことの
2つに大別できると思います。
子どもさんの場合には、
勉強や進路のことで悩む、
友だち関係で悩むことが、
大きなストレッサーだといえます。


■ストレスに対する反応(松本)
ストレス反応は
心理面・行動面・身体面に表れます。
身体反応では、
睡眠に関して不眠という形で現れたり、
食欲が減退したり、発熱、頭痛などが
見られたりします。
抑うつ感といった気分の落ち込みや
不安感が見られることもあり、
アルコールや薬物など
様々な依存症に繋がるケースもあります。
自分が心身ともに健康なときの状態と
ストレスがあるときは、
心理面・行動面・身体面で
どのような状態になるのかを
知っておくことが大切だと思います。


■ストレス対処法(コーピング)(増田)
同じストレスがあっても、
身体的な反応が表れる人もいれば、
特に反応は表れずに
普通に生活できる人もいます。
重要なことは、第一に、先ほど述べたように、
ストレスは全てが悪いものなのではなく、
良いものもあるのだと考えてみることです。
また、ストレスにどのように対処していくかということです。


ストレスへの対処法は、
専門用語で「コーピング」といいます。
具体的な対処法として、最も大切なのは
自分の抱えている辛いという気持ちを人に話し、
表に出すことだと思います。
悩みを人に聞いてもらったり、
自分の辛い状況を
口に出して喋ったりすることで、
気持ちが少し楽になった経験は
みなさんあるのではないでしょうか。
これをカタルシス効果といいます。
日常生活の中で,
例えば仕事や勉強など
悩みを抱える場面は多くあると思いますが、
そのような時は信頼のおける人に
自分の辛さを話して対処しましょう。
聴き手は、すぐにアドヴァイスをするのではなく、
じっくり聴いてあげることが大切です。


愚痴をこぼすことは、
ストレスに対処する上で大切なことです。
ただし、あまりに多くの人に
愚痴をこぼしすぎてしまうと、
周囲からの信頼を失うことにも
つながりかねません。
その点だけは注意して、
本当に信頼できる人に話をしてください。
また、悩みとまではいかなくても、
普段から、友人や職場の同僚と
雑談を交わすことも、それだけで
ストレス・コーピングになると思います。


■グループセラピー(松本)
グループセラピーは、心理療法の
グループアプローチの一つです。
グループでは、1対1で行う個別の面接とは
違った体験をすることができます。
例えば、大勢の人たちがいる場であれば、
その人たちと出会うことで
自分の抱えている悩みを共有し、
さらにそれを互いに受容していくという
体験につながります。


一般に、
グループで様々な活動を行う際には、
自分のことを人に話し、
人から理解してもらえたり,
逆に人を理解したりといった
有益な体験ができます。
しかし、治療的グループセラピーが、
一般的なグループ活動と大きく異なる点は、
その活動が安全で安心で
守られた空間で行われるということです。
そのため、グループセラピーは
「ここで体験したことは、ここで一応解決しておきます」
という形で終了をします。
つまり、グループセラピーでの体験について、
セラピー外の時間に取り扱うことを禁じるのです。
私たちが最も気をつけていることは、
安全で安心な場の提供と、
セラピー終了後の関係を
どのように保証するかということです。


■社会人学び直しニーズ対応教育推進プログラム委託事業(文科省委託事業)(増田)
専門職大学院の実践臨床心理学専攻では、
「現場で役立つ臨床心理学」というテーマで、
臨床心理士、学校の先生方を対象とする
研修会を開催しています。
(応募が多数だったため、抽選にいたしました)
本年度は、発達障害を中心とした
研修会を4回開催しています。
来年度も、
現場で役立つ臨床心理学の研修プログラムを、
臨床心理士、教師、看護師・社会福祉士の皆さんを
対象に通年で行います。
詳細は3月に案内をする予定ですので、
またご応募いただけたら幸いです。

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